見出し画像

悩む選択 v2-47:指示はシンプルでわかりやすく vs 難易度高くぶつけ、できなきゃ助けるぜ!

今日の悩み:
A.相手にはなるべく平易に、シンプルに、相手がすぐに取りかかり、出来るように伝え、割り振り、効率的にはかどらせることで快感。

B.相手には難しく伝え、対応できるか見極め。それに、助けを求められたら、指示した自分が見事に解決。さすがですと尊敬されて快感。

家庭、職場で、人生、悩ましい二者択一、二律背反、二項対立ってあります。「ANDの才能」を発揮し、両立できるとよいけど、でも、一方を取らないといけない場面も。ボクともぐらさんは会社の仲間。やさしいひとになり、そうあり続け、やさしいリーダーになり、組織を強くする、という夢を持つ。やさしさを学べる絵本「ぼくモグラキツネ馬」から互いをあだ名付け。この頃は、組織での二者択一の場面で、どちらであるべきかを考え中。

「なぜ人と組織は変われないのか ハーバード流 自己変革の理論と実践」(ロバート・キーガン、リサ・ラスコウ・レイヒー共著、英治出版)という本を薦められて読みました。

人と組織が変わらない理由をこう定義しています。なるほどと思いました。●●なマネージャーになりたい、XXな目標を達成したい、部下から▲▲と思われるリーダーになりたい、なんて、個人的な目標も、部署の様々な解決したい組織課題も、一般的に、解決を阻む裏の目標(概して自己防衛的)が共存していて、当初の目標を本当に達成したいと思っていても、うまく行かない、というような内容。裏の目標が邪魔するのです。で、その対策も説明があります。人間心理へのアプローチの必要性を謳っています。

例えば、教育機関で移民の子供達の語学テストの成績を高めたい(語学力を高めてあげたい)という課題:これは本当に解決したいのだけど、生活保護の子供達も多く、「過度な期待でのプレッシャーやさらに厳しいカリキュラムで子供達を苦しめたくない、あなた達はかわいそうね、私たちが助けているよ。」という枠組みを維持したい、という裏の思いがあり、両方とも本心であり、どっちつかずになる。だから当初の真の課題は解決しない、みたいな話。

他の例では、ある上司が冒頭のB.なひとなんです。もっと部下を理解して、信頼して、人間的に接して、チームワークでメンバーに任せることで大きな課題を解決したい、のだけど、自分がヒーローでいたい裏の目標がある。だから仕事しちゃうし、任せきりにしないし、口出したくなる。で、極めつけが、仲間への割り振りが難易度が高い。で、「できませんー」と泣きつかれて、自分が登場して解決する快感を味わいたい裏の目標が顔を出す。結局、チームワークで任せることができない、的な話があった。

先日、ゆうりちゃんという昔の部下が転職し、新しい会社のマネージャーのもとで仕事を始めたけど、悩みがあるとのこと。マネージャーから資料づくりの業務が振られるのだけど、理解できず、質問しようとしても、忙しくて後回しにされて、期限が来て。。。

テキトーに作った資料が使われて、そのままお客様のところで説明されている。地方のお客様が多く、皆様、あまり重箱の隅をつつかないし、口での説明もするから、資料と発言が乖離していても、まぁ、何事も無く過ぎて行く。。。でも、私の勉強にも成長にもならないし、本当ならお客様にしつれい、とのこと。

あるいは、まったく違う資料に様変わりされて、自分の資料作りの時間は無駄の無駄。アドバイスも、謝罪も、無い。。。

だから、資料づくりを、ロジカルで、絵的にも綺麗にできるスキルをちょっとエッセンスを教えて、との悩み。

で、このマネージャーさんからは「オレがワードで作った文字だけの内容を、パワーポイントで絵的にして!」って指示なんだけど、ワードが意味不明なんです。みせてもらったら、こんな感じ:

ワード = 「スポーツ: 野球、すもう、フリーキック、オリンピック、大谷昇平、巨人の星、ヨネックス、サッカー、そだねー、キャロウェイ、アメリカンフットボール、フットボール、バレー、バレー、高校野球、硬球、軟球、ストリートバスケ、NIKE。」

うごごご。これを絵的に美しくしてー、って言われても。。。悩みますね。階層がバラバラだから。最悪でも、この”スポーツ”というタイトルで伝えたい”メッセージ”がわかれば、構造化できるかもしれないのだけど。。。

って、これは、ちょっと極端ですが、指示する相手がわかるように指示するのは当然ですが基本ですよね。お願いして何かを実行してもらうのですから。相手がわからない指示や、非現実的な難しさの解決を求めても、非効率ですね。

もちろん、学び・チャレンジのために難易度高いことや、自由度の高い指示をすることはあります。が、目的が明確で、双方が理解して進めますね。難易度高いなら時間的余裕を持つとか、チェックの頻度を高めるとか、メンターのサポート状態を手厚くするとか、そんな仕組みが必要です。

無茶ぶりして、「できないですー」、「なんだよー、しょうがねーなぁ、こうやるんだよ!」。って、自分がヒーローに! というやり取りが意図的にせよ、無意識にせよ、継続されるのは、非効率・非生産的。「ヒーローになりたい!オレはできるをみせつけたい!」という考えは良いかもしれませんが、部下に意味不明・難題を与えてヒーローになるアプローチは困ったものです。

このスタイルはやめるべき、ですね。部下に難題、曖昧な指示などで困らせて、泣きつかれて、自分が解決することで、自分がヒーローになるという”自作自演”は間違っています。そうではなくて、チームワークで大きな課題を解決することでヒーローになりえること(スポーツチームの監督的に)、それを部下は求めている、このことを知って欲しいところです。

くだらない誤解/固定観念である「自分がヒーローになるためには、部下を困らせ、自分が登場して解決することで、成し遂げられる」から脱却する必要があります。冒頭のB.はありえない、ですよね。世の中に一定数いそうですが。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?