見出し画像

水面から空へ

 相変わらず同じ水辺で感動し、同じ構図で写真を撮っている。

 それはやはり季節の変化というものが不変に美しく、また不二の変化がそこにあるからだろう。

 私が物心ついた頃は鳥と言えばカラスと、スズメとそれと同じ体格の小鳥ばかり。水鳥ともなれば保護された区域に行かなければ見ることができなかった。

 今日遭遇したこの白い鳥はコサギ、で正しいのだろうか、K先生のご自宅へバイオリンのレッスンに通いはじめてから遭遇するようになった。メジロやムクドリのような小さな鳥は我が家の庭にもまれに飛来するが、やはりこれだけ大きく真っ白な鳥は存在感があり目を引かれる。

 住宅地を流れる浅い川でも水質が向上したのか、それとも鳥が適応してしまったのか。飼育されていたが脱走(いや脱飛か)したインコやオウムが野生化しているという話も聞くし、昨今の気候変動を考えるとこの遭遇も単純に喜ぶことができない。

 それでも命を繋いでほしい。いつか人間がいなくなり、空を全て取り戻すまで。


今日の英語:Fly

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?