飲食と人生 ( 取り留めのない放言とレシピ) その16
我は 如何にして 玄米菜食主義者に なりしか。
( 内村 鑑三先生、ごめんなさい。)
このシリーズを何本か読んで頂いた方は恐らく作者は、田舎の小金持ちで、自己満足型の放蕩男だろう、と思われていると想像します。ははは。
確かに一時期は 有名な専門店巡りに精をだし、河豚調理免許を取ったり、
肉屋さんの倉庫に入れてもらったり、寿司屋さんでその仕事を教えてもらったり、、、とにかく、美味い、旨いモノを食べ、その上で自分も再現出来るという、情熱を 小学3年生時の初めて、豆腐を作った時からずっと持ち続けています。
私の父が、学生時代、玄米菜食提唱者の桜沢如一氏の書生をさせてもらった縁と絆で 私は、玄米菜食の影響の強い環境で育ちました。
それが時にストレスを生み、いつしか世界中の美味を食い尽くしたい、に変わっていった事も、事実です。
食事スタイルを科学的に確立するには医学、栄養学、健康学、更には命の源を宗教的、哲学的にマスターする必要があり、現実的にはキリがなく、凡人には無理です。
父親の教え方も玄米菜食に関してだけは、いわゆる茶道、剣道、といった
〇〇道を教える時の 継承する、とにかく型から入って、納得するまで承る、
解らなくても真似る、憶える、実行するという、戦後の日本教育では急速に廃れた教育方法を採用していました。( 彼は中学の教員で、他の分野については科学的、哲学的で 理路整然とした佛教思考の強い人でした。)
ですから、日常生活に於いては、単に玄米菜食をベースに、コレは駄目、アレは毒と教えだけで、科学的エビデンス、医学的エビデンス、栄養学的エビデンスの説明は有りません。( 今では、そのような論文、本、コラムを読むと やはり玄米菜食は合理的だった、正しかった、むしろ科学、医学、栄養学が、遅れて科学的根拠を持って、玄米菜食の良さを証明したと思う事のみですが。)
しかし、私は、彼ほど理性が強くなく、欲深い、凡人なので、親許を離れて、
初めてした事は、インスタント袋麺を食べる程、愚かしい奴でした。ははは。
更には 大学時代、陶芸家になろうか、と考える程、熱中した作陶を通して、北大路 魯山人の料理理念に触れ、まっしぐらに美食体験に精を出しました。
しかし、ありがたい事に父の伝えたかったこの食事スタイルは常に心の片隅に有り、50歳を超えてから、その素晴らしさが、科学的、医学的エビデンスを遥かに超えて、我が身の日々の体調、活力、生活に大きく寄与すると体感して、
生涯、これを食事理念にしようと決心しました。また、この事と料理を趣味としている事は、ほとんど不都合が有りません。
繰り返すようですが、
この食事スタイル、食事理念に疑いを持たず、現実的にポリシー化したのは
ここ10年ほどです。つまり、全ての細かい疑念と無知、欲を捨て、これで死ぬまでやると 玄米菜食道を承る事を決めるのに50年ほど掛かりました。
ははは。
戦後の科学的思考を重要視する教育方法の弊害とも言えるかもしれません。
人間の長い歴史に基づく伝統と文化を理解する為には必要な〇〇道と言われるものに対しては、学習アプローチが異なっていて、素直さの無い(その理解力の無い)私の愚かさだったと思います。
しかし、それでも新しい出会い、旧友との場には、いわゆる美味しいもので もてなしたいので、ほんの少し、この道から外れて、料理をします。
玄米菜食は、人間の命そのモノを本来の健康に保ち、特に脳の働きに、寄与します。
一般的には、様々な病気、アレルギーの西洋医学で解決できなかった最後の手段、治療としてのオプションの一つとしての玄米菜食と思われている方が多いと感じますが、結果的にそれらも解決するのであって、治療法では有りません。
継続する限り 脳を含む身体全体の超健康を養い、寿命を全うする為の食事理念の一つです。
単に食事スタイルの一つだと捉えて、難しく考えず、気楽に実行されると、皆さんの身体に良い変化が 実際に、
必ず、現れます。
例えば、
1 鼻が良くなります。
様々な香り、匂い、臭いが嗅ぎ分けれるようになります。
花粉症や鼻炎、アレルギーなどは、西洋医学における薬物療法では、症状は収まりますが、対処療法であって、根本治療では無いのは、ご存知だと思いますが玄米菜食では症状そのものが緩和するのでは無く、身体全体を創建にして、
翌年、発症しなくなります。又、その薬物療法で、嗅覚自体が良くなることは無く、むしろ鈍感になりますが、
玄米菜食道では鋭敏な五感を本来の能力に戻します。
ただ、経験では花粉症、アレルギー、アトピー等は 根本的に健康度を上げて、強くなる必要があるので、今、辛い症状に苦しんでいる方は、玄米菜食だけでなく、生か冷凍の青汁、(フリーズドライの加工品はイケません。)無農薬、無肥料の自作の人参ジュースなどが、必要です。
薬のように麻痺させたり、人間の本来持っている正常な反応を一時的に阻害するわけでは無いので、即効性は有りません。繰り返しますが
翌年、症状が出ない事の方が大事です。それまで是非、玄米菜食をできるだけ、採用してみて下さい。
2 肌が光るように、艶が出ます。
消化と腸内細菌フローラが深く関わっていますが、どちらにも玄米菜食はその条件を充分に満たしています。(この言い方がイケないんですが、)
3 基礎体温が子供時代と同じ様に、36.5°c前後になります。
ご存知のように、基礎体温の低い方は、内蔵、消化器官に強く負担をかけていて、大病を患いやすくなっているサインです。
4 記憶力、脳の働きが 若い時程ではないにしろ(ははは) 戻ってきます。コレも玄米菜食の消化の負担軽減が寄与しています。
5 便秘は、10日程で解消されます。1ヶ月位で、真っ黒い宿便が出ます。
特にそうなった方は、 今までの、下痢しやすい、便秘しやすい、睡眠不足感、肌荒れ、倦怠感、などを始め、様々な不健康症状が軽減されたり、発症しなくなります。
6 これは時間がかかりますが、様々な食品添加物、つまり、人工甘味料、乳化剤、保存料、などが多く入ったものを、少しずつですが、汗等の排泄によって体外に出て行きます。前述の肌がキレイになるにも関連しています。
又、2-3年はかかりますが、ソレラが添加されている製品は、体が受け付けなくて、臭い、味で、先ずは箸が止まり、欲で食べると下すようになります。
7 脳の働きは、この玄米菜食道に入っても、大人ではトレーニングの機会が有る、無しで大きく影響されます。が、
子供達は 多くの未知の世界で生きていて、脳の働きが良くなる玄米菜食はその知識吸収に大きく寄与します。
本当です。本当に、本当です。
玄米菜食で育つ子供達は、皆、落ち着いて深く考える事が出来ます。
長年、ホームスクールを開催してるので、その検証からも自信を持ってオススメ出来ます。
尊敬する友人の一人に母乳育児の専門家がおられ、4歳、出来れば5歳までの、母乳育児を勧められていますが、強調すべきは 母乳のほぼ完全な成長に
負担をかけない消化です。(内臓に負担をかけない)
離乳後、同様の効果を持つ玄米菜食に移行すれば、理想的です。
脳の物理的成長は5歳までといわれていて、その後の玄米菜食と合わせて、特に大事だと思っています。
( それを裏付けるかのような、ある国立大学付属幼稚園の卒園者の追跡調査を見て驚いたことが有ります。)
感覚の優れた方は、この時点で是非、玄米菜食道に入ってみる事をオススメします。
科学的検証を大事にされる方は、
父の後で桜沢先生の下で学ばれ、戦後、生涯をかけて、アメリカでこれを広めておられる
久司 直久氏のマクロビオティックが心強いのではないでしょうか。
私と健康を主催されていた、
東條 百合子氏も ひたすらこの道を
実践、広められた覚者とも言える偉人です。
次回は、現代の普遍的な、しかし、病気になるリスク満載の食品から、玄米菜食道を語りたいと思います。
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