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【鎌倉・長谷日帰り旅】あえて「決めすぎない」旅をしてみる。(結び目がほどけたときは、結び直せるチャンスのとき)

先日、パートナーと鎌倉に行きました。
ゆったりした時間でしたが、思わぬ出会いもあり、よき旅になりました。

【お昼ご飯】「食事処 秋本」で贅沢な生しらす丼(¥1,600税別)

鎌倉駅に到着したのが13時頃だったので、駅から小町通り方面に歩いて徒歩3分の場所にある秋本さんにしらす丼を食べに行くことにしました。私もパートナーもしらす丼を食べたことがなかったので、せっかくなら、と行ってみることに。
ただ、かなり有名なお店だったらしく1時間以上待ちました。近くに食べ歩きできる軽食のお店が充実していて椅子にも座れるので、待ち時間を楽しむ工夫が出来ればこの長い待ち時間もわくわくした時間にできます。
私たちはその間に季節限定のさくら餡の人形焼を食べたり、別のお店のテラス席で楽しそうにしているわんちゃんを眺めて過ごしました:)

生しらすは通年で食べられるわけではなく、時期があるのだそうです。ただこの日は生しらすの入荷があったようで、運よく人生初の生しらす丼を食べることができました。生姜のおろしと生しらすの相性が最高すぎて2人でしきりに感動。
隣の席の方が「ここのしらす丼食べたらもう他で食べられなくなるよ」とお相手の方に放しているのが聞こえてきて、ラッキーな気分も倍増でした。

【長谷】長谷寺から海と自然を楽しむ

以前長谷寺に行ったときにふらっと買ったお香が一番好きなお香になってしまったため、リピをしに来ました。もちろん参拝も!
お天気もよかったので景色と空気もおいしくて幸せ。鎌倉は山と海の距離が近いので、独特な景色と自然をお得に(?)楽しめる気持ちになります。悠々と飛ぶ鳶の姿も美しかったです。
海外から来たお二人組さんがお写真を撮ってほしいとお願いしてくれたので、にこにこで撮影しました。片言のありがとうってどうしても嬉しくなってしまいますよね。良い旅を楽しんでほしいです。
「弁天窟」という洞窟の中に設けられた祈りの場のようなところでは、お一人お一人にご挨拶をしてきました。かなり屈まないと通れない場所もあり、ちょっとした冒険気分です。

長谷寺はなごみ地蔵が有名ですが、私はこちらの良縁地蔵も小さく寄り添っているのがかわいくて好きです。

【長谷の生もなか】弁天堂 あんバタもなか(¥380)

長谷寺をふらふらと歩いていると、「生もなか」ののれんが。
足元のかわいいひよこに釣られて小さな店内に入ってみると、目の前でさくさくのもなかを作って出してくれる店主さんらしき人の姿が。
2人で一つをシェアしましたが、ちょうどいいボリュームでした。バターの塩味があんこの甘さを最高にマッチしていて、幸せです。

【長谷から鎌倉駅方面に歩いていくとあります】ギルド 手作りアミュレットのお店(¥500~700)

長谷から鎌倉駅までは歩けない距離ではないので、せっかくなので歩いて戻ってみることに。
江ノ電沿いを歩いてもよかったのですが、なんとなく大通りっぽい道をそのまま歩くことにしました。
しばらく歩いていると、ローソンでさえ色味を落とした看板にしている街の中で異彩を放つ建物が。「ギルド」と大きく手書きされた建物に入っていくと、様々なシルエットの手作りアミュレットが並ぶ独特の店内に出迎えられます。その場でイラストや名前を彫ってくださるアーティストの方が常駐していて、私たちは愛犬のお守りをふたりといっぴき分お願いしました。
お会計の方法も独特で、不思議な国に迷い込んだような非現実感がありました。
まったく予期せぬ出会いでしたが、あえて予定を決めすぎない旅の良さをしみじみ実感できました。

【江ノ電鎌倉駅から歩いてすぐのコーヒーのお店】THE GOOD GOODIES

個人的にもう一つこの旅であらかじめ気になっていたのが、鎌倉駅から歩いてすぐの場所にあるコーヒー店「THE GOOD GOODIES」です。
SNSには手元のお写真のみばかりが載っていて不思議だったのですが、それは店内での撮影は基本的にNGのため。手元のお写真を2,3枚はOKですというタイプのお店なのです。そのためこの目で見るまではどんなお店かまったくわからなかったのですが、シックな店内の雰囲気に一目ぼれして名物のコーヒーと季節限定のホワイトチョコレートラテを計3杯ふたりで飲んでしまいました。
ちょうどペアグラスが割れてしまってどうしようかなあと思っていたので、お店でも使われているステンレスのマグもお土産に。
ブレンドコーヒーは酸味が聞いていてブラックのまま飲むのが一番おいしく、久々にコーヒーそのものがおいしいお店を見つけられて嬉しかったです:)

なんでも調べられる今だから、「予定を決めすぎない旅」を楽しむ

今回の日帰り旅でテーマにしたのは、「決めすぎない」ことでした。長谷寺のみ明確な目的としていくことを決めていましたが、あとは以前聞きかじった情報や、ぱっと目に入ったお店にふらっと入ってみよう、と思ったのです。
日曜日だったので予約なし下調べなしで行くのは怖いかも…と思いつつ、お店は多いのでどこかしらでなんとかなるだろうと楽観的にいくことにしました。結果的に、思わぬ出会いってこんなに嬉しくて心に残るんだ!という発見と、満足感でいっぱいです。

この「決めすぎない旅」をしようと思ったきっかけは、誰かの「今の旅行はネットで見たものを確認しにいく“作業”になってしまった」という内容のつぶやきを見たことでした。
ネットで話題のお店、見所の景色、素敵なお土産。既に紹介されたもの。見たものを実際に見るためにその場に行って、もしそれが天候や事情で敵わなかったときに落胆する人たちを見て、旅ってこういうものだっけ?と辟易としてしまったそうです。
このつぶやきを見たとき、「行き当たりばったりの旅、してみたい!」と思ったのです。この話題について確かになあとか反省だなあとか、そういった問題意識のようなものさえ沸きませんでした。それくらい、「下調べをしてその場所に行くこと」は私にとって当たり前になっていました。
未知の場所に向かい、日常を飛び出していく。それが本来の旅が意味するものだったというのです。旅が生きて帰れる保障もないものであった時代は、確認できるほど確かなものや変わらずそこにあるものの方が少なかったのでしょうね。

いざ決めすぎない行き当たりばったり旅、といっても、やはり現代を生きる私はお昼ご飯を食べるためのお店の名前と場所はGoogle mapを見てしまいましたし、コーヒーのお店も知ったきっかけはネットで見かけたことでした。ただ、なるべく詮索しすぎないように、食べ歩きをできるように、といつもと違ったところに気を使って楽しむことはできたように思います。
こんなところにこんなお店があるんだね、次来たときは行ってみようか、という会話も弾んだり。
知らなかった場所、知らなかった出会い、ちんけな言葉にも思えることの面白さを大人になった今、改めて実感できた日帰り旅でした。

余談ですが、長谷寺で参拝するとき、パートナーの鞄の紐がほどけ、私のスニーカーの靴紐がほどけ、一瞬気まずい空気に二人で苦笑いしてしまいました。でも、ほどけた紐はまた結び直すことが出来ます。これまでの好きになれなかった自分、直したかったところと縁を離して、新たになりたい自分との縁を結び直せるよ、って言ってくれているんだよ、とお互い捉え直すことにしました。


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