雨曝し
電車に揺られながらamazarashiの少年少女を聴いていた。
人目さえなければ感情が流れ出ていたかもしれない。
望んだように生きられないなら死んでんのと同じだ
雨曝しにあっても、それでも、というところを歌う秋田さんの口から溢れる言葉達は鉛のように重く体にのしかかり心を侵食していく。
最近の自分は真っ白な体内に墨汁が一滴一滴滴るような感覚で毒素が蓄積されている。
この感覚は他人にもあるのかは分からないが、ふとした瞬間に あ、毒が滴ってる と昔から比喩している。
そこに穴を開け毒を体外へ放出させるのが音楽だ。
今日はそれがamazarashiだった。
あともう一つ。
深夜に着信履歴があった。
半月程連絡を取っていなかった友人からで、生存確認がしたかったと言う。
「生きてるかなって」
そう言ってスタバのドリンクチケットをくれた。
自分には音楽と数少ない大切な友人がいる。
その事実を裏切る事を起こそうと計画している自分は馬鹿だ。大馬鹿者だ。
灰皿でくすぶっているのは私と吸い殻としみったれた感傷。
なんて笑える。
消え入りそうな秋田ひろむの歌声を聴きながら私は泣きながら笑うのだろう。
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