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鉄印帳の旅【第3弾】

9月に入手した鉄印帳。購入した錦川鉄道を皮切りに、これまで、鹿島臨海鉄道、真岡鐵道、しなの鉄道、えちごトキめき鉄道、北越急行、そしていすみ鉄道と7社の鉄印を集めていましたが、11月のある休日、鉄印を集める旅第3弾として、再びお出かけをしてきました。

今回、向かったのは、わたらせ渓谷鐵道、野岩鉄道、会津鉄道です。この路線の共通点、わかる人にはわかると思いますが、東武鉄道と関係が深い鉄道路線なのです。まず、わたらせ渓谷鉄道は、東武伊勢崎線を走る特急りょうもう号が終点赤城のひとつ手前で止まる相老駅で乗り換えができます。そして野岩鉄道と会津鉄道は浅草から直通特急が走る路線です。今回はこの東武鉄道と関係が深い3社で鉄印を集める旅に出かけたいと思います。

出発は北千住朝7時01分出発の特急りょうもう1号です。比較的多数の方が乗車されましたが、ほとんどの乗客が館林や太田で下車してしまいました。わたらせ渓谷鐵道の乗換駅である相老まで乗っている人は数えるほどでした。

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わたらせ渓谷鐵道

わたらせ渓谷鐵道は、桐生から足尾銅山のふもと間藤までを結ぶ鉄道です。沿線はほぼ渡良瀬川に沿って進み、桜や花桃が咲く春、若葉がまぶしい初夏、そして燃えるような紅葉が包む秋と、四季折々の風景が楽しめる絶景路線です。

相老駅は東武線のホームは6両対応の上屋もある大きなホームですが、わたらせ渓谷鐵道の方はいかにも小さなローカル線の交換駅といった雰囲気。東武線から乗り換えたのは10人ほどでした。東京方面からのメインルートだと思っていましたが、予想外に少ない印象を受けました。

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10分ほど待って列車が到着します。乗ってみてびっくり。ほとんど席が埋まるほどの乗車率です。皆さん行楽客風。始発駅の桐生から乗る人が多いのでしょうね。

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この列車で、鉄印を販売している大間々駅へと向かいます。大間々駅は、わたらせ渓谷鐵道の中心駅。木造の大きな駅舎が出迎えてくれました。ここで鉄印を購入します。

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本当でしたらもっと足尾の方へと足を延ばして紅葉を愛でたいところですがあいにく今日は先を急ぐ日です。折り返しの列車に乗って桐生へと向かいます。ちょうど貴重な連結作業も見られました。

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この列車で桐生へと向かいます。開業後まもなく増備された古いディーゼルカーですが、先ほど乗ってきた車両と違ってクロスシートで乗り心地はいいですね。ただ、惜しむらくは窓が汚いこと。経営状態の悪い鉄道会社の宿命みたいなものですが、もう少し窓がきれいだと景色ももっと楽しめるのでしょうけど。

桐生⇒栃木⇒下今市⇒新藤原

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桐生に到着したのは9時45分ごろ。両毛線の列車まで45分ほどあります。比較的大きな街ですから、駅前に何かあるだろうと踏んでいたのですが、地方駅の性なのか、駅前には何もありません。しかたなく待合室でおとなしく待つことにします。

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やってきた列車は国鉄型の211系。昔は高崎線や宇都宮線で走っていましたが、今は群馬県の各線を走っています。国鉄型車両というと人気が出そうなものですが、まったく注目されない、ちょっとかわいそうな車両です。この列車で栃木へと向かいます。ロングシートでした。やっぱり残念。

栃木からは東武日光線に乗り換えます。この日乗るのはかつては快速として浅草から東武日光や会津田島まで走っていた6050系です。中高生のころ、東武線で通学していましたが、その時によく見たこの快速電車は憧れでした。朝方会津田島からやってくる快速は屋根に雪をかぶせていたこともあり、遠く会津の地に想いを馳せたものです。久しぶりに乗車した列車は思いのほか高い乗車率でしたが、ちょうど進行方向窓側に座ることができました。

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乗車した列車は東武日光行でしたので、下今市で乗り換えです。SL大樹が走るようになって、下今市駅は大きくレトロ調に変化を遂げました。その雰囲気によく似合う車両が停まっていました。かつての6000系電車に模した復刻塗装の6050系です。これに乗って野岩鉄道の始発駅である新藤原に向かいます。多くの乗客が乗っていましたが、ちょうど紅葉が見ごろの鬼怒川温泉でほとんどの人が降りてしまいました。

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野岩鉄道⇒会津鉄道

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野岩鉄道はもともとは国鉄会津線会津滝ノ原と国鉄日光線今市を繋ぐ名目で建設が進められていましたが、途中で計画変更となり、東武鬼怒川線の新藤原と接続する路線となりました。新藤原駅自体は山間の小さな駅で、周りもほとんど集落が見られませんが、ここに野岩鉄道の本社があります。まずはここで鉄印を押してもらいます。紙を貼り付けるタイプですが、ご丁寧に割り印を押していただきました。

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ここから乗車するのはリバティ会津号です。なんとこの区間から特急券なしで乗車することができます。鬼怒川温泉でほとんどの人が降りてしまったのでしょう、車内はガラガラでした。しかしこのリバティ、鉄仮面みたいな顔つきでカッコイイですね。

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野岩鉄道は山深い路線であることに加え、新線なのでトンネルが多いです。トンネルを抜けると紅葉が見事な山々が見え、またすぐにトンネルに入ることの繰り返しですが、それはそれで美しい景色を楽しめました。

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野岩鉄道自体はかつての会津滝ノ原、今の会津高原尾瀬口から会津鉄道に変わりますが、途中、電化されている会津田島までは車両も一体運用されていて、実質的には同一の路線といってもよいでしょう。しばらくして会津鉄道の中心駅である会津田島に到着しました。ここで鉄印を購入します。何と、ご丁寧に直筆で書いてくださいました。

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時刻は14時半ですが、ここで遅い昼食です。喜多方まではまだ遠いですが、会津田島駅の2階にある食堂でおいしいラーメンをいただきました。やはり福島県のラーメンはおいしいですね。

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その後は15時発の特急リバティ会津で帰路に着きます。帰りの特急は鬼怒川温泉で大挙して乗客が押し寄せ、満席でした。下今市ではこの日の運行を終えたSL大樹が転車台に乗せられていました。発車したばかりの車内からだったのでブレブレですが、SLはカッコイイです。

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むすびに

こうして一日で巡ってきた鉄印帳集めの旅ですが、改めて思ったことがあります。

それは、このご時世、suicaもpasmoも使えず、クレジットカードも使えないキャッシュレスに全く対応していない第三セクター鉄道は、それでいいのかということです。suicaのシステムを導入するのは数十億円かかると言われていますので重荷にはなるでしょうが、接触を避ける意味でも、さすがにクレジットカードくらいは使えるようにしてくれたらいいと思ったんですが。

(掲載写真はすべて筆者撮影)

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