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まるで腐れ縁の元カノ ―α6400を2年使ったレビュー―

私は、趣味の1つとしてカメラをやっています。
主な用途はスナップポートレートです。
そんな感じの用途で使っているα6400、購入して2年位が経ったので長期使用レビューを書いてみます。

私にとってα6400は、(はじめてのカメラというのもあるかもしれませんが、)
離れたくても離れられない、腐れ縁の元カノみたいなカメラです。


外観に関する「一般的な意見」と「自分の感想」

軽さ

α6400のメリットとしてまず挙げられるのは、本体の軽さだと思います。
本体重量は359g、バッテリー等込みでも403g!
かっっっっるぅぅうい(語彙力

カメラはやはり軽さが大事。
軽いとどこにでも持ち出そうという気持ちにさせてくれます。
そのぶん沢山の写真を撮ることができるので、写真を撮る力もつきますし、なにより沢山の思い出を残すことができるようになります。

ファインダー

α6400もといSONYのミラーレスAPS-Cの機種の中で賛否が別れているのが、カメラのファインダーであると思っています。

ファインダー位置が、カメラの左側に配置されています。
位置が微妙だ、という意見が時々聞こえますが、個人的には全く気になりません。慣れます。
(はじめてのカメラがこれだったから、というのはあると思います)

チルト

最近のカメラの背面モニターは、

  • チルト
    (縦に動かすことができる)

  • バリアングル
    (横に開いて、画面を回転させることができる。自撮りに最適)

の主な2種があります。

α6400にはチルトが搭載されていますが、動画を撮影するユーザ(特にYouTuber)からは、バリアングルを所望する声が多く寄せられています。
(その声を受けてか、α6700やα7Ciiはバリアングルです)

ただ、自分は写真撮影がメインなので、正直どちらでもいいです。
とはいえ、写真撮影であれば横に開くことへのメリットは特にないどころか、幅広になって邪魔になってしまう気がするので、個人的にはチルトのほうがいいのかなぁ、と考えています。

タッチパネル

α6400には、タッチパネルが搭載されています。
しかし、メニュー画面で使えません。

現在の最新モデルだと使えるんですかね?
タッチパネルは、メニュー画面でこそ生きるものだと思っているのですが……

カスタムボタン

α6400のカスタムボタンは2つ。
シャッターの右隣と背面に1つずつです。
その他、AF/MFのボタン、背面ダイヤルの上下左右ボタンと中央ボタンにそれぞれ機能を割り当てることができます。

C1はグリップの端に配置されているので、正直押しにくいです

細かく設定をして写真を撮りたい人からすると、ボタン等は足りないかと思います。
しかし、自分みたいにポートレートとスナップメインでサクサク撮りたい人からすると、これで必要十分です。

ちなみに、2ダイヤルです。

バッテリー

足りない。ずっと電源を入れっぱなしにしていると数時間で切れます。

機能面に関する「一般的な意見」と「自分の感想」

手ぶれ補正

α6400は、ボディ内手ぶれ補正を搭載していません。
スナップ用途であると、これはかなりデメリットになるかと思います。
(特に夜間のスナップになると……)

しかし、シャッタースピードを意識して撮影をすれば問題ないので、さほど気にしなくても……え、だめ?

α9譲りのAF性能:瞳AF、トラッキング

α6400は、α9と同等のAF性能を搭載しています。
人や動物の瞳を検知する瞳AFを搭載している他、
AF対象を追尾するトラッキングに対応しています。
特に、タッチパネルでタッチした対象を追尾するタッチトラッキングは、ユニークかつ便利な機能です。

引用:https://www.sony.jp/ichigan/products/ILCE-6400/feature_1.html

時折(本当に時折)スポーツ撮影もするので、その時にトラッキングや瞳AFはかなり便利です。
初心者であれば尚更、適当に撮ってもうまく撮れることがそこそこあるので……

全画素超解像ズーム

α6400は全画素超解像ズームに対応しています。
全画素超解像ズームは、写真の画質を劣化させることなく最大2倍のズームを可能にしたデジタルズームです。
(違和感なく使えるのは1.5倍くらいまでですが……)

α6400 + sigma 18-50mm f2.8 dc dn  50mm,f2.8,ss1/2000,iso100 (超解像度ズーム使用)

上の写真は、50mmの画角で超解像度ズームを使用し、100mmに拡大したものです。
作品を撮るためにこれを使うのは推奨できませんが、記録写真として使うならば割とありなのかなという気はしています。

なお、全画素超解像ズームを使う際、パワーズーム対応レンズであればレンズ側で自由に使えますが、それ以外のレンズを使う場合は、設定する度に一々ズーム倍率を設定し直す必要があります。めんどくさいです。

ISO感度

α6400のISO感度は、APS-C機の中では優秀な方、と言われているみたいです。
とはいえ、APS-CはやはりAPS-Cです。そこを期待しすぎてはいけません。
優秀なのは、ボディ内でノイズを処理した上で吐き出されるJPEG画像なのではないか、と私は考えています。
(つまり、RAWで見た写真はかなりノイジーです)

例えば、下の写真はiso12800なのですが、スマホなどでサクッと見る分にはまあ問題ない画質です。

α6400 + sigma 18-50mm dc dn  35mm,f2.8,ss1/125,iso12800

全体的な動作のもっさり感

α6400、全体的に動作がもっさりしています。
具体的には、

  • 電源を入れてから画面が表示されるまで数秒かかる

  • メニュー画面でも動作に1テンポ遅れる

といったことがあります。
特にメニュー画面については、タッチパネルが使えないことも相まって、イライラを更に加速させてきます。

α6400 総括

あれこれ言いましたが、個人的にはα6400には満足していました。
APS-Cセンサーであることを除けば。
APS-Cセンサーを使っていると、どうしてもフルサイズにステップアップしたくなるもの。
というわけで、α6400を手放し、α7Ciiを注文しました。

巷では、α6400は名機である、という意見を時々見かけます。
手放すと決断するまでは、そう言われる所以が全く分かりませんでした。
しかし、いざ手放すとなると、α6400は名機であったなと実感することが多くなりました。

α9譲りのAF性能、そこそこの高感度性能、それをこの小ささ軽さで実現した上で本体価格は10万円(ボディ)。

値段と性能のバランスがよく、「これでいい」を体現したかのようなカメラ、それがα6400だと思います。

離れようと何度思っても微妙に離れられない居心地の良さ、使い勝手の良さ……まるで、腐れ縁の元カノを彷彿とさせるようなカメラ、α6400。

確かに、α6400は名機であるのかもしれません。



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