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何様委員会

高校の同級生とは映画の話でよく盛り上がる。
彼女は「とにかく楽しくて笑える話が好き」
私は割と人が死ぬ映画、人の心の闇が見える映画が好き。
だから映画の趣味は異なるのだけれど、時々一緒の物をみては語り合う。

「ペンタゴン・ペーパーズ」という2017年の映画を観た。
ベトナム戦争についての政府の文書が流出し、それを隠そうとする政府と
報道の自由を訴えながら記事にしようとする新聞社の話。
トム・ハンクスとメリル・ストリープが出演の映画で
最初トム・ハンクスがどの人なのかわからないぐらい上手い。

ところで、高校の友達とは会員二名の「何様委員会」というものを作っていてジャック・ニコルソンやメリル・ストリープなどの
大大大大大御所の俳優について「あの演技はなかなかよい」とか
「でたね18番のすっぴん泣き」など、称賛をかねてよく話をしていた。
メリル・ストリープは「気が強い女の人がふとしたときにみせる弱さ」を演じる時に「すっぴんで泣く」のだけど
今回もそのようなシーンがあったことはあった。

ところが今回の映画では「お父さんが作った会社を夫が継いだが、その夫が亡くなってしまったためなんとなく自分が継いだけれど、周りの重役の言いなりになってしまってる部分があることも否めないし、実際大きい決断はしたことがないお嬢様」社長役なのだ。
いつもの気の強いユダヤ系の女!という雰囲気はなくて
実際会社の危機の時もお金持ちのお友達を呼んで自分の誕生パーティを開いていたりする。そんな中、トム・ハンクス演じるトップ記者がやってきて
「やばい記事をうちの新聞に載せるかどうか。報道の自由をとるなら載せるべきだが、下手したら政府から会社がつぶされてしまうかもしれない。どうする!?」と決断を迫られる。
で、いつもの「すっぴん泣き」をするのだけれど
これがちゃんと「お嬢さま育ちの、でも今は社長」という雰囲気の泣き方なのだ!
そりゃ世界の名優の一人であろうメリル・ストリープ様。
泣き方なんて10000万通りできるだろうけど。それにしたって上手いわ~と委員会の友達に伝えねばならない。


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