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そして箱庭を見下ろす目は宇宙から

 雨は好きだが外出には向かない。と思っていたのだが、ジオキャッシングをしていればいくらでも口実をつけて外出できる。いや厳密には目的地か。ジオキャッシングであれば「どこへ行こう」の最初の一歩を解決してくれる。

 雨の日は外を歩く人間が少ないので散歩には最適だが、残念ながら写真を撮るには難易度が高い。やはり明るさ鮮やかさは晴れた日の光には敵わない。

 かといって雨の日の美しさを捉えるのも高難易度。雨の日は他人の足音がしないことを堪能するのを第一ににするに限る。

 曇った空、雲に埋め尽くされた空というのは私にとって天動説の顕現である。
 この景色の先は全てが消失し白い空だけが広がっているのではないか、そんなビジョンが現実味をもって迫ってくる。

 世界はもうあそこで終わり。

 空が重い。地表の空気の濃さ水の濃さが空に近い。天王星もこんなだろうか。

 荷物は重く靴は中まで濡れた。それでも人の絶えた空間を想像とともに歩くのは何ものにも代えがたい妙味。


今日の英語:Ptolemaic theory

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