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信号待ちで眠ってしまったドライバー

 車を運転していた人が赤信号で止まり、青になるのを待っている間に眠り込んでしまったのを2回見たことがある。
 なぜそういうことになったのかは簡単に想像できる。運転しているうちにどうしようもなく眠くなり、信号待ちで止まったとき、ちょっとでもいいからと目を閉じた。
 目を閉じるだけでも楽になるというのはよくわかる。その楽にすがってほんの数秒後、手ぐすね引いて待っていた睡魔にノックアウトされたのだ。

 ただし、私には"彼らはきっと眠り込んだのだ〟という自信があるが、急病や急死ということも考えられないではない。

 さて、一度目は私が現役時代で、ずいぶん前のことだった。けっこう交通量の多い(当時は片側一車線)国道17号線。私の前を走行していた乗用車が赤信号で止まった。
 青に変わっても動く気配がない。かなり前のことなので細かい部分の記憶がはっきりしないが、私はすぐに、運転者が眠り込んだと思った。だからクラクションは鳴らさなかったと思う。
 後続車にとっては幸いなことに、日中だったが対向車は少なかった。私はその車の横へ出てそのまま右折した。

 二度目は一昨年。このときも国道だったが、警察署がすぐそばにある片側二車線の交叉点だった。
 信号待ちの先頭は大型トラックだった。その後ろに3台だったか4台だったか乗用車が続いていた。
 信号が青になったがトラックは動かない。10秒くらいだったろうか、すぐ後ろにいた乗用車がトラックをよけていった。次々に後続車がよけていき、私もそれにならった。
 私はトラックを横目で見ながら通り過ぎたが、トラックには何の変化もなかった。私の後ろからも同様に続いてきた。

 ところで、走行中の車なら追い越しや追い抜きという言いかたをするが、止まっている車の場合はなんて言えばいいのだろう。

 さて、追い越しや追い抜きはどうでもいいが、大型トラックがその後どうなったのかわからない。とりあえず考えられるのは次のようなシーンだ。
 1、その後すぐに目が覚めてなにごともなく走り去る。
 2、誰かが警察に通報し、警察官が駆けつける。
 3、その後もしばらく眠りつづけ、運よく仮眠を成功させて走り去る。
 ああ知りたい。





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