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【週刊近況報告】なぜ韓国は反日か?ソウルの反日博物館を巡って考えた

今週は日本にいます。1か月程度帰国し、旅のグッズを補充しながら、YouTubeサブチャンネルで庭づくりや山の井戸作りを撮影予定です。

今回は、日本の話題ではなく、韓国についてお話ししましょう。今週は「なぜ韓国は反日なのか」をテーマに、訪韓中に巡った博物館をベースにお伝えします。私は韓国にゆかりがあるわけでも、日韓関係の専門家でもありませんが、各国を飛び回っているので世界情勢に詳しく、学校で国際関係を学んだこともあります。

そんな私が、ソウルを中心に反日と呼ばれている博物館を巡ってみました。

ソウル市内には、日韓関係や第二次世界大戦をテーマにした博物館が約10箇所あります。その中から、今回は以下の3つのメジャーな博物館をピックアップして巡りました。

  1. 西大門刑務所歴史館 (Seodaemun Prison History Hall)

  2. 戦争記念館 (War Memorial of Korea, 전쟁기념관)

  3. 独立記念館 (Independence Hall of Korea, 독립기념관)

西大門刑務所歴史館

西大門刑務所歴史館は、ソウルにある歴史博物館で、日本統治時代に建設された刑務所を記念しています。日本のネットで韓国の反日博物館を検索すると一番多くヒットするのがこちらです。アクセスも良く、日本でも有名かもしれません。

この刑務所は、主に独立運動家や政治犯を収容するために使用されました。展示物には、収容者の生活や拷問の実態を示す資料や、独立運動の歴史的背景を伝えるものが含まれています。西大門刑務所は、韓国の近代史における重要な場所であり、現在は独立運動家の犠牲と勇気を記念する場となっています。

戦争記念館

戦争記念館は、ソウルに位置する大規模な博物館で、韓国の軍事歴史を包括的に展示しています。ここは反日一辺倒ではなく、軍事から見た日本が描かれています。1994年に開館し、古代から現代までの韓国の戦争史を網羅しています。「韓国人は平和を愛するが、周囲の敵から戦わざるを得なかった」と館内に書かれているのが印象的です。

特に、朝鮮戦争(1950-1953)に関する展示が充実しており、多くの兵器、軍服、写真、映像資料などが展示されています。また、戦争記念館には屋外展示もあり、戦車や飛行機などの実物大の軍事装備を見ることができます。この施設は、韓国の国民にとって戦争の記憶を保持し、平和の重要性を訴える場となっています。

独立記念館

独立記念館は、韓国の忠清南道天安市に位置する博物館です。ソウル市内から電車とバスを乗り継いで2時間程度かかるので訪れるのが困難ですが、展示物は立派で、韓国の独立運動の歴史とその重要性を伝えることを目的としています。1987年に開館したこの施設は、特に日本統治時代(1910-1945)の独立運動に焦点を当てています。

展示物には、独立運動家の遺品、文書、写真、映像資料などが含まれており、韓国の独立を目指す闘争の歴史を詳細に紹介しています。広大な敷地内には、展示館、記念塔、独立運動家の胸像などがあり、訪問者は韓国の独立への道のりを深く学ぶことができます。

博物館巡りの感想

これら3つの博物館を回ってきた感想は、そこまで反日色は強くないということです。以前、釜山にある「国立 日帝強制動員歴史館」を訪れた後だったので、いかに日本時代が過酷だったか、そして今の日本がいかに危険かを伝えるこの釜山の博物館のインパクト方が強かったです。

一方で、3つの博物館を巡る中で見えたのは、韓国政治において日本統治時代から脱却した物語を語ることの重要性です。つまり、「我々(韓国人)はいかにして巨大悪(日本)の支配から独立を勝ち取ったか」というストーリーが強調されています。以前に読んだ文献では「日本統治が終わって韓国では国をまとめて団結するために、韓国人というアイデンティティを持たせる必要があった」と述べられています。

現に博物館内では、日本統治時代の酷さをアピールするよりも、その支配に耐えて戦った末に独立を勝ち取ったという書き方がされています。そして、今の韓国政府はその独立運動時の血を受け継ぐものであると紹介されています。

ちなみに、韓国臨時政府は1919年に上海で設立され、1940年には光復軍(Korean Liberation Army)を設立し、中国国民党政府の支援を受けて活動しました。光復軍は連合国と協力して日本と戦ったという歴史があります。

若い世代の対日感情

韓国の対日スタンスは世代間で異なり、ご年配世代は対日強硬が支持される一方、若い世代はそうとは限りません。日韓交流も進んでおり、就職や住居などの経済的な要因が大切だからです。

日韓関係の発展を願いつつ、反日博物館の訪問を終えました。来週はもうひとつ、朝鮮戦争の最前線、DMZを巡って感じたことについてお話しします。

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