見出し画像

人生を齧る。

『椎名林檎さんの曲が好き』と言うと、

『ああ…小難しい、解り難い、
エキセントリックなのが
好きな訳ねぇ…』

『心に闇を抱えてんだね…』

『もしかして…こじらせ女子…?』

『林檎崇拝者ね…』


と、言われる時がある。

ああ、上手く通訳する術が自分にあれば…と
思いながら、
人生、一瞬先は、闇だろう…とも。


人生の支えになるテーマソングを…

(登場人物の、セラピストのトレイシーの言葉)

海外ドラマ 「アリーmy Love」より


私のテーマソング。

彼女の歌詞は、言葉遊びも匠で、その彼女のビジュアルも衣装も唯一無二を体現しているせいもあってか、一見、受け入れ難く、困惑してしまう人が多いのも、何と無く理解出来る。


そして、デビューした時が、あまりに強烈な印象だった…というのもあって、そこから、はっきりと決別し静観する人と、ありがちなアーティストの世界観に自身の人生を重ねてしまう人と、見事に分かれたと感じる。

(当然、私は後者だ)
けど、私は椎名林檎になりたいんじゃない。

言うならば、

“人生の刹那に、心を鷲掴みされる、快感だ”

ファンには、いわゆる物事を俯瞰的に考えてしまう人達が多いのではないだろうか?と思う。
(自分を含めて)
好きで冷静な訳じゃない…そういう風にしか
捉えられない、生きづらさ、哀しみや苦しみを、
彼女がその筆頭者のように、甘美な響きで、包んでくれるかのようだ。


彼女の歌詞を知れば知るほど、「生と死」を感じざるを得ない、メメント・モリを色濃く突き付けられる。

実際に、何かの対談の中で、本人が、
作詞作曲をする時に、
「必ず、生きること、死ぬことを、常に考えている」と言っていたのを思い出す。

当然だが、生命在るもの、全て、
いつかは皆んな終わりが来る。
最近の傾向では、
「死は忌まわしいもの」「穢れ」


いつから、「死ぬということ」に蓋をして、
不透明な世の中になってしまったのだろう。
もちろん、価値観は様々だ。
だけど、終わりがあることを知ると、知らないでは、
その差は得難い。

椎名林檎の全てに、今を生きる、今を見つめる、

そんなメッセージを感じるのだ。


彼女は、きっと、それすら、
一瞬で、笑い流してしまうだろう。

彼女の本意は、掴めそうで決して掴めない…

本意など、自分の頭の中で考えなさい。

同じなど、存在しないのだから。

もっと、自由に解放しなさい。

そして、精一杯生きなさい。

傷だらけになったとしても。

解釈は、それぞれに任せます。

私の解釈もあるけれど、

プロとしては、聴く人に委ねます。

その為に、ステージ上で最善を尽くします。

と、囁いてるような…
(勝手な思想すら赦す)

そんな幻想を感じたりもする。


甘さも、
酸っぱさも、
まあ、一口、
齧ってみなさいよ…的な。
刹那の誘い。


今日も、抗うことも無く、
椎名林檎というカテゴリーから、
一曲を選ぶ。


これ以上の、
快感があるなら、
教えてほしい。

#いまから推しのアーティスト語らせて #椎名林檎
#メメントモリ #こじらせ女子

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?