エッセイ;山道の思考
一面に広がる大パノラマ。360度、見渡す限り一切人工物がない。人の介在しない大自然が、僕の眼下には広がっていた。ありのままの大自然が持つ莫大なエネルギー、その偉大さを思い知らされる。その地に根を張り、どっしりと構える木々には、ある種の神秘性を感じ取ってしまうほどだ。
山頂から、その努力の結晶ともいえる頂の景色を眺めていると、不思議な気分になる。達成感、とはまた違う。何とも言えない、不思議な心境だ。頑張った、疲れた、というよりもポッカリと穴が開く感覚だ。「今日も疲れたね」「お