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【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第16弾(館山⇒会津若松)

シリーズでお届けしている「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」の今のダイヤで行ってみたらの検証ですが、多くの方にお読みいただいているようで、このうち第13弾はnoteから「先週最も読まれた記事のひとつ」として3回連続で通知が来ております。いつもありがとうございます。

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第16弾の実際ルート

第16弾は2014年1月に放映されました。マドンナはちはるさん。蛭子さんと同じ事務所だそうで、番組冒頭から「蛭子班」と称して蛭子さんと行動を共にしており、太川さんは孤立気味で、これはマズい傾向だなと思っていましたら、案の定、3日目の烏山で太川さんが蛭子さんの些細なひと言が理由で声を荒げてブチ切れてしまいました。

では、第16弾の実際ルートを振り返ってみましょう。

一日目
館山駅東口-(鴨川日東バス鴨川市内・館山線1-8系統)-安房鴨川駅東口-(鴨川日東バス鴨川市内・館山線1-2系統)-上総興津駅-(勝浦市民バスなかよし号松野 - 興津線)-松野坂→松野坂上-(小湊鉄道)-大多喜駅/大多喜車庫-(小湊鉄道茂41系統)-茂原駅南口/茂原駅東口-(小湊鉄道)-白子車庫-(九十九里鉄道)-サンライズ九十九里-(九十九里鉄道)-東金駅-(九十九里鉄道八街線)-八街駅-(千葉交通住野線)-京成成田駅-(千葉交通吉岡線)-佐原駅
二日目
佐原駅-(桜東バス佐原・江戸崎線)-江戸崎-(ジェイアールバス関東霞ヶ浦線)-土浦駅-(関鉄グリーンバス)-石岡駅-(関東鉄道)-水戸駅北口-(茨城交通61系統)-大宮営業所
三日目
大宮駅前-(茨城交通)-高部車庫→道の駅みわ前-(那須烏山市営バス烏山高部線)-烏山駅前-(那須烏山市営バス馬頭烏山線)-小川仲町-(東野交通)-西那須野駅-(那須塩原市営バス黒磯・西那須野線)-黒磯駅
四日目
黒磯駅-(那須町民バス追分・黒磯駅線)-追分-(徒歩)-古関-(ジェイアールバス関東白棚線)-白河駅前-(福島交通白河・棚倉線)-石川駅前-(福島交通)-須賀川駅前-(福島交通須賀川線)-郡山駅前

ということでゴールの会津若松には遠く及ばず、郡山で無念のリタイアとなりました。

ちなみに、現在は、バス旅Z放映後の答え合わせ座談会にも出演されるなど、バス旅の正解ルート解説でおなじみのタビリスさんが初めて解説記事を書かれたのは、この第16弾でした。

2022年のルート検証

それでは、2022年のダイヤで行ってみたらどうなるでしょうか。検証はいつもの通り、Navitimeの時刻表検索を利用しています。

1日目
館山駅前715→日東交通・館山鴨川線→815安房鴨川駅東口/西口930→高速バスカピーナ号(下道区間)→1020馬来田駅前1027→日東交通・桜台姉ヶ崎線→1100姉ヶ崎駅東口1145→小湊鐵道→1223八幡宿駅西口1300→小湊鐵道→1338千葉駅1425→千葉内陸バス・C70千葉四街道線→1437四街道駅北口1503→ちばグリーンバス・臼井線→1556京成佐倉駅南口/京成佐倉駅1612→なの花交通・六合路線→1636印旛日本医大駅1711→ふれあいバス(印西市)印旛・本埜支所ルート→1751印西牧の原駅南口1800→ふれあいバス(印西市)南ルート→1827千葉ニュータウン中央駅北口

実際ルートでは鴨川から上総興津へ出て、そこから松野へと向かうコミュニティバスに乗っていますが、現在、そのバスは廃止されています。上総興津や勝浦まで向かうルートも途切れがちですので、高速バスの下道区間で馬来田駅まで行き、そこから姉ヶ崎経由で千葉駅へ、四街道・佐倉を経由して、この日は千葉ニュータウン中央まで進みます。
なお、バス旅Z第9弾では、この第16弾とほぼ同じ千葉県の白浜から福島の大内宿を目指していますが、Zでは鴨川から木更津へ出ていました。このルートでもいいのですが、途中歩きを挟むため、高速バス下道区間で行く方がいいと思います。

2日目
千葉ニュータウン中央駅北口745→ふれあいバス(印西市)布佐ルート→808布佐駅東口/南口820→阪東バス・布73系統→847青山台一丁目→(徒歩2.9km・45分)→取手駅西口1100→関東鉄道→1200谷田部車庫1240→関東鉄道・水海道土浦線→1325土浦駅西口1600→関鉄グリーンバス・石岡土浦線→1650石岡駅1755→関東鉄道・水戸石岡線→1910水戸駅北口1920→茨城交通・61系統→2007大宮駅口

2日目の行程は、Z第9弾と同じく布佐を通っていきます。ただ、Z第9弾では布佐から大利根交通に乗って茨城県に入っていきましたが、現在のダイヤでは大利根交通の乗り継ぎが悪いため、天王台駅の近くから利根川を徒歩で渡って取手駅へ向かいます。土浦駅で長時間の待ちが発生しますが、実際ルートと同じく常陸大宮まで進むことができます。

3日目
常陸大宮→(徒歩5.2km・75分)→花房西833→茨城交通→906常陸太田駅1224→茨城交通→1407里川入口→(徒歩1km・15分)→大ぬかり明神1437→福島交通・矢祭→1459矢祭町役場1626→福島交通→1705棚倉駅前1742→JRバス関東・白棚線→1838白河駅

後述しますが、実際ルートと同じように高部車庫へ出て烏山経由で向かうと3日目は黒磯到着がやっとです。結論としては、これではゴールができません。この日のうちに福島県に入れるルートを探すと、常陸太田へ出て、そこから里川へ、県境を越えてすぐにある大ぬかり明神バス停から矢祭、棚倉を経由すると、白河まで到達することができます。ちなみに、実際ルートでは水戸駅で常陸太田行を乗り逃して常陸大宮に行くシーンがありましたが、現在水戸駅から常陸太田への直行バスはありません。

4日目
白河駅700→福島交通・新白河石川→743石川駅前805→福島交通・竜崎経由石川→859宮先町→(徒歩6.3km・90分)→守山中町1049→福島交通・上蓬田→1120郡山駅前1210→福島交通・玉川経由熱海→1259太田熱海病院1320→会津バス・上戸線(火・木のみ)→1413赤津→(徒歩2.7km・40分)→高坂1525→会津バス・河東線→1627若松駅前

この日は白河から郡山を抜けて向かいますが、途中の須賀川から郡山へと向かうバスが朝イチの便の後は夕方まで便がないため、須賀川駅手前から歩いて別の路線へと向かいます。
太田熱海病院からの会津バスは火曜日と木曜日の限定運行です。つまりはこの日が火曜日と木曜日以外はこのバスに乗れず、ゴールできないことになります。とはいえ、3日目の夜に白河まで到達できたことでゴールが可能となりました。

Z第9弾同様、甲子峠経由の検証

白河から郡山を抜けていくルートは火曜日と木曜日限定です。そこで、Z第9弾と同様に、甲子峠を徒歩で越えていくルートを検証します。

4日目
白河駅前750→福島交通・イオン・追原経由甲子→838高原ホテル前→(徒歩13.4km・3時間半)→南倉沢1530→会津バス・南倉沢線→1555会津下郷駅1615→会津バス・枝松線→1640新湯入口1655→会津バス・小沼崎線→1705小沼崎→(徒歩4.6km・70分)→大川発電所前1914→会津バス・芦の牧線→2010若松駅前

このように、最終バスにはなりますが、何とか会津若松まで到達できます。ただし、この日だけで徒歩距離は18kmに及びます。しかも峠道です。健脚を誇るZメンバーでも踏破は難しいかも知れません。

実際ルート同様、烏山経由の検証

それでは、実際ルートと同じく、常陸大宮から烏山を抜けていくルートも見てみましょう。上述したとおり、4日目でのゴールは不可能です。

3日目
大宮駅前900→茨城交通→942高部車庫1212→那須烏山市営バス・烏山高部線→1240JR烏山駅1335→那珂川町コミュニティバス・馬頭烏山線→1405道の駅ばとう1559→関東自動車・馬頭線→1649西那須野東口/西口1710→ゆ~バス・西那須野線→1828黒磯駅
4日目
黒磯駅754→町民バス(那須町)・追分黒磯駅線→844追分→(徒歩9.5km・2時間半)→古関1202→JRバス関東・白棚線→1228白河駅前1245→福島交通→1328石川駅前1515→福島交通・竜崎経由石川→1614須賀川駅前1714→福島交通・旧道経由→1752郡山駅前1845→福島交通・玉川経由熱海→1934太田熱海病院

実際ルートと同じく3日目は黒磯、4日目も郡山の先の太田熱海病院までの到達がやっとです。

しかし、調べてみたら、烏山経由で向かっても4日目でゴールできるルートが見つかりました。

3日目
大宮駅前900→茨城交通→942高部車庫1212→那須烏山市営バス・烏山高部線→1240JR烏山駅1335→那珂川町コミュニティバス・馬頭烏山線→1405道の駅ばとう1559→関東自動車・馬頭線→1649西那須野東口/西口1800→JRバス関東・塩原線→1845塩原温泉ターミナル
4日目
塩原温泉ターミナル843→ゆ~バス・塩原上三依線→905上三依塩原温泉口駅→(徒歩25km・5時間)→西町1409→会津バス。下郷線→1440会津下郷駅1500→会津バス・枝松線→1525新湯入口1530→会津バス・小沼崎線→1540小沼崎→(徒歩4.6km・70分)→大川発電所前1649→会津バス・芦の牧線→1754若松駅前

このように一応ルート取り的には4日目で到達できます。ただし、4日目は上三依塩原温泉口駅から、クマが出るともいわれる栃木・福島県境の峠越えを25km歩くというとんでもないルート取りになりますので、到底実現不可能なルートだと思います。

まとめ

第16弾の冒頭、太川さんは千葉県を走破する際に「いっぱいルート候補があって選択が難しい」とボヤいていましたが、その通り、千葉県側も、また福島県側でも複数のルート候補があり、とても難しいコース設定だったと思います。
今回の2022年ダイヤでの検証でも、バスの繋がりが悪く、長時間のバス待ちや長距離の徒歩が必要です。ロケ日は真冬でもありますし、とても苦しい道中になることと思います。

(トップ画像は「CraftMAP」様の白地図を使用させていただいております)









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