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#12 急がば回れ 小学校からやり直し

受験生のお正月。
私はこれまで受験から逃げて生きてきたので、高校もまぁ普通なら受かるでしょ。という地元高校を選んだし、大学進学も早々に諦めて専門学校へ進んだ。そんな訳で、いわゆる「受験生」というのをほとんど経験していない。
そんな私が、46歳にして”本気”の受験生となった。

秋からスタートした授業で、企業経営理論と財務・会計の2科目が終わっていた。“終わっていた”というのは、自分の理解とは裏腹に、“淡々と授業は進み終わっていた”ということだ。そして、ここで自分の致命的な問題に気がつく。

計算ができない・・・

高校を卒業して30年近く、計算は電卓のお世話になっていたし、XやYが出てくる計算式など、日常で出会うこともなく生きてきた。
しかし、中小企業診断士試験の1次試験では電卓を使うことができない。色々な問題を解くうちに、小学生の算数レベルの知識がわからなくなっていたことに気がついた。

あれ?分数を割る時はどうするんだっけ?
マイナスがイコールの橋を渡るとなんか変えるんだったよね??
マイナスにマイナスをかけると・・・えーっと、、、

こんなレベルでつまづいていたのだ。
これでは、実質的な問題を理解する前に、いやたとえ問題を理解したとしても、計算できずに答えが出せない。
そこで、最初の絶望感を味わった。

終わったな・・・

クラスメートの職業を思い出す。銀行、税理士事務所、コンサル・・・
あぁ、今こんなところで絶望感を抱いているのは、クラスでも私だけに違いない。無謀だった。やっぱり、無謀な挑戦だった。
入学相談で、学校カウンセラーの人に「本当にこの資格ですか?」って聞かれた意味を深く理解した。

教科書を放り投げ、ベッドに横になった。
天井を見上げて、ぼーーっとする。

やっぱ、場違いだったよなー。
無謀すぎるよな。もう、やめる?
なんでこんなことに安易に手を出しちゃったんだよ。。

でも、悔しいな。。。

そうだ。こんな時こそあの映画見よう。
そう。有村架純ちゃん主演の「ビリギャル」
この映画はいつも私に元気と勇気をくれる。

ただ、ぼーーっと天井を見つめてるくらいなら、この映画を見て元気を出した方がよっぽど有意義だと思った。

効果てき面!自分の単純さにほとほと感謝する。

よし。やっぱり頑張ろう。どうせ諦めるにしても、ちゃんと挑戦しよう。
あとで後悔なんかしたくないから。

正月に毎年の目標を立てる私は、今年の目標を
「諦めない」
に決めた。

そういえば、最初の授業の頃に先生が、正月を過ぎると生徒が減り、また春になるころにはぐっと減る。いつも脱落していく人がたくさんいる。という話をしていた。「どんなことがあっても脱落はしない」それを心に決めた。

映画の中の主人公有村架純ちゃんは、英語のアルファベットがわかるレベルで、高2の夏休みに中学の英語からやり直していた。I my me mine…のレベル。

そうだよね!急がば回れって、誰かが言ってたもんね。
まだ、試験まで半年以上ある。
それに、私には他のクラスメートの人たちと違って、時間だけはある!!

すっかり気持ちの切り替わった私は、YouTubeで小学生向けの算数を教えるチャンネルを探し、1から学び直すことにした。算数ドリルのようなものもやってみた。

それでようやく、電卓を使わずに、計算ができるようになった。
試験まであと7ヶ月。


デザインだけやってきたオバさんが一念発起して資格取得を目指した自分史を投稿しています。#01から順番に読んでいただけると嬉しいです☺️
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ビリオバ


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