見出し画像

Books「人工知能(AI)」を知る5冊 パート2


人工知能と21世紀の資本主義

本書は、爆発的なITテクノロジーの進展によって、後戻り不可能な「シンギュラリティ(技術的特異点)」を超えたとき、私たちを待ち受けているのはいかなる世界かを探求しています。

人工知能技術の開発と新自由主義の関係を明らかにし、21世紀の資本主義の本質を暴いています。

第Ⅰ部では、サイバー空間の現在に焦点を当て、オンデマンド経済と労働の破壊について探求しています。フリーランス労働者やコンピュータリゼーション、使い捨てられるIT技術者、SNSと刹那型社会の増幅など、現代の労働環境における課題を浮き彫りにしています。

第Ⅱ部では、サイバー空間の神学として新自由主義のイデオロギーに焦点を当てています。サイバー・リバタリアンの新自由主義やジョージ・ギルダーの新自由主義神学、ハーバート・サイモンと人工知能開発について探求しています。

最後の第Ⅲ部では、サイバー空間と情報闘争に焦点を当て、企業科学とグローバルな共同利用地の行方、証券市場の超高速取引、サイバー空間と情報戦、そしてビットコインの可能性について探求しています。

本書は、人工知能と21世紀の資本主義について深く考えるきっかけとなる一冊です。現代社会におけるテクノロジーと経済の関係に興味がある方におすすめの一冊と言えるでしょう。


柔らかヒューマノイド―ロボットが知能の謎を解き明かす

本書は、ソフトロボティクスの立場から、ヒューマノイドに「柔らかさ」が必要な理由を探求しています。

人間と接し、人間の代わりを務める「究極の」ヒューマノイドロボットが実現する際、従来の「硬い」ロボットのままでよいのか、という問いに迫ります。

第1章では、ヒューマノイドの用途や人間に似せる理由について考察し、第2章では柔らかな手を持つヒューマノイドの重要性に焦点を当てます。柔らかい手が生み出す感覚や物体の認知についても探求されています。
さらに、第3章ではロボットによるドア開けの難しさや第4章では受動的二足歩行について詳しく解説されています。

人間の歩行に近づくヒューマノイドやジャンプするヒューマノイドについても、柔らかさの構造と構成論的研究が行われています。

本書は、ヒューマノイド研究の最前線で行われている検証や実験を通じて、柔らかさがロボットに与える影響や可能性について深く探求しています。

ロボット工学や人工知能に興味がある方にとって、興味深い一冊となることでしょう。


ビッグデータと人工知能 : 可能性と罠を見極める

本書は、ビッグデータ時代と第三次AIブームについて詳しく解説しています。現在の動向と論点を整理し、技術万能主義に対して警鐘を鳴らしながら、未来の可能性を提示しています。

第1章では、ビッグデータの概念や重要性について解説。
第2章では、機械学習のブレイクスルーについて詳しく説明。
第3章では、人工知能が人間を超える可能性やシンギュラリティについて考察。
第4章では、自由や責任、プライバシーの問題。
第5章では、集合知の新展開について解説しており、ビッグデータと集合知の重要性や人間と機械の協働について考察しています。

本書を通じて、ビッグデータや人工知能に関する理解が深まることでしょう。


物質と意識(原書第3版):脳科学・人工知能と心の哲学

脳科学は心の理解に革命を起こすのか
人工知能で心はつくれるのか
もしそうだとしたら、どのような意味で
――哲学的立脚点を得るための、「心の哲学」入門。

本書は、心と物質の関係に焦点を当てた「心の哲学」の入門書です。心身問題や意味論的問題、認識論的問題、方法論的問題などを整理し、心と物質の関係について考察しています。心身二元論と唯物論などの哲学的立場を詳しく取り上げ、思考実験を通じて批判的に検討しています。

さらに、神経科学や人工知能の進展にも言及し、科学的アプローチがどの哲学的立場を支持するかを考察しています。また、近未来の「心の科学」が常識的な心の見方を根本的にくつがえすという「消去的唯物論」の展望にも触れています。原書第3版の翻訳であり、日本の第一人者による「訳者解説」も付いています。

心と物質をめぐる諸問題を整理した、心の哲学の入門書として、理工系・人文系を問わず定評を得ています。


人工知能が金融を支配する日

本書は、人工知能(AI)の進化が金融業界に与える影響に焦点を当てています。IBMやGoogleの研究者がヘッジファンドに引き抜かれ、最新のAIテクノロジーを活用したロボ・トレーダーが開発されていることが明らかにされています。さらに、人工知能の進歩により、金融業界の雇用が奪われる可能性も示唆されています。

本書では、金融業界と人工知能の「裏舞台」にスポットが当てられており、以下の章立てで構成されています。

  • 金融とテクノロジーの表舞台と裏舞台

  • 金融市場はロボ・トレーダーだらけ

  • 今、ヘッジファンドは何を考えているのか?

  • 資産運用では人はロボットに勝てない

  • 世界を変える人工知能の進化

  • ロボットに奪われる金融の仕事

  • 金融ロボット後進国、日本の危機

これらの章を通じて、金融業界がどのように変化し、人工知能がどのように進化しているのかが詳細に解説されています。金融業界に興味がある方やAIの最新動向に関心がある方にとって、興味深い一冊となっています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?