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尊敬する上司から学んだ事

あなたには憧れ、尊敬する先輩や上司はいますか?

春、新しい出会いにワクワクしている方はたくさんいるでしょう。

私も新人デザイナーとして会社にいた頃に、とても尊敬する上司がいた。

長い海外生活を終えて帰国し飛び込んだ会社では、日々夜中まで働き、週末も働き、都会の荒波にもまれすぎて、次第に心身ともに弱っていった。

夢見てたどり着いたデザイナーという仕事を手放したくなるほどで、途方に暮れた。

そんな時、学生の頃から憧れていた会社でデザイナーを募集しているのを見つけた。

ダメ元で応募したら、なんと見事受かり、憧れの社長さんのいる会社で働くことになったのだ。嬉しくて仕方なくて、諦めなくて良かったと心から思った。

彼は外国人デザイナーで業界では名の通った方で、とてつもないオーラを放ち、センスの塊のような人だった。

何を着てもお洒落で絵になり、紳士的でユーモアセンスも抜群だが、アーティスト気質で神経質で、怒らせるともう止まらない。

まさに"プラダを着た悪魔"男版と言った感じ。

身のこなしだけでなく、仕事に対するストイックさが半端なくカッコ良かった。夕飯のために帰宅し、また会社に来て何時間でも働き、彼のアイデアは止まることを知らない。

そして世界中を飛び回り、誰もが憧れるブランドの仕事を勝ち取ってくるのだ。誰もが彼に憧れていた。

まだまだ力不足なうちにそんな社長の元に転職した私は、不慣れながらも他の上司たちに助けられながら奮闘した。

社長からは何度も怒られ、泣かされた。社長にプレゼンする日は胃が痛くなるほど緊張した。

だけど社長からは、デザイナーとして、社会人として、言葉で言い表すのは難しいほど大切なことを学べたと思っている。

いかにセンスを磨き続けるか、どうやってクリエイティブな発想を得るか、美しいものをとことん追求する姿勢、働くってどう言うことか...

あの会社を辞めて随分経つが、世界で活躍する彼を今でも尊敬しているし、彼の元で働けたことは私の原動力だ。

その後また仕事で悩んだ時、たまたまコンビニで手に取った雑誌で社長のインタビューを見つけて、またデザイナーとして再出発しようと、勇気をもらえたのだ。

優しいだけではいけない、厳しさの中に愛のある上司は、後々、感謝することになる。

みなさんも、そんな素敵な憧れの人を見つけてください。

春、飛び立とう!

©︎Bohemian Wonder

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