【TOA】入手できない人のためのドラマCD感想 -「ガルディオス伯爵の華麗なる日常」

注意事項

この記事は、テイルズオブジアビスのドラマCDの良さを広めたいが、もう公式から正規の手段で手に入れられないことを嘆いた中の人による ドラマCDの感想・あらすじの説明・良かった会話の抜粋 が中心の記事です。

ネタバレのオンパレードです。自分の耳で聞きたい!と言う方は速やかに退避をお願いします。

中の人がガイラルディア・ガラン・ガルディオスを愛しすぎているため、ガイにばかり注目している可能性がありますが、許してください。一応、ガイ最愛の箱推しのつもりです。

では参りましょう。今回取り上げるドラマCDはこちら!


「アニメ テイルズオブジアビス DVD 初回限定特典 特殊音譜盤 7」

※↑のリンクの商品にはこのお話は入ってません。気をつけて!※
※38,000円くらいする特装版の中に入ってるっぽいです。※
※一応公式から入手できなくもないですが、入荷待ち・品薄状態のようです。※


総評
★ガイのマルクト移住直前直後のお話です。
全てのガイを愛するオタクは聞くべき!!!
★全てのマルクト組を愛するオタクは聞くべき!!!
★なんでこれ初回限定のドラマCDなの?!?!全人類に共有されるべき!!!

今回は、最初から最後までずっと良かったせいで、ほぼ全文の勢いで抜粋しています。も、申し訳ない…。

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「ガルディオス伯爵の華麗なる日常」

《登場人物》
ガイ、ルーク、ピオニー、ジェイド

《あらすじ》
ファブレ公爵家を去り、マルクトへの移住を決意したガイ。ルークとの別れを惜しみつつ、彼は新たな門出を迎えたのであった。グランコクマにてピオニー九世に帰還の報告をすると、ガイの次なる仕事として言い渡されたのはなんと「ブウサギの世話係」。困惑するガイだったが、どうやらこの推薦には裏の意図があるようで…?

《会話抜粋&感想》
サイコーーーの話なのに、初回限定特典なのが勿体なさすぎる!!!…ということで、これも紹介することにしました。ガイやマルクト組が好きなら絶対聞いて欲しい!!ガイの暗躍(?)っぷりがかっこよかったですし、離れ離れになってしまったルークへの心境や、ピオニー陛下を側で支えるガイとジェイドの仕事ぶりも分かり、かなり良かった!!!!みんな愛しい。マジで…涙

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ファブレ公爵邸から去ろうとしているガイに、ルークは声をかける。
ルク「ガイ!…どうしても行っちまうのか。このまま、屋敷で暮らせば…」
ガイ「ルーク…。それは出来ないって言っただろ。俺の正体もバレちまったんだ。今まで通りってわけにはいかないさ」
復讐する気がないんなら屋敷に残っても問題ないだろ…と引き止めるルークを、「これが一番良いんだ」と言ってガイは宥める。

ガイ「本当のこと言うと、俺も結構寂しいんだぜ」
ルク「…えっ…」
ガイ「復讐のためにこの屋敷に忍び込んだはずなのになあ。何年も機会を窺っているうちに、逆に情が移っちまったっていうか。奥様や他の使用人たちに、家族みたいに気にかけてもらったり。やんちゃなお坊ちゃんの世話を任されて、そのお坊ちゃんと毎日大騒ぎして怒ったり、笑ったり。家族を亡くしたあの時から忘れていた、人間らしい感情を、いつのまにか取り戻していたんだ。ここは俺にとっても、大切な場所になっているんだなって……」

キムラスカとマルクトの関係も良くなっていくだろうし、お互い行き来すれば良いさ、というガイの言い分に、最終的にはルークも納得したようだ。
ルク「そう言えばお前、マルクトに帰ったら、伯爵家を継ぐんだろ?…なんか想像つかないんだよな」
ガイ「はは、そう言うなよ。俺だって、今更自分が貴族として、屋敷を構えて踏ん反り返ってるのなんて、想像できないさ。自分で動く方が楽だし、使用人生活が性に合ってるからなあ…。あっちでも、じっとしてられないと思うけど」
ルク「あっはは!主人自ら屋敷の掃除したり、買い出しに行ったり。変わり者の伯爵って呼ばれるぜ」
 ↑めちゃくちゃ想像できてしまった…。こじんまりした屋敷で、必要最低限のメイドしかいなくて、伯爵は自分から土いじりをしたり料理をしたり、掃除婦さんやコックさんに直接声をかけて世間話をしたりして、みんな最初はびっくりするけど、すぐに主人のことを好きになるんだろうなあ。

気がつけば、出航の時間が近づいていた。ルークとガイは最後の挨拶を交わす。
ルク「…ガイ!…元気で。頑張れよ」
ガイ「…ああ。お前もな。…また会おう!」

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ところ変わって、グランコクマの宮殿。
ガイはピオニー九世に謁見し、帰還の報告をする。
ガイ「ガイラルディア・ガラン・ガルディオス、ただいま、マルクトへ帰還いたしました。長く職務を放棄したこと、心より、お詫び申し上げます」
ピオ「うん。ご苦労だった。無事の帰還、嬉しく思う。……だあーっ!堅っ苦しいのは性に合わんな!もっと気楽にしろよ、ガイラルディア!」
 ↑陛下のガイラルディア呼びめちゃくちゃ好きなんだよね…。ありがたい。
ガイ「はあ、しかし…」
ジェ「…コホン…陛下。ガルディオス伯爵家の後継者の正式な挨拶なのですから、それなりの形式は保っていただかないと」
ピオ「良いじゃないかジェイド、知らない間柄でもないんだし」
ジェ「…全く、あなたと言う人は…」

ジェ「しかし、意外でした。あなたが本当にこちらへ帰ってくるとは…。ルークが駄々でも捏ねて、強引に引き止めていると思ったのですが」
ガイ「おいおい…。ルークもずいぶん成長したよ。もう俺がそばに付いてお世話をしなくても、一人で立派にやっていける」
ジェ「…そうでしょうか。今こそ、彼には側で支えてくれる存在が必要な気がしますが…」
 ↑正直、ジェイドがこんなこと言うと思ってなくてびっくりした。ルークのそばについてあげてた方がいいんじゃない?だなんて…そんな心遣いができる人だったのか、大佐……(できるよそりゃ)。

ルークがレプリカであることをファブレ公爵家の者たち全員が知っている今、彼への態度の変化があることは想像に難くない。その中で果たして、ルークはガイという味方なしでもやっていけるのだろうか?ピオニーとジェイドはそんな心配をしているのであった。ピオニーはこう提案する。
ピオ「どうせなら、ルークも一緒に連れて来ればよかったんじゃないか?
 ↑懐広すぎだろこの人。惚れる…。

「俺たちは大歓迎だぜ」とざっくばらんに言うピオニーと、「気まぐれで常識はずれな皇帝陛下のお相手をさせられるわけですから、私ならおすすめはしません」と、遠回しに「そちらに問題がないのなら、来ても構わない」と言う(私にはそう聞こえた)ジェイド。
しかし、ガイはその提案を、少し複雑な気持ちで受け止める。
ガイ「(…はあ…。…本気、なんだろうなあ。話しても、ルークが嫌がるような気もするが…)」
 ↑ここ、どうしてルークは嫌がるんだろう?せっかく独立心が芽生えてきたのに、また周りの人達に守られるばかりになるのを、ルークはよしとしないだろう…ってことなんだろうか。

その後、ピオニーの話題は「ガイのこれからについて」に移り変わる。
曰く、爵位はすぐにでも返せるらしいが、領地に少々問題があるとのこと。本来領地としていたホドはすでに消滅してしまっているため、今のガルディオス伯爵家には領地がないのだ。
ガイが「自分に領主が務まるとも思えないし、食うに困らない程度に、何か他の仕事をさせていただければ…」と言うと、待ってました!とばかりにピオニーが言う。

ピオ「そうか!そう言ってくれると助かる!」
ガイ「はあ?」
ピオ「いやあ〜これで俺も安心だ!なかなか引き受けてくれるやつが居なくてなあ」
ガイ「…あ、あの〜、陛下…?俺は一体何を…」
ピオ「ああ、お前の仕事は、俺のそば付き。俺の部屋にも自由に入る許可を与える!」
 ↑何気にすごい権利を与えられていると思う。皇帝の部屋に自由に入れるのか…。
ジェ「…つまり、ブウサギの世話係ですよ
ガイ「……えっ……」
ガイ「え゛え゛?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?」 
 ↑ここマジで面白い。作中最も女性にモテている男が出す声とは思えない。

****

こう言った経緯があり、ガルディオス伯爵は現在、ブウサギのジェイドとサフィールを連れ、絶賛お散歩中であった
ガイ「おおっと…そっちに行くなよ、"ジェイド"!」
ジェイド(ブウサギ)「ブヒッブヒッ」
ガイ「…はあ…。…なんかこう、呼びにくいな…」

この状況を見た(人間の方の)ジェイドの反応を想像し、ひとりげんなりしていたガイだが、一方ブウサギのジェイドはガイに懐いているようだ。
ガイ「おお〜?なんだあ?お前は人間の方と違って愛想が良いなあ!
 ↑ガイさんって動物相手にめちゃくちゃ人間の言葉で喋るんだな…と言うのが面白ポイント。いやまあ動物の方も嬉しいだろ、こんなに話しかけてもらえてさ…。

サフィールに鼻水をつけられたり、服を齧られたりして、涙目で怒るガイ。そこへ、くすくすと女性の忍び笑いが聞こえてくる。グランコクマ宮殿のメイドの一人だ。
ガルディオス伯爵に声をかけられて恐縮するメイドに、「俺もこの城の使用人みたいなもんだから。キミたちの方が先輩だし、色々教えてもらえると助かるよ」と謙虚な対応をするガイ。ガイとメイドさんたちの会話からしか得られない栄養素みたいなやつ、あるよな。

ガイ「そうだなあ…。とりあえず、あんまり人が来ないような、穴場はないかな?」
ガイは、ちょっとした息抜きをするのに良い場所はないかとメイドに尋ねる。陛下の思いつきからも逃げられるような場所が良いと伝えると、メイドは情報提供を快諾してくれた。
メイド「わかりました。色々、お教えしますわ」
ガイ「助かるよ。…それと、これは俺たちだけの秘密ってことで」
メイド「ええ。もちろん」
 ↑何?急にガイさんのモテテク講座が始まった?
↑「二人だけの秘密」とか、お前それ自覚せずに言ってるんだったら犯罪だぞ!

****

メイドに教えてもらった穴場には、すでに先客がいるようだった。
「作戦」「決行」「ネクロマンサーが任務でグランコクマを離れている今が良い機会だ」…などと、何やら不穏な話し合いが聞こえてくる。マルクトの有力貴族たちによって、秘密の会合が開かれていたのだ。ガイ(とブウサギのアスラン)は、そこにさも偶然来たかのように現れ、友好的に挨拶をする。

ガイ「あっはは!これは失礼を。ダメだぞアスラン。ほらっ!陛下のお部屋へ、帰ろうな!」
朗らかにその場を後にするガイとアスラン(ブウサギ)に向かって、こぞって嫌味を投げかけるマルクトの有力貴族たち。
公爵「…フン。長くマルクトを離れて何をしていたかと思えば、突然現れて、陛下のペットの世話係ですか。名門ガルディオス家も、落ちぶれたものですなあ!
貴族「ふ、全くだ。キムラスカにいたというし、そのような者を側仕えにするなど、陛下も何をお考えなのやら…

一連の嫌味は、全てガイに聞こえていた。心配そうに鼻を鳴らすアスラン(ブウサギ)に向かって、ガイは「俺は大丈夫。ああいうのも覚悟していたし、言いたいやつには言わせておけば良い」と優しく語りかける。
ガイ「…それに、もうすぐ言えなくなるだろうしな
 ↑思ったんだけど、ガイってファブレ公爵邸でも白光騎士団の人に嫌がらせを受けていたんだよな…。それに慣れていたせいで、この場面でも平然としていられるのかもしれない。

****

その夜、公爵の邸宅を、ジェイドとその部下たちが突如訪問する。
ジェ「夜分に失礼します、公爵」
公爵「なっ…!ネクロマンサー、ジェイド…!?グランコクマを離れていたのでは…」
ジェ「重要な任務がありまして、急遽、戻って来ました。間に合ってほっとしていますよ。……あなたを、ピオニー陛下暗殺未遂の容疑で、拘束させていただきます
公爵「…!!離せ!離せ、この無礼者…っ!!」
 ↑「間に合ってほっとしていますよ」の言い方がお茶目なのに対して、「あなたを拘束させていただきます」は凄みがあって、とても良かった。

****

ピオ「よくやってくれたな、ガイラルディア」
ガイ「いやあ…。俺は、情報を集めただけですし」
ジェ「それが一番重要なのですよ。なにしろ、相手はかなりの地位にある貴族ですから。以前から不穏な気配はあったのですが…証拠が無くて、泳がせていたんです」

そう、これらは全てピオニーの作戦だったのだ。「ブウサギの散歩をしていれば、どこにいようと怪しまれない」…それを利用して、ピオニーはガイを城の中のあちこちに潜入させていた。ガイが皇帝暗殺を目論む不貞の輩の情報を集め、それをジェイドに伝えれば、間もなく謀反者たちは拘束されていく。そう言う寸法だった。

ブウサギが当たり前のように闊歩しているグランコクマ宮殿の有り様について、ガイは二人にこう感想を漏らした。
ガイ「ほんとにみんな、驚きもしないどころか、色々声をかけてくるから…」
 ↑気さくな青年がブウサギを数匹散歩させてたらそりゃ話しかけたくもなるよ!ガイさん、数年後にはグランコクマの名物貴族になってそうで笑える。
ピオ「俺のかわいいペットたちは人気者なんだよ!怖がられまくってるどこかのネクロマンサーと違ってな!」
 ↑わーやっぱ怖がられてんだ笑 めちゃくちゃ話しかけやすいガルディオス伯爵と、めちゃくちゃ話しかけにくいカーティス大佐…正反対の忠臣ふたりがピオニー陛下を側で支えてるの、すごいよくない?!
ジェ「…陛下」
ピオ「ほんとのことだろ?」

「それにしても、まさか陛下の暗殺計画があるなんて…」ガイが驚いてみせると、「陛下の革新的なやり方に、反発を覚える者はどうしてもいますしね」とジェイドは言う。その上ピオニーには、自分の命を顧みずに行動する部分が少なからずあるようだ。 
ジェ「これを機に、お忍びで街に出かけられるのも、やめて頂きたいものですね」
ガイ「えっ…。そんなことしてるのか…」
ピオ「だあいじょうぶだって。今度からは、ガイラルディアを護衛に連れて行けば良いだろ?」
 ↑想像したら楽しそうで笑った。もはやお忍びではなくなってしまうだろうな。二人ともめちゃくちゃ目立つし…。
ガイ「俺ですか?!?!」
ジェ「本来は、陛下の身辺警護の任に就いてもらうつもりだったのですよ。信用できて、腕も立つあなたなら、適任かと思いまして
 ↑そんなに評価してくれてたのか…!なんだか感無量だ…!
ガイ「ジェイド…!」
ジェ「しかし、思った以上にペットの世話係が似合っていますしねえ。そちらの方が天職かと思いますが」
ガイ「おいおい……」

そんなこんなで、ろくに拒否権も与えられないまま、ガルディオス伯爵は「ブウサギの世話係」という大任を拝したのであった。

ガイ「ところで、陛下」
ピオ「ん?なんだ?」
ガイ「その…ブウサギが、増えている気がするんですが…」
ピオ「っはは、よく分かったなあ!一匹新しいのが届いたところだったんだ!」
ガイ「…道理で見慣れないのがいると…」
ジェ「おやあ。とうとうブウサギの個体識別ができるようになるとは。確実に世話係としての経験を積んでいますねえ
ガイ「うれしくないっ!!
 ↑ここ、「THE ガイとジェイドの会話」って感じでめちゃくちゃ良かった。

ピオニーが新しく迎え入れたブウサギには、すでに名前がついていた。
その名もルーク。赤毛の部分があるからルークになったらしい。
それを聞いて、そのうち仲間たち全員の名前がブウサギにつくのではないかと皮肉るジェイド。哀れなガイはただ、「それだけはやめてください…」と願うのであった。
 ↑これ、なんとなく、ルークをキムラスカに残してきてガイラルディアは寂しいんじゃないか?それならブウサギのルークを追加してやろう!…というピオニー陛下の気遣いに感じた。

物語の最後は、ガイがブウサギのルークと共に散歩をする場面で締めくくられる。ブウサギのルークがいるなんて知ったら、人間の方のルークはどんな反応をするだろう?想像していたガイは、ふと思い立つ。「そうだ、ルークに手紙を書いてみるか」……

『元気でいるか、ルーク。
 俺はそれなりにやってるぜ。
 またいつか、お前に会える日を楽しみにしている。
 きっと、また会おう』

終わり。

(ごめん一個だけ言っていい?最後のガイさんの手紙と思しきモノローグ、手紙にするにしては内容薄くないか?笑いそうになっちゃった)

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