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DTM日和 2024年4月配信号 植物とDTM

緑が眩しくなる季節となりました。緑の少ない街中でも注意して見ると季節に合わせて草木を楽しむことができます。今回は、植物の音楽性の話です。

豆苗の音楽性!?

先日、豆苗を食べたのですが、奥さんが豆や根の部分を水につけて再収穫を目指していました。キッチンに置いてありますから毎日洗い物の時に眺めるのですが、この時期の植物の成長は目を見張るものがあります。毎日、ではなくもはや時間単位に成長する新芽は躍動という言葉が相応しいです。それを考えると自然と植物のビート、音楽性を感じずにはいられません。
 成長ということではなくても、木々が風に揺れる音、花にミツバチがとまる時の揺らぎ、緑の鬱蒼とした匂いもまた音楽的な何かを感じます。精神論ではなく、物理的に匂いの濃淡は時間によって異なりますし、花の揺れはランダムのようでランダムで無い面があり、そういう視点んでも音楽と近しいのかなと思っています。

教育用科学映画のスリコミ

私の世代は小学校の頃、学校で科学映画みたいなものをよく見せられてりしました。植物の成長を特殊なカメラとフィルムで録画し、早回しをして成長の過程を見せたりするのですが、だいたいそのBGMになっているのはシンセで作られたグニャグニャとした音とか、オケでもストリングスで普段出さない音を使っていたりしていたかと思います。その印象が強いのか、植物というとシンセの音が思い起こされる人も多いと思います。自然の摂理に従い育ってゆく植物がシンセの奏でる音に当てはめられるというのは実に面白いものです。

どんな植物の状態を表現したいか

植物に降り注ぐ日光、その間を通る木漏れ日、あるいは雨や風が植物に降り注ぐ音、成長する過程で花びらが開くところに、新芽が出てくるところ。自分で一度はシンセで作ってみたいと思う音が植物には多くみられます。単に反復する音ではなく、スピードも長さも1音1音違う複雑なリズムと音色。人間が緑に触れて癒される部分というのはこのようなランダムのように見えてランダムではない、ランダムで無いように見えてランダム、という音楽ににた特性があるからなのなか、なんて思います。