「○○の文庫本」と「自分だけの何か」
↓を堪能しました。
具はきくらげとブツ切りの長ネギ。あと納豆を二パック食べて夕ご飯にしました。
どんぶりカップもいいけど、袋麺の方が断然美味く感じます。
ラーメン屋へ入る際は、高確率で味噌を頼みます。しかしサッポロ一番では断然塩派。醤油や味噌も食べますが、結局は塩へ戻ってきます。
味に惹かれているのは間違いない。でも味噌や醤油も大好きなのです。なぜ塩に執着するのか。そもそも多くの即席麺が世に出ているのに、なぜサッポロ一番ばかり選んでしまうのか。
本屋でたとえるなら、古典作品を文庫で集めるときの傾向と似ているかもしれません。岩波、新潮、角川、ちくま、集英社……様々な版元から出ているのに同じ出版社で揃えたくなる。
かつて夏目漱石に夢中になった際、ほぼ新潮文庫で集めました。しかしなぜか「それから」と「門」だけは岩波文庫を買いました。おそらく表紙やページを捲ったときの何かに引き寄せられたのでしょう。
少し前、中学生ぐらいの男の子から「太宰治の本はどこですか?」と訊かれました。勧めたいのは黒い背表紙の新潮文庫。でも某アニメのTシャツを着ていたので↓を案内しました。
後日彼をお店で見掛けました。角川文庫のべつの太宰の本を図書カードで購入。ありがとうございます。
こういうことかな、と閃きました。
もしかしたら私も「サッポロ一番 塩らーめん」が最初に食べた即席麺だったのではないでしょうか? それが気に入って、なんとなく定番になった。もちろん定番にさせるほどの何かを感じたからこそ。
そんな「自分だけの何か」を本屋でも見つけてもらえたら嬉しい。
かつての私が岩波の「それから」を買ったように、彼もある日新潮の「ろまん燈籠」や「ヴィヨンの妻」を手に取るかもしれない。また来てくれるのを楽しみにしています。
作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!