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舞台で使用されている曲たちの事。

今日は舞台で使用されている曲の事を少し。曲の解説は専門家の方にお任せで、あくまで私目線での紹介です。

蘇州夜曲

服部良一を代表する曲の1つ。本人もとても気に入っていた曲で、自分のお葬式に流して欲しいと言っていたぐらい。本人の希望通り出棺の時は蘇州夜曲が流れていました。生誕100周年にトリビュートアルバムを作ったのですが、この時蘇州夜曲を歌ってくださったのは小田和正さん。この曲歌うのとても難しいんです。とにかくメロディが美しく、シンプルで。余計な装飾を付けてしまうとまったく美しくないと私は思っています。だからトリビュートアルバムの小田さんバージョン、とにかく素敵なので、機会があったら聞いてみてください。舞台でも木下晴香さんの透明な歌声がとても素敵だったと思います。

タリナイソング

まさかこの舞台でこれが聴けるとは!!なタリナイソング。
昭和15年に中野忠晴とコロムビアナカノボーイズというコーラスグループが歌っていましたが、もちろん発禁です。服部良一さんはコーラスグループが大好きで。山寺の和尚さんなどもまさにそれ。昭和15年によくこんな歌を吹き込んだなと思います。
実は私これちゃんと聞いたのは今回の舞台が初めてでした。この曲が入っているCDを持っていませんでした。調べたらコロムビアボーイズ&シスターズのCDが出てた!!買いました。こういうコミカルな曲が実は沢山ある服部メロディ。しかもそういうのは結構本人が作詞してたりします。こういう風刺だったり面白い曲に関してはこれで1つブログが書けそうな程。ではありますが、私より詳し方たちは沢山いらっしゃるので。とにかくこの曲を舞台で歌ってくれてありがとう!!という曲でした。

チャイナタンゴ

大好きな曲です。私の好きな服部メロディ10の中に入るかも。こちらも元は先ほどご紹介したコロムビアナカノボーイズの中野忠晴さんが歌っていたのですが、私はこの中野忠晴さんの声がとても好きなんです。中国の雄大な雰囲気と服部メロディって愛称がいいんだなと思います。これもセレクトしてくださって感謝感謝でした。

祖国の柱

パンフレットの対談にもありましたが、一般的に服部良一は軍歌を書かなかった作曲家のように言われているのですが、実はあるんです。軍歌。何曲か。従兄の隆之と弟がそれぞれの持論をお話ししていましたが、私は書いたけどヒットしなかったんだろうなと思っています。それは古関裕而さんをはじめとする方たちには叶わなかったんじゃないかなぁ。それでも有名な作曲家には当然国威発揚の曲を書くように言われていたと思いますし。書いたけれどみんなに歌われなかったのではないかなと。それでもNHKに依頼されて作った「オペレッタモモタロウ」なんかは鬼を敵国米英に例えて桃太郎が退治していますし。このオペレッタモモタロウも最高に楽しい作品なのでまたいつか舞台になるといいなと思います。
逆に発禁になった別れのブルースが戦地で歌われていたというエピソードから考えるとそんな気がします。この曲はタイトルだけ知っていましたが、今回初めて聞いた曲でした。

バイバイ上海

この曲が書かれたのは1949年。歌っていたのは服部良一の実の妹、服部富子。作詞の村雨まさをというのは服部良一の作詞家の時のペンネームです。本当に妹を溺愛していた良一さん。作曲されたのは戦後で、上海ブギウギとも言えそうな曲です。歌詞を読むと楽しかった上海の日々が書かれているようで、3番に「あぁ、夜来香想い出のあの歌・・」とあって、いろいろな想い出がまだ鮮やかな頃に書かれたんだろうなと思います。

一杯のコーヒーから

これが歌われたシーンは思わず笑ってしまいました。
まさかああいうシーンで歌われるとは。これも代表曲。ぜひオリジナル聴いてみてください。おじさんたちは歌ってないです。笑

別れのブルース

その昔、淡谷のり子さんのモノマネと言えば。な別れのブルース。
この曲にちょっと想い出があって。祖父が亡くなる2日ぐらい前から病院の枕元でずっと祖父の曲を流していました。私は小さい頃からずっと服部メロディを聴いて育っていましたが、きちんとCDでオリジナルを聴く機会はほとんどなくて。お見舞いに行った時にちょうど流れていた別れのブルースを聴いて、思った以上に曲のテンポが速くて。恐らくその当時には淡谷のり子さんはもう少し遅いテンポで歌われていた記憶。だいぶ意識が無かった祖父の手を握りながら、「この曲思ったよりテンポが速いんだね。」って話しかけたら、手を握り返してくれて。それ以来、私にとって別れのブルースという曲を聴くと、それを思い出します。壮さんが歌ってくれたの嬉しかったです。(雪組ファン)

夜来香幻想曲

もうこの曲に関しては、舞台が全てだと思います。
上海のグランドシアターで演奏された音源も無く、着の身着のままで日本に戻った良一さん。日本に戻ってから記憶を辿りながら譜面を書いたようです。

(おまけ)
東京ブギウギ
カーテンコールで流れてきた東京ブギウギ。CMでお馴染みになっているこの曲と服部良一が結びついてよかった。笑
これがこんな昔の曲だとご存知無い方もぜったいに多いはずで。そう思っている人いるんですよ!ってわざわざ教えてくれる人もいますが、全然それで問題無し!今だろうが昔だろうがいいんです。このめちゃくちゃ楽しい曲があの当時人々の気持ちを元気にしたように、今誰かがそれでウキウキワクワクしてくだされば良一さんも喜んでいます。この曲東京オリンピックでかからないかなーなんて淡い淡い期待もしていましたが、それどころじゃなかったですもんねー。

ジャングルブギ
そして最後の最後、カーテンコールで次にかかるのがこれ。割と最近どなたかがカバーしたバージョンなんですが。これがまためちゃめちゃかっこよくて。これも服部良一の曲ですよーとみなさんに念を送ってました。私。子どもの頃はじめて聴いた時の「何だこれ!」という衝撃は忘れられません。が、猛烈にかっこいい曲です。

というわけで、以上が夜来香ラプソディで演奏された曲でした。観劇前の参考には何もならないとは思いますが。
そして有識者のみなさまにおかれましては、何か間違いなどありましたらこっそり教えていただければ幸いです。

最後までありがとうございましたー!

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