もう少しで幸せになれそうな「辛」
先月の末(2024年4月28日)、詩画作家の星野富弘さんが、呼吸不全のため天国へ旅立たれました。
星野さんをご存じない方のために、星野富弘美術館(熊本県芦北町)のウェブサイトにあるプロフィールを引用させていただきます。
星野さんの故郷である群馬県みどり市にも姉妹館である富弘美術館があり、そちらのウェブサイトには、こんな説明がありました。
私もこの美術館へ行って、星野さんの作品に触れ、感動と励ましをいただいた一人です。4年前に、詩の一つを紹介するメッセージを書きましたが(noteでは未発表)、今回大幅に加筆したものをここに掲載したいと思います。
これは星野富弘さんの詩で、「辛」という漢字の上部に「一」が加わるだけで「幸」になるように、辛い心も何かのきっかけで幸せになれそうだと言っています。
何年も前に、群馬県にある富弘美術館で、星野さんがクリスチャンになった経緯を詳しく知り、美しい言葉や絵に心洗われる思いがしました。
中学校の体育教師として指導中に事故で頸髄を損傷し、手足の自由を失った時には、まさに「辛い」の極みだったことでしょう。その後、イエス・キリストを知り、希望を持てたからこそ、このような詩が生まれました。
星野さんほどではないとしても(あるいはもっと大変な状況にある方もいるでしょう)、私たちの人生には辛いことがたくさん起こります。それを取り除くことができる場合もありますが、そうでない場合も多くあります。
でも、取り除けないなら、「辛」という漢字に「一」を加えるように、私たちの人生に「一」を加えることを心がけることで何かが変わるかもしれません。
もう一度、やってみる。
もう一日、待ってみる。
苦しい時こそ、一笑いしてみる。
もう一頑張り、もう一踏ん張りしてみる。
そう、もう一息かもしれません。
私たちを支え、力づけ、慰めを与える神が共におられるので、そのことを思い出せば、さらにもう一歩進んでみる勇気が与えられることでしょう。
そして、聖書からの時にかなった一言には力があり、「辛」に一本の線を引いて、「幸」を生み出す助けとなります。星野さんも、そのようにして希望と幸せを見出していたことを覚えていたいと思います。
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