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【メンタル不調】休んでいるのに、体調が悪くなる理由。

こんにちは、にんにんです。

わたしは、保健師として働いており
様々な相談に乗ることが多いのですが、
仕事や人間関係などを理由にメンタル不調になる人が
多いな、と感じます。

メンタル不調に陥った時には、ストレスの要因から
離れて休息する必要があります。

仕事をしていると回復に向かわないことが多いため、
仕事を休職・退職することがあると思います。

そんな時によく陥る状態としてよく見られるのが、
「休んでいるのに体調が悪くなる」という状態です。

数ヶ月間、仕事をせず休んでるはずなのに…
ちゃんと自分を苦しめるものから
遠ざかっているはずなのに…

それでも何故か体調が悪くなる。

そんなことって、あると思います。
それって、何故でしょうか?

今回は、休んでいるのに体調が悪くなる理由と
対処法についておはなししていきます。

休んでいるのに体調が悪くなる理由

そもそも、休むってなんでしょう?

仕事をしている場合は、休職したり退職することが
休むことですね。

ただ、「休む」と言っても、具体的な方法は
人それぞれ違います。

人と会ってたくさん話してスッキリすることで
休む人もいれば、
カフェでゆっくり読書することで休む人もいます。

一日中家にいて動画を見たり、ぼーっと過ごす
ことで休む人もいますね。

ここで大切なことは、
「本当に自分にとって質の良い休みが取れているのか」という部分です。

質の良い休みの条件には、
①環境 ②方法 があると考えています。

①環境


例えば、子どもがいる場合は、いくら自宅で
休もうと思っても、家事や育児に追われ
気持ちよく休めないと思います。

もしくは、家族から休んでいることを責められたり
休むことには何も言わなくても、
「良くなってきた?いつから働けるの?」と
急かされる場合もあるかもしれません。

このような場合は、仕事を休職して家にいることが
多くても、休めているとは言えないですね。

休む環境が整っていない場合って、意外と多いんです。

②方法

人によって休む方法は違いますが、
自分にとって質の良い休みがどの方法かわからない
人は意外と多いです。

少しでも充実した休日を過ごすために、
あえて外出する場合もあるかもしれません。

それで心が休まれば良いのですが、
「なんで休んでいるはずなのに、こんなに疲れる
んだろう?」という結果になることもあるでしょう。

つまり、自分では休んでいるつもり、
他の人から見て休んでいるように見えても、
実は適切な方法で休めていないことがあるんです。

では、自分にとって適切な方法はどうやって
知ればいいのでしょうか?

休み方のコツ

まず、自分の体調に適した休む方法を考える
必要があります。

メンタル不調といっても、急性期・中期・回復期
それぞれで体調が違うため、休み方も変わるんです。

◉急性期(かなり落ち込みが強い時)

不安感や焦燥感が強く、ずっと苦しい気持ちがあり、
いなくなりたい気持ちが強い時期です。

この時期は、
あえて外出したり、タスクをこなすことは
負担になってしまいます。

この場合は、家事や育児、仕事、その他の生活から
距離を置いて、ひたすら眠ったり、自宅で
ゆっくり過ごす方がいいかと思います。

メンタル不調の急性期で、マイナスなことばかり
考えてしまい思うように体が動かない・消えたい気持ち
が強い時は、かなり追い詰められている時です。

可能であれば、家族や近しい人に
「今かなりきつい。できるだけ何もしないで
休みたい。」と伝えて、ひたすら休める環境を
整えてもらうことがお勧めです。

◉中期(落ち込みのピークは過ぎたが、まだ
不安が強い時期)

この時期は、何もできないほど落ち込む頻度は下がり、
ピークに比べればまだ頭が働く時期です。

ただ、ストレスのかかる状況では、不安感や
焦燥感などが強く、辛い気持ちになることも
多いでしょう。

家でただゆっくり過ごすことで休まる時もあれば、
ストレスの要因について考え込んでしまったり
「自分は何をしてるんだろう?」という気持ちに
なることもあるかもしれません。

人間は、頭だけが働いている状態だと、
疲労感はあるのになぜか眠れない、という状態に
なったりもします。

適度に頭も体も動かした方がスッキリして、
無駄に考え込むことが少なくなるので

家の近くを散歩してみたり、少しランニングして
みるのもいいかもしれません。

動いた翌日にはぐったりしてしまうと思うので
自分の体調を見ながら、少し体を動かすことも
取り入れるといいでしょう。

ただ、この時期はまだ頭を使うタスクをこなしたり
日常のやらなければならないことに追われると
キツくなってしまうので、できるだけ周囲を
頼れるといいと思います。

◉回復期(体調が戻ってくる時期)

少しずつ以前好きだったことへの興味が戻り、
笑顔が戻ってくる時期です。
心を許せる家族や友人とは楽しい時間を過ごせる
ようになっているかもしれません。

日によって体調に波があり、不安や落ち込み感が
あることもありますが、トータルで見ると
以前に比べたら徐々に感覚が戻ってきていれば
この時期に該当すると思います。

この時期は、休職している場合は復職に向けて、
元の生活に戻る準備をする時期です。

ただひたすら家で寝て過ごすよりは
外を散歩したり、朝起きて日中は本を読んだり
外で軽めの作業をする、友人と会ってみるなど、
活動も取り入れつつ休むことがいいと思います。

「こうなったら完璧に回復!」と言える状態は
ありません。

まだ本調子とは言えなくても、不調のピークや
最大の落ち込み時期を過ぎた感覚があれば、
ひたすらに休むよりも活動してみる方が
自信がついて気分が上がってくることも多い
です。

ただ、無理は禁物です。毎日のようにタスクをこなして
動き回る必要はないので、体調を見ながら
ゆったり進めてくださいね。

最後に

そもそも、人間ってギリギリ限界まで頑張りがちな
生き物です。

休みに入る前は、自分の心に蓋をして無理やり
動いている状態です。

休みに入って、自分の心を見ることができるように
なると、これまで蓋をしていた部分が一気に溢れて、
より落ち込みや気分の暗さが現れることがあるんです。

その場合は、もはや休みに入る前よりも体調が
悪くなったように感じると思います。

でもそれは、マイナスなことではありません。

これまでは無視していた自分の本当の気持ちを
見てあげて、自分を大事にする第一歩を踏み出した
ということなんです。

苦しいかもしれませんが、
「あぁ、自分はこんなにキツかったんだな。
よく頑張っていたんだな」と自分を褒めて
あげてくださいね。

その上で、休む環境や方法を見直すと
回復に向かっていきやすいと思います。

大丈夫、絶対に体調は良くなります。
きついときは先が見えないし、終わりがないように
思えますが、絶対に良くなりますよ。

今日も最後まで読んでいただき
ありがとうございました☻

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