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富山市にある、一大インクルーシブ施設「秀愛会」を見学してきました。

「最初は4本足、次は2本足、最後は3本足の動物、なーんだ?」
というクイズがありますね。
答えは「人間」ですが、今ではこれ、ちょっと違和感があります。
誰もが4→2→3と変化するわけではないですよね。ずっと3本足の人もいるし、2本足にも3本足にもならない人たちもいるでしょう。
それが現在の考え方ではないでしょうか。

2023年5月18日に富山市に行っていました。その前日に書道教室のお友だちから富山市議の澤田和秀さんご紹介をいただいたのです。それで18日朝にご連絡をしたのですが、急にもかかわらず澤田さんは快くお時間をくださいました。

澤田さんが運営されている社会福祉法人秀愛会には、こども園から就労支援、デイサービス、ケアハウスなどさまざまな施設があります。小さな子どもから高齢者までが関わっていて「これぞ多様性!」です。

餃子の販売につながったニラの栽培

秀愛会がすごいのは、いろんなことが「つながって、まわっている」ことです。
就労支援事業所ハーベストでは、周辺の脱農された方から土地を借りて、農業をしているそうです。
さまざまな野菜を試しましたが、効率や技術力向上のためにはひとつに絞った方がよいとのことで、今はブランドの海藻アルギットニラを育てているとか。

スクスクと育っているにら。農地は廃業されたかたから借りているそう

ところがこのニラ、形が整っていないと買い上げてもらえないそうで、6割が廃棄になってしまうのだそうです。それはもったいない!

そこでニラの有効活用のために餃子を作り始めたのだとか。餃子を作る工場を整備し、冷凍餃子を販売するようになったのだそうです。

ニラを加工する工場

こちらの餃子は、GYOZA BAR 八まん亭(富山市黒瀬1105)で、焼きたて熱々をいただくことができます。

GYOZA BAR 八まん亭

このGYOZA BAR 八まん亭、内装もとてもおしゃれなのですが、月1で、こども食堂を開催しているんだそうです(https://syuaikai.com/)。

GYOZA BAR 八まん亭の店内。とてもおしゃれです!

富山に行ったらぜひ冷凍餃子をお土産に!

帰ってから餃子をいただいたのですが、皮が薄くて小ぶり、味もちゃんとついていてめちゃくちゃ美味しかったです!
焼き餃子って焼き方難しい気がして、ついいつも水餃子にしてしまうのですが、レシピの通りに焼いたらすごく美味しくカリッと焼けました。
濃い味なのでタレがいらないのも簡単でいいですね。

冷凍餃子30個1000円!

冷凍餃子は、就労支援事業所ハーベスト(富山市稲代41-4)で買えます。

就労支援事業所ハーベスト

2023年6月現在、地場もん屋総本店やJA富山市まんなか市場でも販売しているそう。

つながって回し、事業を大きくする

秀愛会にはハーベストの他にステップという就労支援事業所があります。 ハーベストは農業で、ステップは清掃等の役務と八まん亭、餃子工場を担当しています。
この2事業所合わせて40人が在籍しているとか。

ニラの繁忙期にはステップの一部の人がハーベストの助っ人に行くそうです。

たくさんの事業を展開することで、多くの雇用を創出しているんですね。問題を解決するポジティブな思考も経営者としてとても参考になります。

重度障害の子どもたちが入所する「あゆみの郷」も、見学させてもらいました。

とても明るくて抜けのいいエントランス

私と澤田さんが廊下を歩いていると、次々に「こんにちは!」と声がかかります。明るい陽の入る建物の中で、みんな伸び伸びと過ごしていました。
お暇するとき、スタッフの方にドアを開けてもらったんです。そうしたら、
「澤田さん、気にしないでください、ジュースでいいですよ!」
とスタッフの方がふざけていました。
会のトップに対してこんなふうに軽口をきけるのって、とてもフラットな関係だからですよね。
しみじみ、素敵な環境なのだなと思いました。

運営している施設で交流会も開催しているとのこと。
障害者だとか、健常者だとか、高齢者だとか、若者だとか、そういうくくりの前に、1人の人間として認識され、生きられるべきです。
そのために必要な手は補い合うのが、「社会」なのだと思います。

そんな片鱗を見た見学でした。
澤田さん、お忙しい中、ありがとうございました!


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