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穴あけとドリルガイドの話



木工をやってると、材に穴をあけることがしばしばあります。
ここでいう穴とはねじ止め用の下穴ではなく、数mm~100mmぐらいの穴のことです。
今日は穴をあける道具の話題です。

先端工具

まずはどんな先端工具で開けるかをざーっとあげてみます。
・ドリル(キリ)
・ひきまわし鋸
・糸鋸
・座繰りビット
・ホールソー
・自在キリ

いろいろあって悩ましいかというと、そうでもなくて実質は用途に合わせて選ぶからほぼ一択になります。
手工具はしんどいし精度が悪いので対象外にします。

ドリル
ドリルビットっていうんだろうか、さきっちょの部分です。
ほんとはこれがドリルなんだけど、回すほうをドリルということが多い気がします。正しくは回すほうは”ドライバー”ですね。
ドリルは用途によってたくさんの種類があります。材質もさまざま。
木工用は先端がとがってたり、三又になってたりする。

最初は8本セットとか買ってもよいのですが、かなりしょぼいです。6mmぐらいまではこれでもいいけど、大きくなるにつれて無理がでてくる。
DIY用途で買うなら、F型というのを選びましょう。
ドラクエのスライムの頭みたいな形状です。

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なんでか知らんがとてもきれいに穴があく。
先端にねじがついてないので、ボール盤にも使えます。
先端にねじがあると材が引きあがってしまうんです。

長い貫通穴をあける場合は、それに見合った長~ぃドリルを使うことになりますがDIYでは不要だと思います。セルフビルドで家を建てるとき買ってください。

意外に使えるのが、鉄鋼用のドリルです。
貫通させずにきれいに止めたいときや、サイズがコンマ1ミリ単位で売ってるので必要に応じて買い足します。たまには鉄板に穴開けることもあるしね。

座繰りビットは、フォスナービットともいうみたい。
比較的大き目の穴をあけるのに使います。
値段の割にはよく切れます。安物でもよく切れる。
穴が大きいので大量にけずりくずがでるのはしょうがない。
サイズをそろえると高額になります。

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これは5本セットで980円らしい。さすがにダメなんじゃないかな。

ホールソー
穴径に沿った部分にのみブレードがついてます。
貫通させる場合は、ホールソーを使うのが無駄がない。
安くて可変サイズのものがあるけどブレが大きいのでできはイマイチ。
これもよく使うサイズだけを買うのがよいです。
おれはあんまり使わなくなりました。
換気扇用のダクトの穴をあけるのには110mmを持っておくとよいです。

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自在キリ
径を可変にできるキリでホールソーと同じく外周だけを彫ります。
これをドリルドライバーでやるのはなかなかむずかしい。
インパクトドライバーでやると材がぐちゃぐちゃになるし危ない。
なるべくボール盤とセットで使いたい。
サイズの調整がなかなかむずかしいので試し切りしましょう。
スピーカー作りにはなくてはならない工具です。

これは、後から買いなおしたワンタッチ自在キリ。

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調整が簡単・・・らしいんですが、うちのボール盤のふところの狭さのおかげでひっかかってほとんど出番がない。
高いのになぁ。

電動工具

先端工具と組み合わせて使う電動工具はこちら。
・ドリルドライバー
・インパクトドライバー
・トリマー
・ボール盤

穴の大きさ・形状や作業場所に工具を決めます。
制約さえクリアできればボール盤が一番精度の高い穴をあけることができます。

普通はドリルドライバーですね。
なるべくシンプルな道具の方が汎用性は高いけど、使い手の腕によるところが大きくなります。
大き目の穴をあけると長時間使うことになるので、バッテリーがしょぼいとぜんぜん持ちません。AC電源のドリルは比較的安くて長く使えるので持っておくとよいかもしれない。
真っ直ぐに穴を開けるのがまず難しい。
精度が必要な場合は後述のガイドも利用しましょう。

インパクトドライバーも使えるけど、大き目な穴になるとある程度上手に使えるようにならないとインパクトが効いてしまうと材が荒れます。使い手がコントロールしないといけません。小さめの穴は特にきにせずガリガリやってください。
木工ロボットが欲しいなと切に思います。

トリマーは段付きのような特殊な加工のときに使いましょう。普通の穴だと逆に面倒だしそもそも危ない。(一応書いてみた)

ボール盤を持ってて、材の形状的に大丈夫ならボール盤一択です。
しかし、悲しいほどにボール盤の出番は多くない。多分、高価ででかいボール盤と長いキリがあれば使える幅は広がるんだけど、普通は家にないよね。置き場所にも困るしね。
小さすぎるとまったく使い物になりませぬ。
ボール盤って電動工具の中では靜かな部類です。
精度も高いし繰り返し作業は楽です。

ドリルガイド

まっすぐな穴を開けるのは難しいのでガイドも使いましょう。
ガイドもいろいろあります。

これはゴミです。普通にドリルドライバーでやったほうがいい。

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これは、割とお手軽です。使えない場所があったりする。


これはちょっと高いけど板の側面のセンターに開けることができる。
ダボ継によいね。でも2回しか使ってません。最近、ダボ継やってないから。

ボール盤の次に精度が高いのはこのタイプ。

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でも、安物はだめです。ぐらつきます。おれも使ってるけどもう一歩なんだよなぁ。

上のは神沢ドリルガイド K-801 という製品です。後継の K-802 ってのが出てます。どうせ買うならこっちでしょうね。ねじ部分が使いづらいのが改良されています。買ってから1年も経ってないのにぃ~!

そして、今気になってるはこれ!タイトルの写真です。

これはよさそう!ボール盤の代わりになれるかも!?
難点は全体的に重いので、壁の横穴を開けるにはかなりのマッチョじゃないと難しいだろうなぁ。1万円超えるのもなんだかなぁ。
これ木工ドリルの老舗のスターエム社の商品です。
ガタつき具合が気になって問い合わせてみたところ、いろいろと親切に教えてくまして、動画や写真もわざわざ送ってくれました。
昔から思うのですが、専業メーカーってのはこだわりがあるせいか、的を射た問い合わせをすると真摯に応えてくれますよ。
で、結果としてはガタつきは上の神沢とあまり変わらないようで、あとは使い勝手次第です。これはもう、いろんな人のレビューや自分で使わないとわかんないです。
ただ・・・見ての通り、おれはこれをぜーんぶ買ったのですよ。あほだな。これ以上はお試し気分では買いたくないなぁ。
格言:安いドリルガイドにろくなのはない

使い方のヒント

使い方がこつがあるんです。
綺麗に仕上げたかったら、捨て板や両面の座繰りとかやんないといけません。
ほんとはながながと書いたほうがいいのかもしれませんが、今回は割愛します。

いきなり道具をそろえるよりも、シンプルな手段で上手に使えるようになることを目指しましょう。具体的にはドリルドライバーだけで穴をあけることを指します。
上手になれば、それなりの精度で穴をあけることができるようになります。
そのほうが余計な準備がいらないので最も早い!速い!
これがとても重要です。

ダボ穴って正確さが要求されます。2点間は1mmずれたらもう入らない。横は0.5mmずれただけでかなり残念な仕上がりです。
ガイドは必須だけど使うとなかなか手間がかかります。穴の数は多いし材とガイドの固定がむずかしいし局面が多いから。

でかい穴は無理せず道具を揃えたほうが無難です。

今日はこれぐらいでいいかなぁ~。疲れた。








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