いつ。とりとめのない日記。
ときどき、ずいぶんと昔の、何十年も前に誰かが言っていた言葉を思い出すことがある。
その時は、それほど気にも留めていなかった言葉。もしかしたら、心のどこかに引っかかっていたのかもしれないけれど、取り立てて思い出すようなこともなかった言葉が、ふと浮き上がって、輪郭を帯びて、その意味を丁寧に教えてくれるような感覚になることがある。
大学に通っているとき、認知症を専門に研究されている先生の授業を受けていた。ごく雑談的なお話の中でのことだったと思う。
それでもたくさんの認知症の患者