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本の感想「私を振り回してくるあの人から自分を守る本」 Joe/著

著者は、モラハラ対策のカウンセラーをやっていらっしゃる方だそうです。

この本では、人をコントロールしたがる人とは『やってほしいことを、思わせぶりな態度で示す者』と表現しています。そして、その人の親切心や罪悪感を促して、あくまで相手を自主的に動かそうとする者が、人を支配する人物だと定義していました。

反対に、そんなパワハラ相手に振り回されてしまう方とは、『他人の感情や思考を察しすぎる人』であり、『感情と言動が切り分けられていない』と言います。だから、相手の感情や思考へ受け応えている自分の感情を見せすぎてしまう、心を開きすぎてしまうことが、弱みを見せてしまうことでもあるのだ、と説いていました。その反応から、パワハラ相手は、弱者=コントロール出来る者と認識するのだそうです。

多くのメンタル系の本では、まず、『自分を癒やす』や『自己肯定の仕方』から書かれていることが多いように感じていましたが、この本は、著者なりの「自分を守る方法」が書かれています。もちろん、特効薬などないので、少しずつ、少しずつ、書かれているような言動を、意識しながら、癖としてつけていくしかないのだろうと思いました。

この本を読んで、癒やすことより先に、今、苦しんでいることに対応することを先にする。そうして、自分の身の安全が、僅かながらでも守れる方法を身につけられてから、自己を癒やしていくのもいいのかなと思いました。

パワハラに対応する時は、とにかく、『相手の態度から出ている本音には反応せず、建前で言っている言葉に反応する』ことが大切だそうです。

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