着物警察とトマトの脇芽
まず、着物警察とは、何か?
着物の知識(主に着こなし)を知っていると過信した年配女性が、他人の着物を着た女性に、注意することである。と私は、思っている。
着物警察には、リアルに出会った場所で、「衿が抜けてないわよ。」と着こなしを言うタイプが話題になる。
優しく、こうしたほうが良いわよ。と言うだけなら、それは着物警察ではなく、ただの親切な人である。
話しは、横道にそれるが、母と私が近所を歩いていた時のこと。プランターで、家の前に、トマトやレタスなどミニサイズの家庭菜園を作っていて、それを見た母が、
「ねえ、あれ、トマトの脇芽が出てるわ。
あれじゃあ、だめだわ〜。」
などと、言い始めたのである。私は、ひょえ~。勘弁して。と思い、
「他所様のトマトなんだから、どうでもいいでしょ!脇芽がボウボウでも。お母さんの、トマトじゃないんだから。」
と、そこの家族と出くわさないうちに、そそくさと、立ち去った。
昔からこの様なことを、場所をわきまえず、言う人ではなかった。思ったことを、制御できないのである。
ああ、これだ。と私は思った。
着物警察の正体は、脳の老化ではないか?
たいてい、注意する人は、年配者で、される人は若い人、もしくは若くみえる人なのだ。
なので、よっぽど、人の身体を掴む、しつこく絡んで来る人、以外は、許してあげて下さい。
ちなみに、私は、一度も着物警察に捕まったことは、ありません。(おばさんだから?)
声をかけられる時もありますが、
「1人で着られるの?偉いわね~。」と褒めて頂けます。少し、微妙な気持になりますが、良しとします。
と、言っても、嫌なことは、避けたほうがいいのですが、もし、着物警察に出会っちゃたなー。と思う時は、魔法の呪文を使いましょう。
「ありがとうございます。」
と、って、ダッシュで、にげましょう。ニッコリとほほ笑むことが出来たら、100点です。おばさまは、良いことをした、と満足して離れてくてると思います。
結婚式や葬式、式典などのフォーマルのマナーは大事ですが、街中のおしゃれ着としての着物は、そんなに恐れる必要は無いと思います。
失敗は、してもいいと思います。
完璧な着こなしや、アイテムを揃えようとすると、あっと言う間に、お婆さんになってしまいます。足、腰、肩周りがやわらかい今のうちに、いっぱい着物を楽しんで欲しいです。
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