無低批判と福祉オリエンタリズム
はじめに
無料低額宿泊所、通称「無低」。一般的には、住まいを喪失し、生活保護を申請した困窮者が利用するとされる、知る人ぞ知る施設である。ここ15年ほど、メディアや研究者、活動家から「貧困ビジネスの温床」と問題視されてきた。直近ではこんな記事がネットにあがっている。
記事によると、カーテンで仕切られただけの2段ベッド、定員10人の部屋を。利用料を払うと、毎月手元に残るのは4,000円未満。門限は午後5時。起床や入浴の時間も決まっており、食事も交替制、15分ほどしかないと