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『関心領域』:無関心の淵に咲く、禁忌の花
『関心領域』
原作マーティン・エイミス
監督・脚本ジョナサン・グレイザー
死の匂いが漂う静寂の中で、生が息づく──ジョナサン・グレイザーの『関心領域』は、アウシュヴィッツという地獄の縁に咲く、禁断の日常を映し出す。
スクリーンは、聖なるものと穢れたものの境界線。ナチス将校ルドルフ・ヘスの家族の生活が、氷のように透明な画面に浮かび上がる。しかし、その氷の下には、人間性の腐敗した肉体が横たわってい
Summer of 85
昔、誰かに、「仲直りしようよ」って言われたとき、今よりも何倍も傲慢だった僕は仲直りするのを渋った。
でも、なんだかんだで、自分で言うのもなんだけれど、僕は優しい。
優しいと言う表現があっているときもあれば、甘いと言う表現があっているときもある。
死んだ愛するひととの日々を思い出したり、後悔しても何も始まらず、自分の中の時計が止まるだけだ。
ただ、記憶の中の声や触れ合ったことを思い出すしかなく、
The Barber's speech
ここ最近ずっとチャップリンの独裁者の名演説が頭から離れない。
1940年 チャーリー・チャップリン『独裁者』より意訳
申し訳ありませんが、私は皇帝にはなりたくありません。誰かを支配したり、征服したりしたいとは思いません。できれば、ユダヤ人も異邦人も、黒人も白人も、みんなを助けたいんです。人間というのはそういうものだ。お互いの不幸によってではなく、お互いの幸せによって生きていきたいのです。憎しみ
三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実
「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」 TBSが保存していた当時の記録映像である。
100分de名著で今月、三島由紀夫の金閣寺が題材となっているので、彼のことをもう少し知りたくなり、このドキュメンタリー映画を観ていた。
東大駒場 900番教室で1000人の学生と三島由紀夫が討論を繰り広げていた。今の時代では考えられないほど何かしらの熱気が伝わってくる。終始印象的なのは、三島由紀夫のキラキラ