見出し画像

高齢ママさんをスマホデビューさせました!


昨年末に、父が亡くなり、遠方に住む高齢の母(83歳)のことが心配になりました…。
現在は母は甥と同居していますが、甥が就職や結婚をして母の家から出てしまうと、母は高齢者の一人暮らしになってしまいます…。
生存確認も兼ねて、スマホで毎日LINE交換することを目的に、私は母をスマホデビューさせることにしました。
 
母は、10年ほど前にガラケーデビューに失敗し、メール交換どころか携帯で通話をすることも覚えないまま解約してしまったという強者です。
 
ただ買い与えても、絶対にさわらないし、知らないうちに解約してしまう…と思い、事前に万全の準備をすることにしました。

①高齢の母のためにお手製のマニュアルを作る


母のために購入したのはAQUOSのsense6。
たまたまキャンペーン中で安かったのと、高齢者用の画面仕様にできるということで選択しました。
取説やスタートガイドが高齢者には理解不能であること、そして字が小さく文字が多すぎて、見る気になれないことは想定内です。
機能がいろいろとついていますが、通話とLINEができるようになるという2点に目標を絞り、マニュアルを作りました。
・スイッチの入れ方
・指でスライドして操作するということ
・フリップ入力の方法
この点を中心に、字や写真を入れ、文字を大きくしたお手製マニュアル8ページを作成。
また、フリップ入力の訓練のため、練習用アプリもダウンロードしました。


② スマホ贈呈


ゴールデンウィークに実家に帰り、スマホを渡しました。
1時間かけてスマホの使い方をレクチャー。
返事だけはよい母は、毎日あいさつの一言でもいいからLINEを送るように迫る私に「わかった、わかった」と適当な返事をしていた。

③LINEの交換


実家を後にした日の夜、私は母に課題を出した。
「今日は何を食べたか送ってください」
しかし、母からは何の返信もなかった。
次の日になっても返信が来なかったので、
「ちゃんとメールしてください。練習しないとできるようにならないよ」
と、怒っている風なスタンプを添えて送信した。
すると、しばらくしてから
「天ぷら」
という返信が来た。
すぐに
「よく頑張りました」
と褒めておく…。

うれしい気持ちが半分と、たったの3文字か…長い道のりだなという気持ちが半分。
そして次の日のLINEは
「今日の晩ごはん ところてん」
それを読んだ私は
「??? 晩ごはんにところてんって少なくない?」


そこに居合わせていた甥から、代理で打ち込んだLINEの返信が来た。
「本当はもっとありますが、ばあちゃんに少しずつ操作を覚えてほしいということで、メインディッシュを入力してるところです。毎日少しずつ入力する文字数を増やすことにしています。よろしくおねがいします。」
とのこと…。
今年20歳の甥のほうが、ずっと私より大人であった。
待つ姿勢も必要だな…と反省しつつも、メインディッシュがところてんというのはやはりちょっと変…と複雑な心境。


④  確実な進歩


最初は短文や単語の羅列だった、83歳の母のLINEは、ゆっくりだが確実に日々進歩していった。
「サラダ、炊き込みご飯でした」
日々のメニューの報告から
「今日は足が痛いです」
という体調報告をするようになった。
「痛いときには早めに痛み止めを飲んだほうがいいよ」
など、アドバイスを入力すると。
「分かりました」
と返信が来て、会話が成り立っている。
1日1往復だが、確実に近況を共有するようになってきた。


⑤  そして今


母とLINEのやり取りを始めて約一か月、何とか文章のやり取りができるようになってきた。
相変わらず、グーグル翻訳のような、単純な文章だが、それでも毎日交換して生存確認できている。
今の課題は、写真を送ること。
花壇の花の写真が送られてくるのを、心待ちにしている。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?