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石見幸三×福良郁雄「成果を出し続ける組織に導くー再現性のメカニズム」ーBMIAリスキリング・セッション(1)

【日時】2023年12月12日(火)19:00〜22:00
【会場】BMIA高輪オフィスからライブ配信
【登壇者】石見幸三・福良郁雄


再現性にこだわった結果の集大成

福良郁雄(以下、福良) 「成果を出し続ける組織に導くー再現性のメカニズム」というテーマで、石見幸三さんをお迎えしました。今日はよろしくお願いします。実は、私たち、BMIAの応用講座を一緒に受講した同期で、いまでも年に何回か飲みに行く仲なんですが、まずは、石見さんから簡単に自己紹介をお願いします。

石見幸三(以下、石見) 私は、チームビルディングコンサルタントと名乗ってやっております。専門的な表現で言えば、組織開発コンサルタントっていう呼ばれる領域です。コーチングのコーチをかれこれ20年ぐらいやっております。

コーチングセッションを経営者とやってるなかで、テーマとなるのが、やはり人や組織の問題がほとんどなんですね。「組織ってどうやったら良くなるんですかね」って聞かれることが多くて、それから、チームづくり、組織づくりを本格的にやり始めたっていう感じです。

チームづくりや組織づくりで成果も出るようになったんですけど、これが「偶然うまくいった」んだとしたら、自分がこの仕事を続けられないなと思ったんですよ。

経営者の相談を受けて、組織に入って、チームを立て直す。もちろん立て直すことはできるんですよ。できるんですけど、それが、偶然うまくいってたってことになると、次に仕事を受けるのが怖くなるじゃないですか。次うまくいかなかったらどうしようって。

いつやってもうまくできる、とか、絶対成功する、みたいなものを手に入れないと、この仕事をやり続けられない。私は、よく「再現性」という言葉を使うんですが、これが再現性を大事にしたいなと思ったきっかけです。いつやっても、どこでやっても、だれにやっても、成果が出るような組織開発、チームビルディングのノウハウを自分のために身につけようって思ったんです。

福良 なるほど。まずは自分のためだったんですね。

石見 そうなんです。それをやったらずっと成果が出るようになったので、「そんなに成果が出るんだったらそれを教えてください」っていう話になって、それで組織づくりとかチームビルディングコンサルタントがなにをどうやったらできるのかというノウハウを、講座として教えるようになりました。これが9年前にスタートしてます。当然、自分ができるようになるだけじゃなくて、教えた人がコンサルティングできて、その人が結果出すってことにならないといけなくて。

福良 それこそ「再現性」、ですね。

石見 ずっと再現性を追い求め続けてます。

福良 僕も、大阪でやったこの本の出版記念パーティーに寄せさせていただいたんですけど、あのとき、実際に関わった方々がスピーチをされてたじゃないですか。すごく印象に残ってるのが、地方のバス会社が、赤字でコストカットなどの痛みを味わった末に、V字で回復してきたという逸話。本当にそんなことあるんだって驚きました。ほかにもいくつもありましたよね。その方たちが口を揃えて言うのが、「この方法でならできるんです」っていうことでした。そのノウハウが詰まったこの本『最強のチームビルディング技術が身につく レベル別 課長養成講座』(石見幸三著、秀和システム、2013年)についてお聞きしていきたいと思います。

『最強のチームビルディング技術が身につく レベル別 課長養成講座』(秀和システム、2023年)

これを外すと成果が出せません。

福良 これを書くにあたって意識されたことってありますか。もしくはきっかけだったりとか。

石見 これがはじめて出す本なので、勝手がわからないんですよね。どうやって書けばいいんだろうみたいな感じだったんですけど、編集の方から、「読んだらすぐできるレベルでつくれないですかね」って言われて、まずはそれがきっかけでした。実際に、私がやってきたこと、再現性の極みみたいなものをつなげた感じです。だから編集の方から、「あまりにも本質的すぎるから、もうちょっとわかりやすい事例を入れてください」って言われて、逆にそっちのほうが苦労したぐらいです。

読んだ人がすぐ実践できる、プラスα、再現性にこだわる僕としては、これやったら「確実です」とか、「間違いがない」っていうものを入れました。

福良 私も拝読したんですけど、本当に、手が動く。書籍の構成が、この章で話したいことがバンと頭に来てて、全体像がイメージできて、一つひとつステップ切ってやっていきましょう、と案内があり、さらにサンプルの絵があるので、「これをこの通りなぞってみよう」っていう気持ちになりました。山本伸さん(BMIA理事)も、「あのページ、最高!」って言ってました。

書籍のタイトルが『課長養成講座』ではあるけれども、これは、部下を持つ人すべての人に共通する悩みなんですよね。会社の規模の大小もまったく関係ない、普遍性の高いものが、ここに脈々と流れてるなって思ったんですよね。

石見さんにとって、大事にされている「再現性」って、なんですか。

石見 いやあ、いきなりいつもの飲み屋のノリで来ましたね?

福良 僕、いつもしびれさせられるのが、石見さんの言葉の定義力なんですよ。だから、再現性って言ったときに、コーチングや現場で意識しながら、どんな型をつくっているのか、もしくはその原点となるものはなんなんだろうっていう僕の素朴な疑問です。

石見 そうですね。再現性、わかりやすく言うと、「絶対外しちゃいけないもの」ですかね。この本に書いてあることを外すと、まず成果が出ないって言い切ってもいいと僕は思ってるんですよ。だから、「この通りやればうまくいく」っていう感じなんですよね。世の中的に言うと、再現性って、だれがやってもうまくいくっていうことだと思うんですけど、もちろん人それぞれ、全員違うじゃないですか。多様性の社会ですしね。人それぞれ全員違うということは、人のやり方もさまざまなんですよ。さまざまなやり方があるんだけど、これを外したらだめなんですっていうところを本に書いてます。

福良 なわとびしようとしてるのに、なわを持ってない感じ?

石見 そういう部類のものかな。人それぞれいろんなやり方があってもいいんだけど、この本に書いてあることを外すと、「すんません! 成果が出ません!」っていう感じ(笑)。

再現性を高めるための観察と裏づけ

福良 僕は柔道やってたんですけど、持ちの感覚とかって、しこたま練習して、もう体が覚えるまでやるんですよね。だから、練習でやったことが試合でも再現できて、勝てるんだと思うんですけど、それを、言葉にするのがむずかしいんですよね。でも、ちゃんと言葉にして、定義するからこそ、この通りにだれもがやれる再現性になっていく、と思うんですよね。

僕もサラリーマン20数年やってて、ひとつの型みたいなものを持っていて、プロジェクトを回してても、これはこのあたりで一回抽出してみんなでシェアしとかなきゃまずいな、とかあるんですよね。みなさんにもそれぞれあるんだと思います。僕がいつも石見さんと会話してて思うのは、それが言葉にまとまる、落ちる瞬間ってどういう作業やってるのかな、って。

石見 そうですね。自分に問いかけるのは、「結局これなんでうまくいってんのか」かな。Aさんもうまくいった。Bさんもうまくいった、Cさんもうまくいった。でも、うまくいかなかったDさんがいたときに、人それぞれ違うのになんでうまくいったのかを見つける。そして、Dさんがうまくいかなかったのはこれが原因じゃないかと仮説を立てる。Dさんがその仮説を見たときに、「そうか。この要素を外してたわ」って納得できる。その要素を見つける感じなんですよね。

だから、柔道だと、たとえばこの角度で腕が入らないと技がかからないっていうのがあると思うんですよ。腕の入れ方はさまざまあったとしても。その角度を特定してるって感じです。

福良 なるほどね。うまくいく人とそうでない人と、二つの結果から見えない共通項をえぐり出していると。

石見 そうです。だからうまくいった人がひとりとかふたりだったらだめなんですよ。いろんな人がやってるっていうのが大事で、うまくいってない人のある程度の共通項も大事で、これを丹念に拾っていくというか、そこに見つけてけていくって感じです。もうひとつ言えることは、当然、学問の世界で必ずどこかで語られてるはずだって僕は思ってるんです。

福良 それもよくおっしゃいますよね。

石見 そう思って、いろんな本を読んでるんです。そうすると、ピタッとはまる表現がやっぱりあるんですよね。この学問でこういわれているこれはそれだ、と。

僕がわかったこととか理解したことを、単に私の成功体験っていうことに収めずに、このことは、学問的にはこう表現されてこう説明されていますと裏づけする。これをずーっとやってきてるんですよ。

福良 それをやり続けるのがすごい。

石見 もうひとつの再現性ってそういうことなんですよね。私の体験談がどういうふうに学問として定義されて説明されているかをつなげていく、理解していく。そうすると説明の仕方もわかってくる。より普遍的にだれもがそうやったらうまくいく、とか、なるほどって思えるようになる。

僕がある程度つくったノウハウがあって、それを伝えているんですけど、コンサルタント養成を9年やっているから、仲間の知見も集まってくるんですよね。それが加速度的に再現性を高めたと思います。

普遍性の担保

福良 ビジネスモデル・キャンバス(BMC)やバリュー・プロポジション・キャンバス(VPC)を使って、既存のビジネス、あるいは新たにやろうとするビジネスモデルをデザインしていくじゃないですか。だけどデザインしたからって、それがすぐお金に変わるわけじゃない。

いま石見さんがおっしゃった、仮説を立てて学問で裏づけを取る、という手法と似たようなことを僕も新規事業をやるときにやってます。まずは仮説を磨き上げるんですよね。なぜこの事業がうまくいったんだろう、なぜこの事業は失敗したんだろうってやっていくと、やるべからず集も出てくるし、ここは「一丁目一番地」みたいのも出てくるし。えぐり出す作業、インサイトを持ってくる作業って、石見さんもやってるんですね。できる人共通のパターンが僕はあるんだと思うんですよね。

石見 そういう考え方も、ある種普遍性みたいなものなんじゃないかな。学問が違えど、道が違えど、ある程度成果を出してる人の共通ポイントには再現性とか普遍性があって、そういうものを粋として集めるという感じなんですよね。そこを求めてやっている。

福良 うちの会社でもよく言われるのは「振り返りが非常に重要」。仮説検証したあとに結果が出て、結果が出たらプロセスも含めて吟味することなんですよね。

まず、理想の状態を描く

福良 そろそろ本の中身いきますか。スライド出します?

石見 本にもこのスライドを載せてるんですけど、「理想の状態に持っていくことをポジティブアプローチといいます」って言い方をしてます。どんな言い方でもいいんですけど、理想の状態を描くっていうことがすごく大事な気がしてるんですよ。本当に、描くのがむずかしい世の中になってるなって気がします。だからこそ、ちゃんと描かないといけないなって思うんですよね。そんなことを第1章に書いてます。

BMIAで、3月にビジネスモデルオリンピアがありますよね? ここで扱うテーマ(SFプロトタイピングとスペキュラティブ・ビジネスモデル)って、わかりやすく言うと「想像する」みたいなことをやるんだと思うんですけど、それってまさしく理想の姿、めざす姿をどうやってつくるかっていうノウハウなんですよね、僕からすると。

いろんな要素があって、いろんな表現もあって、そもそもこれから世の中ってどうなるんだろうって、描きにくくなってる。複雑になりすぎて。今度のオリンピアでやるようなことって、「こういう世の中ができるんじゃないか」みたいなことを、提示するっていうか明示する技術っていう感じがしているんですよ。

理想の姿を描く、どうなったらいいかを考えるっていうことからスタートすることが、世の中のすべての管理職と呼ばれる人に大事なことなんじゃないかなって個人的には思ってます。

福良 僕は、どっちかっていうと、僕自身も含めて、現状がわかってない人のほうが多いんじゃないかなって思うときが多くて。この方向に向かっていかなきゃいけないって、整理を始めるけど、現状がわかってない。どこに旅行行こうって言ってるのに、スタート地点がわかってないから、行き着けない。案外、現状を捕まえるのってむずかしくないですか。

石見 理想と現状を行ったり来たりするから、現状が明確になるんですよ。つまり、理想の状態を描いたり、こうなってたらいいって考えると、ある程度、いくつかの要素が出てくるんですよね。こういう未来だから、こういう要素で考える、こうなって、こうなって、こうなって……、って考えたら、現状もこの項目で考えるじゃないですか。同じ軸で。そうすると現状で見えてなかった項目が見えてくる。

これが、現状を先に見ようとすると、現状の思い込みとかスコープで見ちゃうから、抜けてる要素が出てきちゃうんですよね。でも一生懸命現状を見てるつもりだから、「ちゃんと見てます」ってみんな言うんですよね。人間の認知ってそうなってるんですよ。外側の世界、ゴールの世界でどうなってたらいいかを描くことで、その要素の現状はどうなってんだろうってみると、実は見てなかったとか、これが問題だったんだってことに気づく。対になるっていうんですかね。

だから、現状を見てるつもりで見えてないのは、たぶん、理想をちゃんと描いてない、描こうとしてないからです。理想を描くと、現状が見える。

福良 いま「認知」って言葉を使われたと思うんですけど、認知というのは、自分がなにができていて、なにができてないかを改めて知ること?

石見 そうですね。「気づき」ですね。気づきを得たっていうのは僕の言葉で言うと「認知」です。自分の見え方がちょっと少なかった、とか、見え方が違ってたってことに気づくと認知が変わる。

石見さんの頭のなかが見たい

福良 たとえば、第1章が理解できて、こういう理想に持っていきたい、現状と理想を行ったり来たりしながらやる。石見さんはこれをひとりでやってるんですか?

石見 はい。僕はまさしくそうやってます。

さっき仮説を立てる話をしましたけど、仮説って、それこそ自分のなかのイメージなんですよ。あの人はうまくいった、この人はうまくいってない。これはどういうことなんだっていうイメージが頭のなかにあって、そのイメージ持ったまま本読んでるんですよね。だから、本を読んで学ぶときって、その内容を知ってから応用するというよりは、すでに私たちは現実の世界に生きていて、リアルな世界が目の前にあるので、そのリアルな自分の日常を想像しながら本を読む。そうすると、なにが足りてて、なにが足りてないかが浮かんでくる、っていう感じなんですよ。

福良 もっと意地悪な質問していいですか? 素直に本を読むっていう行為って、僕はすごく大事にしてるんですね。でも、読んでるうちに「これって、昔経験したあれだな」って自分の経験に当て込んでしまうことがあるんですよ。

バイアスをかけずに素直に読んで、でも、いままでの自分の経験を持ちながら読んでしまう。矛盾してますよね。石見さんはどうしてるんですか? この本を、どうやって使うといいですかね。

という質問を投げかけてからで恐縮ですが、無料配信はここで終了です。続きはBMIA会員限定となります。ぜひ入会をご検討ください。

大切なのはイメージ

福良 この本に限らず、なぜ同じ本を読んでも、人によってアウトプットが変わってしまうのか。できるだけ再現性を高めていくとしたら、石見さんがどうやって本を読んでいるのか、聞いてみたい。ちょっと本の内容からは離れてしまうんですけど。

石見 本の読み方につながればいいなってことですよね。

福良 仕事で再現性、普遍性をできるだけ高めたいと思ってるんだけど、いかに筋よく、無駄な努力をせずに、インプットしてアウトプットの量を増やすか。これをいつも意識してるんですが、こういう「手が動く」本を書く石見さんは、どういうインプット、アウトプットをしてるんだろうっていう素朴な疑問です。

石見 そうですね。どうなのかな……。やっぱり、さっきの話じゃないんですけど、ビジョンなんですよ。教えてるとか書いてるとか、そういうことをイメージする。

そうすると、こういう表現だと、書きにくいとか、伝えにくいみたいな感じになるんですよね。だから、結果的に(伝えるためには)理論を使うんですが、ポイントとしてはイメージ。こういうふうに伝えたら、動く? 動かない? 動く? 動かない? みたいなことをずっとやり取りしながらやってますかね。

最初にね、「僕、ずっと結果出し続けてるんです」みたいに言っちゃったんですけど、なんで結果を出してるかって、「この組織が、どうやったらうまくいくか」、「どういった成果が出るか」っていうのを、ずーっと、イメージしてるんですよね。「こう動いて、そのあと、この人がこうして、そうすると、この力が働いて、この人がこうやったら絶対うまくいく」みたいなことが見えてくる。それをモデル化にしたのがSSRなんですけど。

結果が出ている具体的なイメージを持って伝えている、書いている。「手が動く」っておっしゃってましたけど、自分が書いてるイメージで読む、って感じですかね。

チームビルディングをモデル化したSSR理論

福良 いまの話のなかで、SSR理論が出てきましたが、これは石見さんのオリジナルですよね? 教えていただいていいですか?

石見 僕のオフィシャルページがありまして、これが石見の頭の中っていう感じなんですが、ここの「組織づくりの原理」で紹介してます。

石見 「チームビルディングとは個人の強みや長所を最大限に活かす組織作り」と定義して、これをモデル化したのがSSR理論です。

ストレングスのS、ストラクチャーのS、リレーションのRで、SSR。「個人(の強み)」と、「組織を呈するもの」と「コミュニケーション」です。

これは、16年前に提唱して、以来ずっと提唱してきてるんですけど、この理論で収まらなかったことがないんです。

福良 具体的にはどんな感じですか?

石見 たとえば、ストレングスのSでいうと、人の「強み」、裏腹で「弱み」。人には強みがあるということは弱みが対で必ずあって、人の強みにフォーカスして、人の強みをどう生かすかってことが、まず基本にあります。

組織力っていうのは、目的や目標もそうだし、ビジョンとか理念とか、ルールも層ですが、組織を組織たらしめてるもの。

関係力っていうのは、人と人とのコミュニケーション。

この3つが循環する感じなんですよ。

出典:石見幸三公式ホームページ「組織の原理」 https://iwamikozo.com/ssr/

石見 つまり、人の強みを生かして目標を立てて、目標を実行するためにコミュニケーションをして、コミュニケーションすると、その人のことがわかり、その人を生かすために、目的やルール、目標を決めてコミュニケーションする。本当にシンプルな感じです。

このなかでも、いちばん大事なことは、人材力、ストレングスです。

福良 なるほど。なぜ、人材力がいちばんなのか、もう少し詳しく聞いてみたいです。

(2)につづく


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石見幸三

◎株式会社コーチングファームジャパン代表取締役。課長養成コンサルタント。
◎1975年生まれ。神戸市外国語大学英語学科卒業。外食事業と広告制作事業を持つベンチャー企業に就職し、経営計画や資金調達、人材育成を始めとするバックオフィス立ち上げ運営を担当。6年間で売上高を3倍にする。その後、介護事業の再建と運営を任される役員に転じ、事業再建を果たして運営を軌道に乗せる。
◎2008年に株式会社コーチングファームジャパンを設立。経営者、幹部向けコーチングで4000時間以上セッションを重ねる。「人材投資10倍以上の利益を出す成果」をモットーに、経営危機に陥った企業を半年で再生させ、3年で売上2倍・利益10倍などの実績を残す。また、独自のチームビルディングSSR理論を元に、組織の打ち手が一目でわかる組織診断「ソコアゲ」を開発。組織開発コンサルタント養成事業では200名以上の卒業生を輩出している。

福良郁雄(BMIA理事)

・株式会社野村総合研究所
・FORTHイノベーション・メソッド公認ファシリテーター

入社以来、システム開発に従事していたが、上司に営業への転身を薦められ、お客様に近い立ち位置で仕事を経験していくうち、「お客様の課題をいっしょに伴走しながら(時にしていただきながら)解決する」ことが何よりご褒美になる。これを転機に、「お客様の課題を解決できるサービス」を事業化することに興味を持つ。それ以降、約10年以上、主に証券系システムにおけるビジネスアイデアの事業化を企画の立場で推進。現在は、証券会社向けのバックオフィスシステムとその周辺サービスなどの企画に従事。

BMIAと出会いは、2016年ころ。きっかけは、時の上司との打合せでのお題目。その時のノートを振り返ると、以下のようなメモが。

・お客様に喜ばれるサービス(≠作り手の思いだけのサービス)を企画する
・「構造化」されたものを用いて、チーム内の「共通言語」を醸成する
・組織内で「形式知化」され、蓋然性あるものを「継承」する

基礎、応用講座、FORTHと受講し、実務での実践を通じて思うことは「ビジネスアイデアを事業に変える」ことの面白さ。あとは、様々な障壁があるなか、チームで乗り越え、最後は「美酒」に酔うひととき。


写真・編集 片岡峰子(BMIA事務局長)

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