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【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第14弾(名古屋⇒能登・禄剛崎)

定期的にお送りしている「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」のダイヤ検証ですが、たくさんの方にお読みいただいているようで何よりです。ふた月ほど前は第7弾の検証記事が異様にアクセス数が伸びましたが、ここ1ヶ月ほどは第11弾の検証記事が9,000を超えるアクセスになっており、note事務局からも「一番読まれた記事」との通知が来ました。

それはそれでうれしい限りなのですが、お金をかけて実際に旅をした記録である「鉄印帳の旅シリーズ」よりも、インターネット上の調べ物で書けてしまう「バス旅検証シリーズ」の方がアクセスが伸びやすいというのは、ちょっと複雑だったりします。

それはともかくとして、第14弾の検証をやってみます。2013年春の放送でマドンナは森下千里さん。既に芸能界は引退されていて、昨年は衆院選に立候補されていましたね。あまり話題に上ることもない回のひとつですが、小牧での乗り継ぎの混乱や、神明温泉の愉快な女将さん、神岡宿泊を決めた際の蛭子さんの反応などなど、個人的には好きな回のひとつです。

第14弾の実際ルート

一日目
名鉄バスセンター-(名鉄バス本地ヶ原線)-市役所-(徒歩)-愛知県庁前-(とよやまタウンバス南ルート)-北部市場東-(とよやまタウンバス北ルート)-小牧市役所前-(こまき巡回バス)-小牧駅/小牧-(名鉄バス岩倉線)-岩倉-(名鉄バス一宮・川島D線)-尾張一宮駅前-(名鉄バス一宮・川島C線)-川島(内藤記念くすり博物館)川島松倉-(岐阜バス岐阜川島線)-JR岐阜-(岐阜バス岐阜美濃線B87系統)-美濃市駅-(岐阜バス牧谷線)-洞戸栗原車庫-(板取ふれあいバス)-福祉センター (宿による送迎)-〈神明温泉泊〉
二日目
板取スイス村-(板取ふれあいバス)-福祉センター-(徒歩・タラガトンネルを通過)-宇留良-(郡上八幡自主運行バス相生線)-郡上八幡駅-(白鳥交通郡上八幡白鳥線)-美濃白鳥駅-(白鳥交通八幡荘川線)-牧戸-(濃飛乗合自動車荘川線)-高山濃飛バスセンター-(濃飛乗合自動車神岡線)-濃飛バス神岡営業所
三日目
濃飛バス神岡営業所-(濃飛乗合自動車平湯・神岡 - 富山線特急)-富山駅前- (富山地方鉄道10系統)-高岡駅前-(加越能バス氷見営業所線)-氷見営業所-(徒歩)-氷見中央-(加越能バス脇線)-脇-(北鉄能登バス脇線)-七尾駅-(北鉄能登バス高浜線)-高浜-(北鉄能登バス富来線)-富来
四日目
富来農協前-(北鉄能登バス外浦線)-門前-(北鉄奥能登バス輪島線)-輪島駅前(輪島朝市・輪島温泉を観光)-(北鉄奥能登バス町野線)-曽々木口-(北鉄奥能登バス大谷線)-木の浦-(北鉄奥能登バス木の浦線)-狼煙

2日目の朝のタラガトンネル以外は長距離の歩きを挟むこともなく、比較的順調に行程を進め、3日目には能登半島に入り、当時としては最速のゴールとなりました(その後、第17弾、第20弾で更新)。

2022年のダイヤ検証

では、2022年のダイヤで行ってみるとどうなるでしょう。
川島でのバスが廃止されたとの情報や、能登半島の路線バス網も少なくなっているとの情報もあり、ちょっと検証してみたいと思います。

1日目
名鉄バスセンター804→名鉄バス・本地ヶ原線→822市役所/愛知県庁前943→とよやまタウンバス・南ルート→1006北部市場東1017→とよやまタウンバス・北ルート→1057小牧市民病院1115→名鉄バス・岩倉線→1131岩倉駅1150→名鉄バス・一宮岩倉線→1214一宮駅東口1219→名鉄バス・川島線→1248川島→(徒歩100m)→松倉公民館前1354→各務原ふれあいバス・川島線→1420イオンモール各務原1515→岐阜バス・快速イオンモール各務原線→1542名鉄岐阜1551→岐阜バス・N83系統・岐阜板取線→1702ほらどキウイプラザ1720→板取ふれあいバス→1809板取スイス村

1日目は実際ルートと同じく板取まで行くことができます。
実際ルートでは川島から直接岐阜へ向かうバスに乗れましたが、現在、このバスは朝と夕方のみとなっており、すぐ近くの別のバス停からイオンモール各務原を経由して岐阜へ向かいます。また、実際ルートでは岐阜での聞き込みに難航し、一度関へ出て、そこから洞戸栗原車庫へ向かいましたが、実は岐阜駅から直接バスで行くことができます。宿泊はユニークな女将さんが魅力的だった神明温泉がいいでしょうかね。

2日目
板取スイス村540→板取ふれあいバス→602福祉センター→(徒歩・タラガトンネル・5.1km・60分)→宇留良714→郡上市自主運行バス・相生線→746郡上八幡駅1100→白鳥交通・上白鳥線→1146美濃白鳥駅1300→白鳥交通・白鳥ひるがの線→1341ひるがのスキー場→(徒歩4.4km・60分)→下野々俣公民館1532→濃飛バス・荘川線→1652高山濃飛バスセンター1810→濃飛バス・古川神岡線→1930濃飛バス神岡営業所

2日目も実際ルートと同じく神岡まで行くことができます。
朝早くのバスでタラガトンネルの入口まで行き、そこから早足で宇留良まで歩くのも同じです。その後は白鳥交通のバスが大幅減便されていることもあって乗り継ぎ時間が長くなります。また、実際ルートでは美濃白鳥から牧戸まで行くバスがありましたが、現在は途中のひるがのスキー場までしかバスがなく、歩きが必要となります。それでも高山から神岡まで向かうバスは比較的遅くまであり、神岡までは行くことができそうです。

3日目
濃飛バス神岡営業所610→濃飛バス・上宝神岡線→644猪谷駅/猪谷650→富山地方鉄道・31系統・猪谷線→755富山駅前830→富山地方鉄道・10系統・高岡線→926高岡駅前933→加越能バス・10系統・氷見線→1042脇1145→北鉄能登バス・脇線→1223七尾駅前1227→能登島交通・曲線→1252大橋駐車場1252→能登島交通・南線→1306通→(徒歩9.4km・2時間半)→曾福1535→北鉄奥能登バス・鹿島線→1554穴水駅前1625→北鉄奥能登バス・穴水輪島線→1718輪島駅前

実際ルートでは富山行の特急バスを待って、少し遅めのスタートをしていましたが、現在、このバスはなくなっており、猪谷での乗り換えが必要となります。今年1月に放映されたZ第18弾で逆ルートですが利用していました。朝6時台のバスで猪谷へ向かえば、脇で1時間バス待ちが発生するものの、順調に歩を進められます。実際ルートでは七尾からは日本海方面へ出て、高浜・富来方面へと進みますが、現在のダイヤではその先が繋がりませんので、こちらもZ第18弾の逆打ちですが、能登島交通のバスを使って、途中9kmの歩きを挟みながら穴水へ向かいます。穴水から輪島までのバスにも間に合い、ゴールにかなり近づいた輪島まで進むことができます。
なお、能登島交通の大橋駐車場では同時刻着・同時刻発ですが、南線は大橋駐車場始発であり、能登島交通どうしのバスということもあって、乗り継ぎが図られているものと判断しました。

4日目
輪島駅前715→北鉄奥能登バス・町野線→748曽々木口815→珠洲市コミュニティバス・狼煙大谷ルート→906狼煙

最後の禄剛崎最寄りの狼煙バス停までの路線は、現在コミュニティバスに移管されていますが、実際ルートでは曽々木口と木の浦で乗り換えたものの、現在は直通するバスがあり、ゴール近くの輪島まで進んでいたこともあって、何と9時過ぎにはゴールに到着します。
実際ルートでも当時最速ゴールでしたが、今回の検証では記録的な早さでのゴール達成となることになりました。

別ルート:のと里山海道を通るルート

さて、私も以前乗車して、「鉄印帳の旅」でもご紹介しましたが、金沢から能登方面へは長距離バスが走っています。このバスは「のと里山海道」という無料の自動車専用道路を走るのですが、現在のバス旅ルールでは、無料の自動車専用道路を走るバスは乗ってもよいことになっています。実際、Z第17弾では通称106急行と呼ばれる特急バスに乗っていますが、これは途中、地域高規格道路と呼ばれる無料の自動車専用道路を通行します。これが許されるのであれば、のと里山海道を走るバスも利用できるのではないかと思います。このバスを利用するルートだと以下の通りとなります。

3日目
濃飛バス神岡営業所610→濃飛バス・上宝神岡線→644猪谷駅/猪谷650→富山地方鉄道・31系統・猪谷線→755富山駅前830→富山地方鉄道・10系統・高岡線→926高岡駅前1110→加越能バス・60系統・庄川小牧線→1227井波1310→加越能バス・南砺金沢線→1435金沢駅西口1600→北鉄奥能登バス・珠洲宇出津特急→1942すずなり館
4日目
すずなり館853→珠洲市コミュニティバス・狼煙飯田海ルート→945狼煙

ゴールこそ、輪島泊まりの検証ルートに比べると少し遅いですが、能登島からの9kmの歩きが必要なく珠洲市まで行けますので、かなり楽な行程となります。このルートで行くと、ちょうどのと里山海道は夕暮れ時の走行ですので、夕陽に輝く海をたっぷり眺めながらの旅程になりそうです。

まとめ

というわけで、能登島経由ルートでも、のと里山海道ルートでも、いずれも記録的な早さでのゴールが可能であることがわかりました。ただ、実際ルートの時よりも確実にバス路線は短くなっており、歩かなくて済んだ行程も歩きが必要になっている箇所があります。山越えを何度もするこのルート、さらに数年たつと、まったく予想外のルート取りをしないと行きつかないかも知れません。

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これまでの第1弾から第13弾までの検証記事をマガジンとしてまとめておりますので、どうぞご覧ください。

(トップ画像は「CraftMAP」様の白地図を使用させていただいております)


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