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「悔し涙の理由...」

悔しくて涙が止まらなかった…
なんで…

それはある朝のできごと。
ある店舗の店長から〝相談があります〟
と連絡が入った。

内容は、あるスタッフについてだった…
話を聴いた瞬間、私は言葉を失った。

そのスタッフが入社したのは約3年前。
前職も同業だった彼は、
その職場で上司から執拗なパワハラを受け続け
〝突発性難聴〟を患っていた。

少し回復し、片方の耳だけ補聴器を使い
わずかにだが聞こえるようになったという…

人と話すのが好きで
営業を諦めたくなくて当時、募集もかけていなかった
当社に履歴書を持参で飛び込んできた。

彼…

その彼の〝営業を諦めたくない〟
この強い意志と
話しにくいながらも必死に気持ちを訴えかけてくる姿に
私は採用を決断した。

それが約3年前の話。
彼が、散々こわくて嫌な思いをし続けてきたはずの
〝営業〟というフィールドに戻ってくるという
〝決心〟をするのにどれだけの勇気が
必要だったのかは計り知れない。

そして彼は
誰よりも〝顔〟で会話ができ
〝身体〟で表現ができる素晴らしい営業になった。

自分が不自由じゃなかった時は
できなかったことがいまできるようになり
自分だけの武器になってると喜んでいた。

実績も優秀。
その拠点はもちろん
当社の営業部門でも欠かせない存在になっていった。

何があっても常に〝笑顔〟を絶やさず
周りを前向きに、明るくしてくれる
立派な〝リーダー〟になった。

その彼についての、相談…

一瞬「ウソだろ」
という自分の感情と共に全身に鳥肌が立った。
そんな中、店長が口を開き話しだした…

店長の口から出た言葉は
「どうやら、もう片方も完全に
聴こえなくなってるみたいなんです…」

私「…… 。なんで…いつからですか」
店長「彼が、昨日の夜メールでこれを… 。」と
彼から送られてきたメールを見せてきた。

そこには、長々と色々なことが書かれていた…。
読みながら、私は悔しくて涙が止まらなかった。

(あんなに頑張ってきたのに…)
(誰よりも努力し、克服し乗り越えてきたのに…)

なんで… 人と話すのが好きで
〝営業を諦めたくない〟
誰よりもその気持ちが強いひとにこんな仕打ちを…
と色んな感情が溢れかえってしまった。

そのメールには、最後にこう綴ってあった。
「自分はもう、営業ができません。
なので会社にいていい理由がなくなってしまいました。
辞めさせて頂きます。」と。

私は、言葉を失った。

店長は、どう判断したらいいのか分からずに相談にきた。

ここからは、私が預かりますと伝え
その日は終わった。

私はいろいろと考え、彼が必要ないわけはない。
ただ、身体の問題もある。

ご家族の気持ちもあるだろう。
色んなことを考え一晩冷静になり。

翌日、彼の自宅を訪問した。
親御さま同席でお話をさせて頂き、面談を実施。

今までの功績
彼に対してありとあらゆる全ての行動に
精一杯の感謝を伝え、私はあることを伝えた。

「当社のセールスアドバイザーとして育成に
携わって頂けませんか」と。

あなたには当社にいる価値も、いる意味も十分にある。

いなくていい人財なんて当社にはいない
という思いを精一杯、自分なりに伝え、帰社した。

親御さまとじっくり話して
答えを焦らずに
かけれらる時間をかけてゆっくり考えて欲しいと伝え
彼を待つことを決意しました。

一番辛いのは本人。悔しいのも本人。
正直、何が正解で不正解なのか分かりません。

読まれて気分を悪くされたかた、
反論をお持ちのかたもいるでしょう。

隠しきれない悔しさ、もどかしさ、
様々な感情のままに書いてます。
最後までお付き合い感謝致します。

今後も、我々にできることは
精一杯サポートして、彼と共に成長していきたいと
思ったできごとでした。

最後に、この記事の書いてる人↓


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