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それいけどん(まちがじゃんぐるに)

 いったいなにがおこったというのでしょう。
 まちはひとばんのうちに じゃんぐるになってしまいました。
「これはまた わるいうちゅうじんのしわざだな」
 あやのこうじはかせが むすこのようちえんねんちょうぐみの ひかるくんにそういいました。
「どうしたらいいんだろう」
「ひかるよ あのふしぎな ぼーどをつかうときがきたようだな」
「おとうさん わかってるよ まかせて」
 ひかるくんはそういうと ふしぎなぼーどをもってきて えをかきはじめました。
 このふしぎなぼーどに えをかくと ふしぎなことに えがほんものになるのです。
「いけ それいけどん、じゃんぐるを きりまくるんだ」
 ひかるくんのめいれいに のこぎりになった それいけどんがなんたいもあらわれました。
 そして めいめいにのこぎりできっていくのですが おもったようにはいきません。 きがおおすぎるのです。
「あやのこうじはかせ、かんがえがあります」
 そうこえをかけたのは はかせのじょしゅのおだくんです。
「じょうくうから きょうりょくな じょそうざいをまきましょう」
「それはたしかにいいかんがえだけれど つちやまちにも ひがいがのこるんじゃないかな」
 はかせはひていてきです。
 ひかるくんがいいました。
「しぜんにやさしいくすりがあるはずです。それをつかいましょう」
 なんてりはつなひかるくんでしょう。ひごろかだんのせわをしているので そういうことも しっていたのです。
「さっそくめーかーにれんらくだ」
 はかせがいいました。
 こんどはそれいけどんのそらをとぶばーじょんで くすりをまきました。
 すぐにはかれませんでしたが いっしゅうかんのうちには すっかり じゃんぐるはきえてなくなりました。
 ぎゃくにそれいけどんがきったきが もくざいぎょうしゃにたかくうれて まちのしゅうりのひようとして つかうことができてばんばんざいです。
 たいきけんのむこうでは わるいうちゅうじんが くやしがっていました。
「あやのこうじはかせとひかるを こまらせてやろうとしたのに あっけなくかいけつされてしまった。つぎはすごいかいじゅうをつれてきてやるから まってろよ」
 ちきゅうにそれいけどんがいるかぎり わるいうちゅうじんの いいようにはさせません。 がんばれひかるくん。まけるなそれいけどん。


 


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