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食品・日用品業界に詳しいPRコンサルタントに聞く!事業貢献につながるPRのフレームワーク

こんにちは。ビルコム広報担当です。

最近、当社に広報・PRのご相談をいただくお客様からの「広報にも事業貢献が求められているが、どうしていいかわからない」というお声が増えています。

当社には、20年以上にわたり、さまざまな企業のPR活動を支援する中で開発した「事業貢献につながる広報戦略」を考えるためのフレームワークがあります。

本noteでは、各業界に詳しい当社PRコンサルタントが、そのフレームワークと業界ならではのPR戦略設計のポイントをご紹介します。

今回は、特に食品・日用品業界でPR実績が豊富な、長沢美香・中島美華の2名にインタビューしました。

前回の記事では、ヘルスケア・OTC医薬品業界に詳しいPRコンサルタントに話を聞いています。こちらもぜひご覧ください!

写真左:長沢美香 写真右:中島美華

写真左:長沢美香
SP業界からPR業界へ転身し20年以上企業のマーケティングに従事。食品・日用品等、BtoCメーカーのマーケティング支援に特に強みを持つ。現在はメディア局を統括。社内外含めマーケティング関連のセミナーにも登壇多数。2020年、国際PR協会のアワード『IPRA Golden World Awards 2020』において、旭化成ホームプロダクツ株式会社「Ziploc®」の下味冷凍プロジェクトで最優秀賞を受賞。

写真右:中島美華
食品、消費財、家電、小売業のクライアントを中心にPRコンサルティングに従事。 ビルコムの提唱する統合型PRによる新商品の認知拡大から既存ブランドの底上げまで、 インフルエンサー施策、SNS運用、メディアイベントなど幅広いプロジェクトでコンサルタントとして活躍中。2020年、国際PR協会のアワード『IPRA Golden World Awards 2020』において、旭化成ホームプロダクツ株式会社「Ziploc®」の下味冷凍プロジェクトで最優秀賞を受賞。


Q:食品・日用品業界のお客様からよくいただくご相談は?

「成熟した食品・日用品市場で他社製品との差別化が難しい中、自社製品を選んでもらえるようにするためにはどうしたらいいか」、というご相談をいただくことが多いです。特にこの業界は競合する品数も多く、一般的にブランドロイヤリティが低くなりがちなため、店頭での価格競争に陥りやすい傾向があります。店頭にたどり着く前にブランドや商品の認知を高め、選んでもらえる土壌をどう作るかが重要です。

また、新商品というよりは定番品やロングセラー商品が売上の中心であるブランドが多く、長く愛される一方で、若い世代など新たな顧客層を取り込むことに課題を感じている方も多い印象です。

生活者に対してブランドの魅力を理解してもらい、新規顧客を獲得するとともに、既存商品の価値も高めるPRをしていくことが、私たちPRコンサルタントの役割です。

Q:ご相談にはどのような考え方で応えますか?

新たな顧客層に対して、他社と差別化された魅力を伝えて商品を選んでもらうためには、下記の図のように、商品の持つ提供価値を「拡張」してPRする手法が有効です。

商品の持つ既存価値を、生活者の課題やニーズ、社会時流と掛け合わせて「拡張」することで、潜在顧客に「自分たち向けの商品だ」と思ってもらえるようなメッセージとして発信します。

価値の拡張

スポーツドリンクを例に挙げてご説明します。「効率のよい水分補給」という、スポーツドリンクが持つ既存の価値に、「地球温暖化による真夏日の増加」といった社会課題や、高齢者の健康といったニーズをかけ合わせると、「熱中症対策ができるドリンク」という形で価値が拡張できます。そのことにより、「スポーツドリンクは運動したときや風邪のときに飲むもの」と思い込んでいた潜在顧客が「暑い日の水分補給にいいなら、試してみよう」と自分ごと化してくれる可能性が高まります。

どのように価値を拡張するかが決まったら、次はそれを世の中に伝達します。分かりやすく伝えるためには、”市場創造記号”の開発が有効です。

”市場創造記号”とは、新習慣や需要喚起を促進するための「新しい市場を創造する際に鍵となる言葉」のことです。それをメディアが取り上げたくなるよう工夫することが大切です。拡張する価値を、生活者のメリットになる新習慣や、気づいていない課題に落とし込んでいきます。先ほどのスポーツドリンクの例で言えば、こまめにスポーツドリンクで水分補給をする習慣や、自覚がなくても熱中症になりやすい状態などを、生活者やメディアが話題にしたくなる言葉にしていきます。

定着する”市場創造記号”を創出するには、下の図の7つの要素を、できるだけ多く含むよう留意します。

市場創造記号7つの要素

ここまで説明したフレームワークは、食品・日用品だけでなく他の業界においても有効なケースが多くあります。しかし、特にこの業界に多い、「定番ブランドでの新規顧客層開拓」という課題には特に効果的だと思います。

まとめ

今回は、食品・日用品業界の領域に詳しい2人に話を聞きました。

ビルコムには食品・日用品業界のPRのご支援実績が多数あります。他社との差別化が難しいとお考えの方、広告宣伝だけでは顧客層が広がらないとお悩みの方は、ぜひご相談ください。


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