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鉄印帳の旅【第4弾】

先日、久しぶりとなる鉄印帳の旅に行ってきました。マスク着用で車内ではほぼしゃべらず。人との接触も必要最小限。それはそれで寂しいものがありますが、この状況下ですから仕方がありません。

旅程の日はよく晴れていて美しい雪山に、能登半島の青い海も眺めることができ、仕事がかなり厳しくて精神的にもきつい状況でしたが、いい癒しの旅になりました。

これまで、錦川鉄道で鉄印帳を購入し、鹿島臨海鉄道、真岡鐵道、しなの鉄道、えちごトキめき鉄道、北越急行、いすみ鉄道、わたらせ渓谷鐵道、野岩鉄道、会津鉄道、山形鉄道、阿武隈急行と12社の鉄印を集めましたが、今回の行先は、のと鉄道、IRいしかわ鉄道、そして、あいの風とやま鉄道です。

第1ランナー(北陸新幹線・かがやき503号)

旅の第1ランナーは北陸新幹線かがやき503号です。休日の朝7時と利用しやすい時間帯ですが、上野駅発着時は1車両当たり数人程度の乗車率で寂しいものがありました。

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長野近辺までほとんど雪はありませんでしたが、飯山を過ぎるあたりから雪が増え始めます。上越妙高の近くでは見事な雪山が出迎えてくれました。写真の一番左が妙高山でしょうか。

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これが長野以遠各駅停車のはくたか号でしたら、途中下車して上越妙高からレンタカーでも借りて一日鉄道写真撮影に費やしてしまうところですが、かがやき号は長野の次は富山まで停まりません。後ろ髪をひかれながらも10時前、金沢駅に到着しました。上野からだと約2時間半。東京から新大阪よりちょっとだけ長い感じでしょうか。

第2ランナー(北鉄奥能登バス・珠洲特急)

金沢駅に着いたら、まずはこの鼓門を見なくてはいけません。古都・金沢を感じさせてくれる見事な門。実に美しいですね。

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さて、ここでIRいしかわ鉄道の鉄印をもらって……と思うところですが、今回はいろいろと調べ、ちょっと寄り道、というかワープをすることに。

北鉄奥能登バスの珠洲特急という高速バスでのと鉄道の終点である穴水駅へワープします。バス乗り場は鼓門のある方とは反対側の西口。こちらの方にはオフィスビルが整然と立ち並んでいました。

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さて、珠洲特急に乗車。どうしてこのバスに乗るかというと、実はこのバス、道中で「のと里山海道」という高速道路に乗るのです。高速道路といっても通行は無料。そして何より海岸線を走り、その絶景は見事なものです。雲ひとつない青空の下、真っ青な海を横目に見ながら疾走するバス。自分で運転するとなると脇見運転は危険ですが、バスなら少し高い車窓からたっぷり景色を楽しめます。

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そんなこんなで金沢発車から2時間ほどで穴水駅に到着しました。

第3ランナー(のと鉄道・穴水⇒七尾)

穴水駅に到着。道の駅の施設も併設されていますが、残念ながら列車の発車までの短い時間で食事ができそうなところはなく、飲み物だけ調達して鉄印を記帳してもらいました。

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穴水駅は、今ではのと鉄道の終点ですが、かつては能登線として蛸島まで、そして七尾線として輪島まで、100km以上の路線を保有していましたが、過疎化とモータリゼーションの影響で乗客が激減。今では七尾と穴水の33kmを結ぶだけになっています。穴水駅の構内には、かつて急行のと恋路として走った車両が留置されていました。かなり錆びついていてちょっと無残です。

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今では、沿線の西岸駅がアニメ「花咲くいろは」のモデルとして使われたこともあって、そのラッピング車両が走っています。

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さて、穴水から列車に乗車します。海沿いに走るのと鉄道では、随所で海を眺めることができます。電線が邪魔な時もありますが、先ほどの珠洲特急バスと同様、青い海をのんびり眺めながら進む旅路、心が穏やかになります。途中では、穴水の名物、ボラ待ちやぐらも見えました。奥にうっすらと白く見えるのは立山連峰でしょうね。

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第4ランナー(七尾線・七尾⇒津端)

のと鉄道の起点である七尾駅に到着。短い乗換時間でJR西日本の七尾線に乗り換えます。七尾駅にはマスコットキャラクターの「とうはくん」がお見送りをしてくれました。

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そして乗り込む列車は国鉄時代から走る415系です。七尾線電化時に導入された車両ですが、よる年波には勝てず、今度の3月のダイヤ改正で引退が予定されています。この日は天気がよかったこともあって、沿線では多くのカメラマンの姿も見かけました。

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JR七尾線になるともう海は見えません。田園地帯を走りながらこまめに駅に停車し乗客を拾っていきます。七尾から1時間以上かけてようやく津幡駅に到着しました。

第5ランナー(IRいしかわ鉄道・津幡⇒あいの風とやま鉄道・富山)

まずはこの津幡駅でIRいしかわ鉄道の鉄印を記帳してもらいます。

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15時くらいで、穴水でお昼ごはんが食べられずおなかが空いていたのですが、近くにコンビニすらなくてまたも食べられず。仕方がないので、のんびり駅のホームの待合室で時間をつぶしました。

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やがてやってきた、あいの風とやま鉄道へ直通する普通・泊行に乗車、富山へと向かいます。さすがは元・北陸本線だっただけに線路も立派ですし駅も立派、乗客もかなり多めでした。高岡からは立ち客が出るほどでした。

そして到着した富山。路面電車の南北直結工事も終了し、公共交通先進都市としての存在をより大きなものにしています。この冬は大雪に見舞われた映像を何度も見ましたが、もう雪はありませんでした。

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ここであいの風とやま鉄道の鉄印を記帳してもらいます。

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最終ランナー(北陸新幹線・かがやき512号)

まずはここ富山駅で、ようやく食料を調達できました。富山といえば「ますのすし」ですよねぇ。帰りの新幹線かがやき512号に乗り込んで、早速にいただくことにしました。ほどよく脂ののったマスが実に美味しい。空きっ腹にはたまりません。

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新幹線が富山を発車した直後、夕陽の最後の輝きに照らされて、美しい立山連峰が見送ってくれました。

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むすびに

こうして旅は終わりました。仕事できつかった中、一日、海や山を眺めながら、時折り文庫本を読み、のんびりと日ごろの疲れを癒しました。

今回、新たに3社の鉄印を集め、これで15社に到達しましたが、これからが大変そうです。北東北や東海、近畿、中国、四国、九州と、まだまだ先は長いのですが、効率的に鉄印を集めて列車を乗り継いで日帰りで帰ってこれるかというと結構難しくなってきます。これもまた計画を立てるのが楽しいのですが、またどこかで機会をうかがって訪ねてみたいと思います。

当面はマスク着用、黙って旅をし、地元の人ともほとんど触れあえない寂しい旅になりますが、早く落ち着いてくれることを切に願うばかりです。

(掲載写真はすべて筆者撮影)

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