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レティシア書房店長日誌

DIY Booksのご紹介

 2023年に兵庫県尼崎市武庫之荘に「つくれる本屋『DIY BOOKS』」がオープンしました。「武庫之荘」と聞いて、懐かしいと思いました。大学に通学するのに、京都から西宮まで毎日阪急神戸線に乗っていて、途中にある駅が「武庫之荘」でした。友人が下宿していたので、何度か途中下車して歩いた記憶があります。どんな風景だったか、おおかた忘れてしまいましたが落ち着いた佇まいで、公園がたくさんあったことを覚えています。その町に本屋さんができて、しかも出版もされているのです。早速連絡をとり、仕入れました。

 「武庫之荘で暮らす」(武庫之荘マップ付き990円)は、店主の平田提さんが、なぜ武庫之荘に住み、本屋をやろうと思ったのかを綴った本です。平田さんの本業はWeb編者です。
「この本は武庫之荘の町の主観的なガイドブックであり、武庫之荘の風景を自分でつくりたいと思うに至った経過を書いたものです」と最初に書かれています。この町のスーパーマーケット事情に始まり、周辺にたくさん在る神社のこと、そして著者の好きなカフェやランチ事情のことなど。彼にとって、武庫之荘の第一印象はあまり良くなかったみたいです。でも、子供ができ、ここで暮らして6年。「今ではこの町が好きである」と告白しています。
 「武庫之荘に家族と暮らさなければ、僕は本屋をひらこうとはしなかっただろう。当たり前のことだが、改めて文にすることで気がつけた。」
町の人とともに暮らし、同じ匂いを、同じ音を聞いて、いい場所にしてゆきたい。「自分の住む町の人と文を書き、本をつくる。これだ、と思った」
本屋を開業し、本屋として本を売るだけでなく、武庫之荘から本を作る人を増やしていきたいので、印刷機も設置してあります。

 そうして出来た本が、守宏美さんの「ヤギ除草の本」(1000円)。草を刈るのにお金や化石燃料をどんどん使うのはおかしい、と思った著者がヤギで除草をする活動を綴ったユニークな本です。

 もう一冊は「ヒーローという方法 安居智博 一人遊びから民藝へ」(1500円)です。小学生の頃からカミロボットを制作して40年。世界的にも評価されている造形作家の安居智博さんに、平田提さんがインタビューしたものです。作家が製作したカミロボがズラリと並んだ写真が載っていますが、壮観です。
 今はこの3冊だけですが今後も面白い本を出されると思います。期待値大です!


レティシア書房ギャラリー案内
3/27(水)~4/7(日)tataguti作品展「手描友禅と微生物」
4/10(水)〜4/21(日)下森きよみ 絵ことば 「やまもみどりか」展
4/24(水)〜5/5(日)松本紀子写真展

⭐️入荷ご案内モノ・ホーミー「貝がら千話7」(2100円)
野津恵子「忠吉語録」(1980円)
石川美子「山と言葉のあいだ」(2860円)
文雲てん「Lamplight poem」(1800円)
「雑居雑感vol1~3」(各1000円)
「NEKKO issue3働く」(1200円)
ジョンとポール「いいなアメリカ」(1430円)
坂巻弓華「寓話集」(2420円)
「コトノネvol49/職場はもっと自由になれる」(1100円)
「410視点の見本帳」創刊号(2500円)
_RITA MAGAZINE「テクノロジーに利他はあるのか?」(2640円)
福島聡「明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外せるだろうか」(3300円)
飯沢耕太郎「トリロジー」(2420円)
北田博充編「本屋のミライとカタチ」(1870円)
友田とん「パリのガイドブックで東京の町を闊歩する3 先人は遅れてくる」(1870円/著者サイン入り!)
中野徹「この座右の銘が効きまっせ」(1760円)
青山ゆみこ「元気じゃないけど、悪くない」(2090円)
Kai「Kaiのチャクラケアブック」(8800円初回分完売しました/
近日再入荷予定)

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