美味しすぎるシーザーサラダ

先週は当連載でセブンの鮭おにぎりを絶賛したが、今日はシーザーサラダを。なお、今日は「美味しすぎる」という表現には言及しませんので悪しからず。

10cm四方ほどある大きなサラダが発売されていた。何種類かある中で、シーザーサラダを選び、バイト前に買って行く。お昼時にバイト先の冷蔵庫から取り出し、包装フィルムを剥がす。そうすると、まず、3つのパート(正確には複数形でパーツpartsにするべきところだが、「パーツ」表記にした途端に工業製品感が増してしまうから、「パート」)に分かれているのが分かる。

1.サラダ本体部:葉物野菜と薄切りのベーコンが入っている。
2.クルトン:マトリョーシカみたいに、全体の容器の中にさらに小さな容器が入っており、そのなかにクルトンが隔離されている。おかげさまでサクサク。
3.ドレッシング:野菜の下に隠れて、袋に入っている。

クルトンを一旦外に逃し、先にドレッシングをかけて、その上からクルトンを乗せる。しなしなになったクルトンも嫌いじゃないが(たとえばオニオンスープに入ってるやつ)、シーザーサラダはサクサクで行きたい。ドレッシングに浸してしまうと台無しだ。

まずは野菜から口に運ぶ。全然臭みがなかったことは、いま文章を書いていて思い出した。というのも、なによりもドレッシングのインパクトがすごかったからだ。チーズの風味とドロッとした食感。胡椒の刺激。全てが完璧。思わず「えー!」と言いそうになったが、声の届く範囲にお客さんがいるし、口の中に食べ物が入っている。口を閉じたまま「えー!」と言ったので、実質的には「んー!」だったはずだ。なんて美味しいんだろう。コンビニでこの味?!高級レストランにはほとんど(あるいは基準の設け方によっては「まったく」)行ったことがないが、僕がこれまでに訪れたほとんどのイタリアン料理店よりも美味しいシーザーサラダ。しかも、プラスチックの容器、割り箸、狭苦しいテーブルとお尻より小さいパイプ椅子、というセッティングで、だ。

もちろんクルトンとの相性は抜群。というか、僕の味覚はクルトンの味の違いを楽しめるほど鋭くないから、ドレッシングが美味ければ必然的に美味い。そしてベーコン。こちらは主張しすぎない塩味で、やはりドレッシングを引き立てている。

完璧だ。絶対にまた食べたい。

言い忘れていたが(嘘、あえて最後に取っておいた)、サラダの前には鮭おにぎりを食べた。黄金の流れである。例えるなら、福山雅治からMISIAに行く流れだ。温かい紅茶を持参しそびれたのが悔やまれる。紅白だけ見て「ゆく年くる年」を見なかった大晦日を過ごしてしまった。

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