初めての保育園見学

 先日ママと子供と3人で保育園見学に行ってきた。といっても保育園のことなんて全くと言っていいほど知識がない。
近所の保育園はどこにあるのか、その評判はどうなのか…などなどわからないことだらけだ。文字通り初めてのお使いと同じ感覚である。
一方ママはそのあたりの情報収集には抜かりがなく、ある程度の候補まで選択肢を絞ってくれていた。その中でまずは家に最も近い保育園の見学に行くことにした。
 そこは定員10名ほどの小さな園で、一般的に保育園と聞いてイメージする園庭があるようなところではない。雰囲気だけでいうなら広めの家というような感じだ。
そしてなんといっても自宅からの近さがありがたい。マンションの入り口から徒歩50歩といったところだろうか。それぐらい近所なのだ。
そんなに近くて毎日目の前を通っていたのにも関わらず、自分自身のアンテナがないというのは不思議なもので、そこに保育園があるということをつい最近まで知らなかった。
 迎えてくれた保育園の担当者の方はとても親切に対応してくださった。今いる部屋はどれぐらいの広さでどんなおもちゃが置いてあるかや、今子供がどんな遊びをしているかなどもその時々で細かく説明をしてくれたのが印象的だった。保育園での生活や一日のスケジュールなどを聞けるのももちろんありがたいが、それ以上に我々の場合書類には載っていないような園のそのままの姿を言葉で教えてもらえるととても安心できる。
 ちなみに今回は見学の申し込みをした際に、両親とも視覚障害を持っているということは伝えていた。それも踏まえて準備をしてくれていたのかもしれない。
これまでの経験から思うことだが、我々が視覚障害を持っているからこそその施設の本質が見えることがある。それは旅行先で訪れたホテルやお店から今回の保育園見学に至るまで幅広く言えることだ。
健常者と比べて我々の場合、どこに行ってもサポートをしてもらう場面は必然的に多くなる。だからこそそこにいる人の様子がダイレクトに伝わってくるのだろう。
どんなにきれいなホテルでも、設備が整っている保育園でも、人の暖かさを感じなければまた行きたいとは思わない。特に保育園は我が子がこの先多くの時間を過ごす場所だ。1日や2日過ごして、今回ははずれだったねというような旅行の感覚とは全く違う。
 だからこそ今回ママと子供と3人だけで訪れた保育園見学はとても大きな意味のあるものだった。他にも何軒か保育園の見学を検討している。比較対象を作ってより客観的に判断するためにも、この夏は我々にとって保育園見学の夏になりそうだ。

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