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ライクーダーについて その2

前回同様、ライクーダーについて書く。昔に聴いていたものなのでいろいろおかしい記述もあると思う。

ライ・クーダーの80sは不遇だったらしく、アルバムがほとんど売れなかったらしい。サントラの仕事で糊口をしのぐといった生活をしていたとか。水道等のライフラインも止められそうになったとインタヴューにあったし、子供にギターはたくさんあるのに何でお金がないのかと言われたりとか。

80sに微妙にヒットしたアルバム「Borderline」。当時聴いたけど、感想としてはまあ微妙だとしか言えなかった。ロックの華やかさがほとんどない。この曲は目玉のバラードだけどTEXMEX(テキサスとメキシコの国境ポップス。ロスロボスとか。)の曲調を理解してないと良く分からない名曲だ。

こんな風に聴く人を選ぶというか、エアロスミスやクラプトンを聴く感じではなかったなと。とにかくアメリカのルーツミュージックに対する姿勢が愚直というか。月並みなギターヒーローとかではない。バンジョーやウクレレ、オープンチューニングギター等の弦楽器のオールラウンドプレイヤーで、ボーカルも味があってすごく良い。奇跡のミュージシャンと言っていい。

69年のファーストのライが敬愛するBlind Willie Johnsonの曲。のちに映画「Paris,Texas」でも演奏された。戦前のフォークブルースマンの曲を現代に蘇らせる演奏が得意中の得意。

セカンドアルバムのカリプソ曲。アメリカンルーツミュージックとしてのカリプソを知らない人が多いかもしれないが、カリプソの故郷であるトリニダードトバゴは英語圏なのでアメリカでも親しまれたという。セカンドアルバムの出来は格段に良くなる。

サードの「boomer's story」
この曲はメキシコのロスインディオスタバハラスのカバーで、マンドリン、ウクレレなんかを全部弾いて、スライドギターを弾いて、こんなことできるのはワン&オンリーとしか言えない。ジャズマンのように音符を見て演奏するタイプではないと思う。音楽は音符ではない。

次のアルバムの名盤「Paradise And Lunch」
これはよく聴いた。CDが擦り切れる感じだと思う。完全に中毒症状だったような気がする。自分でもあきれた。
これは有名な戦前のブルースマン、ブラインドブレイクの曲。ピアノにはオールドジャズで有名なアールハインズが参加している。

その次のアルバムも名盤「Chicken Skin Music」
これもよく聴いた。なんか良く分からないけどずっと聴いてた。
このアルバムにはテックスメックス(テキサス、メキシコ国境音楽)のレジェンドのフラーコヒメネス、ハワイアンのレジェンドのギャビーパヒヌイが参加していて、とにかくいい味を出している。

いくら凄いと言っても、地味なミュージシャンなので伝わらないかもしれないが、この人は西海岸のミュージシャンで時代はフュージョンなのでどうしてもジャジーで都会的な演奏やアドリブをやってお洒落なコード進行を使って、、、みたいな音楽が主流で、でももうちょっとルーツを見ようよと。いろいろあるでしょ。アメリカにはと。まあ日本人が言うのもなんだけど。

どんなフュージョンサウンドよりも絶対にいい!!!

とか言ってみたりして。

おしマイケル。

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