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8. 強い想いは実現する編

ヤングダービーの優勝戦。太郎はいつものように、ライブ配信を見ながら悪魔の機械でボートレースを楽しんでいた。
「今節は負けとる。やばいな」と思いながら。焼酎の量も増えてきた。
「優勝戦で取り返せばよいや。優勝は上條さんだし」
優勝戦までの収支は…
太郎は、上條さんの差しの2-1-全と捲った時の2-3-6をたらふく買った。もちろん何が来ても今節の負けを捲れる状態だ。
レースが始まった!
1コース入海さんやや遅れて、上條さんが覗いた!
「よっしゃー!差したれ!」
「あれ?捲りかあー!わ!凄え」
「うわっ!小池さんぶつかった…」
「関くんかよー」
「あれ入海くん残ってる。戻って来ーい」
「...」
上條暢嵩さんが、凄まじい捲りでヤングダービー出場条件のラストイヤーを見事に飾った。
「上條さんおめでとうございます!」
舟券は外れたが、素直に上條さんの凄みに脱帽の太郎だった。

それにしてもやはり想いの強さは非常に重要だと改めて感じた。ボートレーサーと違い、昼の仕事はチームで仕事する機会が多いからなかなか自分の思い通りにいかない事が多いが、少なくともリーダーがこれは難しいかもとかと思いながらやっている仕事は結局失敗する。太郎は、どんな難局においてもリーダーが強い想いを持ち続ける事は非常に重要だと改めて認識した。

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