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鉄印帳の旅【第8弾】

今年は少し長めのお正月休みをいただき、そのうちの1日を利用して鉄印帳の旅をしてきました。
今回向かった先は兵庫県を走る北条鉄道と、岡山県から広島県にかけて走る井原鉄道の2社です。今回もまた、ただ同地を訪れるだけでは面白くないので、いろいろな乗り物に乗ってきました。

北条鉄道へのアプローチは神戸から

北条鉄道はJR加古川線の粟生駅から出ています。そこへのアプローチルートはいくつかありますが、今回は新神戸から地下鉄で湊川へ出て、そこから神戸電鉄で粟生へと向かうルートを取ることにしました。

まずは7:30発ののぞみ11号で新神戸へ
新神戸駅には初めて降りました

いつもは始発にでも乗って朝早い新幹線で現地に向かう私ですが、この日は子どもの予定に合わせて少し遅い出発。7時半発ののぞみで向かいます。実は新神戸で降りたのは初めて。トンネルに挟まれた山間部にあって、降りた瞬間、その冷気にちょっとびっくりしました。

神戸市営地下鉄で移動

新神戸からは神戸市営地下鉄西神線に乗り換えます。乗車したのは2018年に導入されたという6000系。地下鉄車両は各都市でいろいろ違うので、乗っていて楽しいですね。
この電車で湊川公園へ向かいます。湊川公園駅は神戸電鉄湊川駅と接続しており、ここで神戸電鉄に乗り換えました。

湊川駅に入線する神戸電鉄1000系
神戸電鉄といえば山越え

神戸電鉄(神鉄)に乗車するのは初めてです。神鉄というとウルトラマンみたいな顔をした3000系を思い浮かべるのですが、やってきたのはそれよりもなお古い1000系でした。
そして神鉄といえば急勾配を登っていく路線として有名です。湊川を出ると、六甲の山々をあえぎながら登っていきます。下る時はさながらジェットコースターみたいなんだろうなと思いながらその車窓を楽しみました。一度じっくり撮影してみたい路線です。
粟生まで行く列車は1時間に1本の各駅停車。湊川からたっぷり1時間かかって、ようやく粟生に到着しました。

粟生駅に停車中の北条鉄道

粟生駅はJR加古川線、そして神鉄粟生線と北条鉄道の接続駅。どちらもうまく列車の接続が取られていて北条鉄道へはほとんど待たずに乗り換えができます。

北条鉄道の車窓

北条鉄道は粟生から北条町までを結ぶ短い第三セクター鉄道。車内は多くの乗客がいました。ローカル線にたくさんの人が乗っていると安心しますね。およそ20分ほどで終点であり中心駅である北条町に到着しました。

北条町駅
JR東日本からやってきたキハ40系
北条鉄道の鉄印

北条町駅に到着。ここで鉄印を記帳してもらいます。鉄道むすめの北条ふらわのイラストが入った鉄印でした。そしてこの北条町駅には、JR東日本からやってきた旧五能線色のキハ40系が留置されていました。今年の3月から営業運転を目指しているとのことで、そうなると、リバイバルファンをはじめ、多くの鉄道ファンがこの車両を見にやってくると思います。ただ、個人的には今のカラフルな車両も好きですけどね。

北条町から姫路へ、そして姫路城

北条町駅は終着駅で他の路線は乗り入れておらず、行き止まりの駅ですが、そのまま北条鉄道を折り返して乗るのも面白くありません。そこで私が考えたルートが、バスで姫路へ向かうこと。北条町駅の駅前にあるアスティアかさいというバス停から姫路駅行のバスが出ているのです。次の目的地である井原鉄道は北条鉄道よりも西にありますから、西へと向かうにはいいショートカットになります。鉄道からバスへの乗り継ぎもたまにはいいものです。

アスティアかさいバス停に入ってくる神姫バス
バスの車窓

13時前に出る姫路駅行の神姫バス62系統に乗車。西播磨ののどかな田園風景が広がる中を、バスは細かく脇道にも入って繋いでいきます。多くの乗客が乗っており、播磨の大都市・姫路へと向かう大切な足として機能しているようです。
姫路駅まではおよそ1時間。やがて国宝・姫路城が見えてきました。バスはお城の横を抜けていきますが、姫路からの乗り継ぎ列車まで余裕があることもあり、急きょ姫路城大手門前バス停で降りることに。姫路駅までは300mほど離れていますが、これだけの見事な城郭、そして雲ひとつない青空はめったにないでしょうから、写真を撮りがてら、お散歩してみました。

初めて間近で見た国宝・姫路城

姫路城大手門前から歩くこと10分。姫路駅に到着。姫路駅にはデッキがありそこからも姫路城を正面に見ることができました。

姫路駅のデッキから見た姫路城

姫路から岡山、そして井原へ

姫路からは20分だけ新幹線に乗って岡山へと向かい、そこから本日のもう一つの目的地・井原鉄道へと向かいます。新幹線のホームからも姫路城を望むことができました。

新幹線姫路駅ホームからの姫路城
のぞみ号に乗って岡山へとワープ

姫路から岡山へと新幹線でワープします。距離にすると結構あるのですが、さすがは新幹線。わずか20分で到着。在来線ですと網干や相生などで何度も乗り換えしなければならず不便なのですが、新幹線はとても便利ですね。それがJR西日本の策略なのでしょうけど。

着いた岡山駅で20分ほど列車待ち。岡山は「國鐵岡山」と揶揄されるほどの国鉄型車両が多く走るエリアです。同じく「國鐵廣島」と揶揄された広島には新型車両の導入が進んできていますが、岡山はまだまだ国鉄型車両がたくさん。かつて新快速として名を馳せ、今では希少な117系も元気に走っていました。

岡山駅。名車117系にも出会いました
ホームに入線してくる備中高梁行115系

乗車する伯備線直通の備中高梁行も国鉄型の115系。JR西日本の不評極まりない単一塗色、通称「末期色」の真っ黄色な車両でした。この列車で伯備線に入ってすぐ、井原鉄道への乗換駅・清音に向かいました。

清音駅の駅名票
清音駅停車中の井原鉄道の車両

清音から井原鉄道に入ります。
井原鉄道は一部に旧井笠鉄道の跡地を利用して計画された旧国鉄井原線を第三セクター鉄道化することで1999年に開業した路線。高架橋が続く路線で、ちょうど沿線にある真備町は2018年の豪雨で大規模な水害に見舞われましたが、その時にも水没した街並みに浮かんでいるかのような井原鉄道の高架橋が目立っていました。
車内は高校生の帰宅時ということもあってかかなりの混雑でしたが、夕暮れ時ののどかな風景が癒しを与えてくれました。

井原鉄道の車窓

45分ほどで列車は井原駅に到着。井原市はデニムの産地だそうで、直売施設も備えた特徴的な駅舎が出迎えてくれました。ここで鉄印を記帳してもらいます。控えめながらもきれいな書体の鉄印でした。

井原鉄道の鉄印

井原から福山へ

井原鉄道は広島県に入って神辺までを結んでいます。帰りは福山から新幹線に乗りますので、そのまま井原鉄道に乗り込んで神辺、そしてJR福塩線に乗り換えて福山へと向かいました。
この日は雲ひとつない晴天で実にきれいな夕焼けを車内から眺めることができました。

井原駅に入線してくる車両
車内から見たきれいな夕焼け
神辺駅からは福塩線に乗り換え

福塩線を走る車両も、旧国鉄型の105系です。この車両もかつてはあちこちで見ることができましたが、今ではこの福塩線や山口県の宇部線・小野田線などで見られるだけの車両となりました。

福山駅で夕食を食べて帰路に着きます。
福山駅といえば、これまた駅前にお城がある駅。姫路に比べれば小ぶりですが、駅に隣接してありますので気軽に見ることができます。現在は春までの改修工事で天守閣こそ見られませんでしたが、新幹線のホームから、ライトアップされた櫓を車両と絡めて撮影することができました。

新幹線ホームから見た福山城と列車
新幹線のぞみ号で東京へ

19時過ぎの新幹線のぞみ号で東京へ。福山からは約3時間半かかります。帰りは爆睡。東京着は22時半、自宅がある千葉県柏市に着いたのは日付が変わる寸前でした。これだけ帰りが遅くなったのも久しぶりのことです。

むすびに

こうして北条鉄道と井原鉄道への鉄印旅は終わりました。日帰りで行くにはもったいないですが、これだけ乗り継ぎができれば大満足です。
鉄印収集もかなり進んできました。これからもちょっとした暇を見つけて鉄印集めに行きたいと思います。

(マスク着用の他、単独行動など、感染対策を心がけております。なお、掲載写真はすべて筆者撮影)

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