マガジンのカバー画像

過去の日記のリバイバル

11
過去の日記を再編集しました。
運営しているクリエイター

2024年2月の記事一覧

スキナー「動機、意図およびテクストの解釈」の再構成レポート

経済学部一年 竹内 康司  解釈に際して著者の動機や意図を考慮すべきではないと主張する批評家は、「動機」と「意図」を知る目的について混同した議論をしているとスキナーは指摘した。そこで、スキナーは、まず意図と動機を知る目的についてそれぞれ区別して議論を進める。  著者の動機について知ることは、特定の言語行為を促すきっかけを知ることである。著者の動機は作品の出現に先行し、作品との結びつきは偶然的なものと見なされる。したがって、「動機」はテクストとは無関係であることを彼は認めて

暴君殺しについての一考察

経済学部一年 竹内 康司 1人の偉大な政治指導者を殺害する個人的暴力は、いかにして正当化されるのか。この問題を考えるにあたって、参考資料を踏まえ、二つの側面からアプローチする。一つは古代ローマの著作物における「暴君誅殺」の合法性と、もう一つは「偉大な指導者」が「暴君」となりうる経緯についてだ。 まず、前者では、古代ギリシャ、ローマの著作家たちは、「暴君誅殺」は善きこと、「国王暗殺」は悪しきこと、と見なしていた。その背景には個人の権力濫用を抑制する目的がある。これは自由主義者

思想史とは何か。学期末レポート

(1)リチャード・ローティの議論を踏まえて、丸山眞男「思想史の考え方について―類型・範囲・対象―」を検討する。 リチャード・ローティは「哲学史」の記述法として、合理的再構成・歴史的再構成・精神史・学説史の4つのジャンルを提示している。 大雑把に捉えれば、ローティの説く合理的再構成は、現代に、歴史的再構成は過去に軸足を置くものだ。「哲学史」を記述する際、合理的再構成の支持者は、「過去の人間が論じた諸問題に関する今日の最良の仕事」に照会して、過去の偉大な哲学者を見ることを強調す

経営管理Ⅰレポート課題2

1.  建築家の立場の場合、自分の意見を主張し続けることが困難なのはなぜか。その原因となる状況やフレーズを述べよ。 2. 映画「十二人の怒れる男」において、「建築家」か「建築家以外の人」と同様の立場に立った体験について記述せよ。 ① どのような点が似ているのか? ② 今振り返ると、どのようにすれば良かったのか? 3. その他感想 1. 集団意思決定において、一貫した主張を続けるのが困難な要因は3点あると思う。 一点目は同調とその社会的影響である。陪審員たちの大多数は