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平日朝の「アゲ曲」

いつも深夜まで起きているので、朝は苦手です。
電車に乗るまでは、ほとんど意識がありません。
ほぼ「翔んで埼玉」の辺境の地から都心の職場まで電車で40分。
この間に、心のスイッチを入れなければなりません。

編集・記者という仕事は好きで、純粋に編集作業・執筆作業だけなら楽しいのですが、会社の仕事となると、それだけじゃ済みません。大量の雑務がありますし、多くの決裁もしなければなりません。トラブルもたくさんありますし、イライラする会議や打ち合わせやらが多数あります。上司の介入や他部署との折衝・調整などもストレスです。「いまさら……!?」とか「聞いてねえよ……」などの事件が多数発生します。

特に午前中が肝です。午後に自分の仕事に集中できるようにするためには、朝から戦闘モードで臨まなければなりません。

通勤電車の最初の30分くらいはボーっと、ニュースをチェックしたり、noteを読んだりしています。到着10分くらいから、「アゲ曲」を聴きはじめます。駅を出てから会社のビルに入るまでは爆音で聴いて、闘争心を燃やします。毎朝の儀式です。

今回は「エロ縛り」から離れて、歴代の僕の「アゲ曲」を一部紹介します。


◆Dragon Ash「Develop the music」/「Freedom」


ラテンテイストを取り入れたアルバム「INDEPENDIENTE」(2007)から、Dragon Ash(ドラゴンアッシュ)がすごく好きになりました。

Dragon Ashは、他にも何曲も「アゲ曲」に使っていますが、特にこの2曲は、何回聴いたか分かりません。今の会社に転職したてで、たくさんの仕事を振られて苦しかったとき、大きなトラブルに巻き込まれて会社に行くのが辛かったときなどに聴いた曲ですから、その時の気持ちが蘇ってきます。

Dragon Ashって、なんか絶妙にダサいですよねw(こんなこと言ったらファンに怒られる、いや僕もファンだからいいか)。多分、聴いてるのは中二病をこじらせたオッサンばっかりのような気がするんですが、どうなんでしょう😂

だって、「Freedom」の歌詞なんて、これですぜ(だいたいタイトルからしてダサいw)

暖まった感情をもっとさらけ出して
真っ赤になった満潮の鼓動をかざせmy fiends
固まった単調をもっと引っかき回して
かっさらった壇上で輪になる そうcamival

でも、この香ばしさが、いいんです。
前例なんて吹き飛ばして、新しいコンテンツを作ればいいんだよ!
部署のメンツなんか知るか、ポジショントークばかりするな!ってねw

「Freedom」のアルバムには、NHKのバラエティ番組「サラリーマンNEO」(2006~2011年放送)のコントコーナー「セクシィー部長」で使われた有名な「El Alma feat」が収録されています。この曲もたくさん聴きました。あとは「ROCK BANDO」(2010年)、「Stardust」(2017)も大好きで、よく使いました。また、ライブに行きたいですね。


◆Miles Davis Quintet「Airegin」


jazzの帝王マイルス・デイヴィスの「Airegin」(エアジン)は、今の会社に転職して3年ほど経って、少し落ち着いて来たときに「アゲ曲」に使っていました。Jazzは夜のイメージで、この曲もそうなんですけど、闘争心が湧いてくる曲なんですよね。それも、少しダークな闘争心

今の会社の仕事にも慣れ、社内の人間関係や部署の力関係なども分かるようになり、仕事を動かすための社内政治が重要になってきた時期と重なります。だから、中二病のアゲ曲から、少しダークなアゲ曲に変わったのかもしれませんね。

この曲は、テレ東のアングラトークバラエティ「じっくり聞いタロウ」のオープニング曲になってます。やっぱりアングラな雰囲気に合うんですね。ちなみに「Airegin」などという言葉はなく、ナイジェリアの綴りを逆さに読んだものだそうです。ソニー・ロリンズの作曲ですが、圧倒的にマイルス・デイヴィスの「Airegin」のほうが好きです。


◆Ray Barretto「Right On」


アメリカのサルサミュージシャン、レイ・バレットのナンバーです。Jazzも好きですが、サルサやキューバのソンなどのラテン音楽も好きなんですよ。レイ・バレットのサルサは、ソウルが混ざった独特なテイストで、気分が乗ります。5年くらい前、今の会社の仕事が安定してから、朝に聴くようになりました。特に気分がいいときですね。


◆Charles Mingus「Haitian Fight Song」


ジャズ・ジャイアンツの1人でありながら、日本ではあまり人気がないチャールズ・ミンガスの「Haitian Fight Song」(ハイチ人の戦闘の歌)も、5年くらい前によく聴きました。これは静かに闘志を湧き起こさせたいときに使います。重要な会議やプレゼンの前、あんまりテンション上げ過ぎず、冷静に戦う的な。

チャールズ・ミンガスは、黒人差別と闘った、孤高のミュージシャンでありました。なぜ「ハイチ人」なのかについては、大きな意味が込められているのですが、これを語り出すとそれだけで数千字くらい使いますので、やめておきます。チャールズ・ミンガスのjazzは本当、独特です。


◆Art Blakey & The Jazz Messengers「A Night in Tunisia」


アート・ブレイキー、大好きなんですよ。素直で明るい彼の人柄が曲に現れていて。「A Night in Tunisia」(チュニジアの夜)は彼の代表的なナンバーの1つです。作曲はディジー・ガレスピーですが、本家版よりブレイキー版のほうがずっと好きです。

jazz自体がアフリカにルーツを持ちますが、アート・ブレイキーはさらに直接的にアフリカのリズムをこのナンバーに取り入れて、世界的な大ヒットしになりました。軽妙なリズム、アート・ブレーキ―の豪快で繊細なドラム(ナイアガラロール)が光ります。気分が上がって、朝から軽快に仕事が進みます。


◆Nina Simone「Ain't Got No, I Got Life」


ニーナ・シモンは、大好きです。もう、人として尊敬します。かっこよすぎる。歌詞に込められた強いメッセージ。ブレない、凛とした、媚びない人柄。公民権運動の闘士。その姿勢と政治活動のせいで、音楽業界から忌避されましたし、夫の暴力や躁うつ病などに苦しみ、壮絶な人生を送りますが、最後まで自分を貫き通しました。ライブトークの映像などを見ても、すごくかっこいい。2015年に『ニーナ・シモン 魂の歌』という伝記映画がNetflixで公開されたのですが、まだ観れてなくて、早く観ないと。

Ain't Got No, I Got Life」(私には何も持っていない、けれど私にはこの生命がある)は、仕事やその他で辛いことがあったときなどに、よく聴きました。「あんなことくらいなんだ! 大したことじゃない!」と、力が湧きます。下に歌詞の一部を抜粋しますが、しびれません?

私には、家もない、靴もない
お金もない、階級もない
教養もない、母もいない
父もいない、兄弟もいない
伴侶もいない

国もない、学校もない
友達もいない、何もない
水もない、空気もない
煙草もない、お菓子もない
何もない

それでも、私は何かを持ってる
私はどうやって生きているというの
私は持ってる
誰にも奪い取れないものを

私には髪がある、頭がある
私には脳みそがある、耳がある
私には眼がある、鼻がある
私には口がある、微笑みがある
私は話せる

私には「いのち」がある


◆Jack Ü「To Ü」「Holla Out」


途中からjazzばかりになってしまいましたが、最後は一気に現代へ。noterのD-8さんに教えてもらった曲です。D-8さんの「2021年に執筆した作品総解説+α」という記事の冒頭にリンクがあって、それで初めて知りました。

僕が初めて好きになったEDM(Electronic dance music)です。クラブミュージック、好きなんですけど、いざ探して聴くとなると、しっくり来るものがなくて困っていました。それが、すごくハマるものを教えてもらえました。3か月くらい前に知り、それからほぼ毎朝、爆音で聴きましたよ。すごくテンションが上がって、ノリノリになれるので、おすすめです。

ただ毎日聴いてたので、さすがに1か月くらい前から飽きてきて、他のEDMも探してみたんですが、Jack Ü(ジャック・ユー)以外にしっくり来るものがなく、今は朝の「アゲ曲」迷子です。

あと、このアルバムのなかで、ものすごい「空耳」を2か所も発見してしまいました。近々、タモリ倶楽部の空耳アワーに「ウラノけいすけ」の名前で投稿します。採用されたら、このnoteで告知します。

簡単に書くつもりが、9曲も紹介してしまいました😅
書いていたら、もっともっと紹介したくなりましたが、この辺で留めます(ああ3時過ぎたw)

皆さんの「アゲ曲」はなんでしょうか。
今日もまた、そこそこ頑張りましょうね。


※ちなみに、エッチするときはBGMかけない派です。集中できませんからね😂


ネットで検索したら「ネット乞食」という言葉に出くわしました。酷いこと言う人、いるなー。でも、歴史とたどれば、あらゆる「芸」は元々「乞食」と同根でした。サーカス、演芸、文芸、画芸しかりです。つまり、クリエイトとは……、あ、字数が! 皆様のお心付け……ください(笑) 活動のさらなる飛