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レペゼン地球解散の件で誰も「著作人格権」「職務著作」について言及しないのは何故なのか?

なぜ、レペゼン地球解散の件で誰も「著作人格権」
「職務著作」について言及しないのか?

株式会社の仕組みや資本主義、商標権についての
意見しかSNS等で見つけられなかったので
著作権職務著作について記事を書きました

経緯は、レペゼン地球の商標権・原盤権を所有する
Life Group株式会社がDJ社長を解雇

レペゼン地球のメンバーだったDJ社長が解雇され、
株式を50%以上保有していないという事で
商標権・原盤権をハンドリングできず
レペゼン地球の権利を巡って裁判中とのこと
※詳しくはyoutubeを参照ください

はじめに結論、意見を書いておきますが
・「騙される方が悪い」のでは無く「騙す方が悪い」
・知識が無い人が搾取されないシステムを作ろう
・口頭による契約を廃止して紙ベースに変更しよう
・経済至上主義に偏らず文化的側面からも考えよう

・「騙される方が悪い」のでは無く「騙す方が悪い」


この件についてSNSで
「株式を持っている者が一番強い」
「資本主義は資本を出資した物が全ての権利を持つ」
「知識が足りなかった、勉強をした方がいい」
という意見を見つけましたが

誰目線なの?搾取側なの?

本件に限らず
騙される人にも問題があった
いじめられる人にも問題があった
被害者にも落ち度があった

実害を被った人や、騙された人、いじめられた人が
悪い!と否定されるが一体全体
どのような倫理観から来るのか?

・知識が無い人が搾取されないシステムを作ろう

悪いのは加害者で、いじめた人で、詐欺をした人
法律で取り締まり罰則を与えるのみである

そして加害者やいじめや詐欺が発生しない
社会の仕組みを作り法整備する

偽善的だとか夢物語だとか思うかもしれないが
建前だけでも大人が正しい社会を提示しないと
悪いことをして稼ぐことが当たり前と考える
子供が増える

レペゼン地球のDJ社長のような
努力をして結果を出しても搾取されてしまう
そんな子供や被害者が減らない社会が続くことに..


・口頭による契約を廃止して紙ベースに変更しよう

長電話を辞めましょう
「会って話したいんですが」を辞めよう

・大事な話なので直接会って話したいを禁止
・メールや書面にすると記録が残るし
・冷静に文章で見ると詐欺だなと判断ができる

これは搾取する側が辞める
法人が契約する際に契約書を作ることを法律化
するだけ、簡単です

ドイツのレーベルが自分の楽曲をCD化したい時に
ドイツの法律では著作権処理をしないと
リリースできない

なので正式な方法で処理させてください
連絡が来た時は日本とは大違いだなと感じました

・経済至上主義に偏らず文化的側面からも考えよう

本件で識者やインフルエンサー、弁護士が
youtubeやSNSで意見を語っていましたが

経済、資本主義、法律の観点でしか意見が無い

レペゼン地球は音楽コンテンツであり
MusicVideoやヴィジュアルについては
美術/芸術のジャンルにも関係がある

にも関わらず文化的側面から語る人が少なく
日常の思考・議論に芸術の視点が無い
非常に貧しい国だなと失望しています

忘れているのか、知らないのかわかりませんが
株を持っている/持っていない
お金を持っている/お金を持っていない
株式会社や資本主義と全く関係のない
権利があります

著作権、著作人格権です

作品を創作した者が有する権利である。
また作品がどう使われるか
決めることができる権利である。
著作権は「創作された時点」から
創作した人に権利が発生します。
文章を書いたり、絵を描いたりすれば、
誰もがその時点で権利者となります。

レペゼン地球の作詞・作曲で
DJ社長とクレジットされているものは
DJ社長(木元駿之介)に著作権が発生しています

また著作権と同時に著作人格権も発生します
「著作者人格権」は、著作者が精神的に
傷つけられないようにするための権利であり、
創作者としての感情を守るためのものである
ことから、これを譲渡したり、相続したりする
ことはできないこととされています (第59条)。

著作人格権は基本的に譲渡できません
※放棄する旨の契約書を書いた場合にのみ
他人や法人が楽曲を運用できます

楽曲の権利である原盤権については
lifegroup株式会社が所有しているので
楽曲の売り上げなどを会社が受け取り
DJ社長に分配しないことは可能

しかし著作権著作人格権は譲渡しない限り
lifegroup株式会社に権利が無いので
DJ社長に利益を分配する必要があります

楽曲の権利は10項目以上有り、今回は...
・著作権(作詞/作曲)
・原盤権
が関係し両者とも楽曲の運用・利益の分配に
重要な権利となっているので

今回の論点、裁判の争点しても
著作権を譲渡する契約はしていたのか?
どうかを抜きには語ることができません


著作権を譲渡していたのか

これは当事者同士しかわかりませんが
2020年になって著作権譲渡契約書が発送され
まだ捺印し締結していないということは
書面でも口頭でも著作権譲渡していないという
証拠だと推察されます

もう一歩踏み込んで
著作権譲渡の話はしていないけど
給料を貰い社員として働いた時に作った楽曲だから
職務著作になる

楽曲の著作権は会社のモノだ!

という主張を弁護士がしてくるかもしれません

大人数で作るゲーム/アニメ/映画などには
職務著作ということにしないと
作品の運用が煩雑になるので処理しますが

一人で作った楽曲の著作権を会社の所有物に
するのは無理筋です

職務著作は4つの要件をみたす必要がありますが
今回の場合は職務著作を法廷で争うのは難しい


もし今回の件が職務著作として認められてしまうなら
作曲家や人間の人権が侵害されてしまうシステムなので
法改正が必要になってくるのでは無いでしょうか


日本の音楽業界でもメジャー契約したのに
給料毎月10万円で頑張って活動しても
2年後契約更新しなかったら
「アルバムの原盤権はレコード会社所有」

「アーティスト印税はCD売上の1%だけ」
「原盤権/著作権譲渡の説明が無い」
「紙の契約をしない」

など弱者が搾取されるシステムは今もあります

百歩譲って大きな会社や、権利保有者側が
「騙される人が悪い」と立ち回るのはEVILだと
諦めるしかありませんが

一般市民や音楽を消費するユーザーまでもが
「知識が無いミュージシャンが悪い」
というのは理解不能です

自分たちが日々聞いて楽しんでいる音楽を
作っている人が搾取されているよりは
適正な対価を受け取り豊かな生活の中から
生まれる音楽を受け取る

方が良く無いですか?

コーヒー豆がフェアにトレードされているか
製品の生産地はどこか?
などなど生産者を気にかけるようになった時代

食品や製品と同じレベルで
音楽の生産者や取引が安全で適正かどうか
ユーザーが意識し声を上げる時代に追いついて欲しい
強く思います

詐欺師の人とか、音楽業界に勤めながら
搾取している人って

自分の子供が音楽家を目指し、曲を作ったら
「曲の権利は生活費を出してる親のモノだから」

「著作権や原盤権を所有したかったらバイト
して資本金用意してから!」

というように自分の子供も騙すのか気になってます
最近の親は「騙される方が悪いんだよ」って
教えているのでしょうか

拝金主義、経済至上主義が行きすぎて
「金を稼いだら多少悪いことしても勝ち」
そんな風に教えていてもおかしくは無いな...

と、わりかし気になってます


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