ハワイの定番話
ハワイに行くのは、琢磨の時を入れて3回目だった。
大吾も何度も訪れていたので、土地勘はあった。
着いてすぐに、レンタカーを借りて彼の友達と、別荘の管理会社や、ケータリングなどの打ち合わせに行った。
次の日にはゲストが到着し、その次の日には結婚式を予定していたので目まぐるしく時間が経った。
すると、彼の友達が手配してくれていたはずのカメラマンに連絡が取れなくなった。
元々、ヘマメイクは、私が手配していて、その人がカメラマンも紹介しようと言ってくれていたのに、彼の友達が、手配済みと言ったので断っていた。
こんなことなら、自分で頼めばよかったと思っていた。
すると、彼の友達が、他のカメラマンを見つけたと言った。その写真を見ると老人だった。
一生に一度の海外の挙式をこのお爺さんに任せられるのか??
大吾にこっそり耳打ちしたが、友達のメンツを潰せないからと言われ、結局その人に任せることにしたが、その辺りから機嫌が悪くなってきた。
ホテルにチェックインすると、通りの車が通るたびに揺れるようなホテルだった。
窓にカーテンもなく、2日後に結婚式を挙げる花嫁の顔に西日が直撃した。
仕方なく日傘をさして部屋で過ごした。
コンドミニアム2泊と、その後マウイ島に移動して、全室スイートのホテルに二泊する予定で、それ以外は、彼の友達に飛行機代やホテル代を渡していた。
その頃事業がうまく行かなくなったと言う話をしていたので、なんとなくホテル代をケチってポケットマネーにしたのかなと思った。
夜になると時差ぼけで、少しのことでもイライラし始めた。
そしてとうとう大げんか。帰ったらすぐに離婚届を出そうと言われ、私も承諾した。
ハワイの初日での別れ話が定番化している。
気まずい雰囲気のまま、トイレに行った。
トイレを済ませ水を流すと、してもないのに、う⭕️ちが逆流してきた。
2人でパニクったら喧嘩していることを忘れてしまった。
古いホテルも、離婚回避のための役にたった。
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