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魚の気持ち

バス釣りで大切な事のひとつ。
魚が今、何を考えているかを想像し、魚の気持ちにどこまで近づけるか。
これを意識することがバス釣りにおける自分の心構えである。

まず、大前提として
人間は水中を容易に覗けないこと。
人間は水中で暮らしていないこと。
この2つが魚に同調するための大きな壁となり、想像を難しくしていると感じている。

一般的にバサーは「ルアーがバスにどう見えるのか」を常日頃考え、対処し、楽しんでいると思うが、これが難しく、思いどおりにならない場面も多々あり、それぞれ苦慮していることと思う。
ここでひとつ例を挙げる。
ミミズ型のストレートワームを使うとする。
リグによって多少の違いはあるものの、バスにとってはそのワームは何に見えているのだろうか。
ミミズ?餌?生き物?
少なくとも捕食対象、もしくは攻撃対象として捉えているからこそ口にすることがあるわけだが、これはバスという魚の特徴でもある。バスの感覚ではワームはその対象となるが故にバスフィッシングが成り立つのである。

更に掘り下げていくとすれば、ここに水中環境を少し加味してみる。(水中環境も一筋縄ではいかない複雑なファクターだらけであるが、ここでは簡単な要素を取り上げることにする。)

例えば濁り。ポイントによって濁り(透明度、透視度)は大きく異なり、これがバスにどう見えるのか。
バスの視界において、濁りの色、濃淡具合等はルアーの見え方や捉え方に大きな違いとなってくるはずである。
現実には他の要因も加味されるが、ここに挙げたミミズ型ストレートワームをどの程度の濁りまで認識でき、捕食対象とするのだろうか?
ここまでくると、もはやこれは知りようがない。としか言いようがなくなるのである。

しかし、バス釣りにおける様々な考察は無意味かと言われれば決してそうではない。
環境を別とし、バスの個体差、個性、好み、育ち等、バスだけに焦点を当てたとしてもバス釣りにおける決まった答えは到底出しようがない。が、バスという魚に近づき、ルアーフィッシングの醍醐味を楽しむことは十分にできるのである。想像力を豊かにするためにいろんな要因を学び、結びつける。これがいつしか釣果に繋がり、結果となることが釣り人の喜びなのである。

計算や理論で釣れる魚はいない。
なんでも釣れるルアーはない。
答えがないからやめられないのである。

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