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働くママ

とうとう職場復帰する日が来た。
この日の為に、娘には、夜はかならず21時までには寝かせ、朝8時過ぎまで寝るという規則正しい生活習慣を身につけるよう生活してきた。

手術室は、ほかの部署と違い朝8時までに出勤し、早め出勤にも関わらず、皆30分前に来て準備するという悪しき風習があった。

その分16時半には帰れるメリットはあった。
とりあえず、朝の送り出しだけは大吾にお願いした。
まつぼっくりは、大吾の店から徒歩3分、可愛い娘との出勤は、文句を言わずしてくれた。

朝ごはんと、荷物を準備し、急いで自転車で出勤して、手術室まで向かった。
6年程ブランクがあった。その間殆どのスタッフも入れ替わりアウェー感はあったが、コミュ力をフルに発揮して、早く溶け込もうと努力した。

初日は、オリエンテーション的な感じだったが、次の日からは、早速簡単な手術の外回りに就くことになった。
期待してくれるのは嬉しかったが、思い出すだろうかと不安な気持ちもあったけれど、とりあえずやるしかない。マニュアルを叩き込むべき、資料をコピーして、その日は帰宅した。

娘のことが心配で、一番にまつぼっくりに迎えに行った。案外平気そうで安心した。それから、二人で夜ご飯の買い物をし、帰宅して座る間もなく夕飯の準備をした。離れていた分寂しいのか、娘が甘えてくる。
作りつつ、遊びつつで、夕飯を作り、娘に食べさせた後、自分もやっとご飯にありつける。

後片付けを済ませて、しばしテレビを見ながらの団欒タイム、ソファーにゴロゴロしてまったり過ごす。

しばらくすると、玄関のガチャと開く音がする。
「ご主人様のおなーりー」とばかりに、大吾が帰ってくる。テレビとソファーは、ご主人様のものになる。そこからまた、温かく食べるメニューを作り始め、食卓に食事を並べ箸を揃え、お茶も準備し大吾を呼ぶ。

一応その時は会話があったので、今日の出来事を話す。話題の中心は娘のことだった。そうこうしていると、大吾がご飯を食べ終えるため、食器を洗う。

それが終わると、洗濯干し、働くママあるあるかもだが、朝干す暇なんて、とてもないため、夜洗濯は干す感じになってしまう。某洗剤のCMの様にお日様の下で洗濯を干せるのは、休日くらいだった。

その後は、娘との入浴タイム、ホッとするひと時だった。それも束の間、お風呂から上がると髪の毛など乾かす暇もないまま、今度は寝かせ付けに入る。目標21時、それに間に合わせるために全力を尽くす。

21時直前に大吾が帰ってこようものなら、イラつきながらも、最速でご飯を準備して、上げ膳状態にした後「じゃ、寝かせてくる」っと言った感じで、多重課題が押し寄せる感じだが、頑張ってこなす。

娘と一緒に寝落ちしたいところだが、それでは自分の時間がない。必死で堪えて起き、0時までは自分タイムを作った。ドラマを観たり、編み物をしたり、勉強をしたり、一人の人格を取り戻す必要な時間だった。

働くママの1日はあっという間に過ぎる。
いかに自分だけの隙間時間を作るかが、両立のポイントだ。
年齢が小さいからとか関係なく、子供は何歳になっても手がかかる。忙しいと思うか、余裕あるかと思うのも人それぞれ、ただ働くママを理解してもらいために書き綴ってみた。

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