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「2進数データから直接スイッチを操作できるパターン」で制御を簡単に-その3-

4.マルチモータについて

4.1 はじめに

 前回「2-5.機械制御に使えるのか」で、事例とさせていただきました5つのモータを使用したマルチモータについて考えて見たいと思います。
駆動実績はありませんが、複数モータを同時に「正転、逆転、ブレーキ」駆動できることを、論理的に説明したいと思います。

5台でのマルチモータ

4.2モータドライバの仕様

 モータドライバ(TB67H450)は、秋月電子販売の、基板にICがはんだ付けされた下記を使用することにします。ICだけで買うとはんだ付けをしなければなりません。

秋月電子TB67H450ボード

 これに、電源とブラシ付きDCモータを接続して、モータドライバのIN1とIN2にデジタル信号を入力することで、モータを正転、逆転、ブレーキ駆動することができます。このIN1とIN2は、PWMを受け付けますので、回転数も調整できます。

 入出力については、IN1がH(ON:1)、IN2がL(OFF:0)で正転し、IN1がL(OFF:0)、IN2がH(ON:1)で逆転し、IN1がL(OFF:0)、IN2がL(OFF:0)でブレーキとなります。(0と1しかないのに、表現は様々です)

TB67H450 入力ファンクション

 下記配線図が、分散モータ1台分の、TB67H450の仕様と想定する配線図です。

TB67H450の仕様と想定する配線図

※余談ですが、IC単一で買うのであれば、同じ東芝製の新製品TC78H660FTGだと、モータドライバの電源配線が1つに統合され、最大出力電流を制限するための抵抗も不要になり、且つ、2つのモータドライバが内蔵されております。

4.3モータの仕様

 モータは、12Vで最大電流1A程度のブラシ付きDCモータを使用することにします。単回路全体で瞬間時2A最大電流となるように想定します。

4.4本スイッチ制御システムにおける回路イメージ

 このスイッチ制御システムの2個の物理スイッチを、モータドライバ(TB67H450)のIN1とIN2にそれぞれ接続して、分散モータを制御していきます。

仕様と回路イメージ

 この制御の配線の考え方は、PLC(Programmable Logic Controller)では、制御盤もしくは装置内に制約されやすく、DMX512のようにディジーチェーンしますので、実は、5モーターに限定する必要もありません。柔軟にモーター数を変更可能となります。論理回路に比べても柔軟性があります。
 以降は、有料となりますが「2進数データから直接スイッチを操作できるパターン」そのものとなります。

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